下から母親の、「真輝~~。咲耶~~。ご飯~~。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.137.

ドキドキ 夜になり…。
けれども真輝のスマホに柚香からのラインのメッセージはない。

真輝、気になりながらも、頭の中で、
「…仕方…、ないか…。」

下から母親の、
「真輝~~。咲耶~~。ご飯~~。」


数秒後、真輝、ドアを開いて…。すると、
「おっと。」

咲耶と鉢合わせ。

真輝、咲耶に、
「おまえ、いたんだ…???」

その声に咲耶、
「失礼ね~~。おかあさん、さっき、私の名前、呼んだでしょう~~。」

真輝、その声に思わず、目をキョロキョロと、
「ほぅ、ほぅ、ほぅ~。」


ダイニングキッチンでは既に吾大と愛佳が…。
ふたり揃ってビールで乾杯。

真輝と咲耶、お喋りをしながらも、
「おほ、旨そう~~。」

咲耶も、
「わお、唐揚げ~~。ニッシッシッシ。大好物じゃ~~。」

愛佳、
「物凄い、特売日。部の人がさ、帰りに寄ってこって進められて…。ギリギリセーフ。はは。何とも大盤振る舞い。こういう日って、あるのね~~。」

吾大、
「何々、ビールには唐揚げ、最高マッチング~~。ん~~。旨ぇ。」

真輝、
「おっと。んじゃ、俺もビール。」

そこに咲耶、
「あん。お兄ちゃん、私にも~~。」

真輝、冷蔵庫に手を、
「へぃへぃ。」

そこに真輝のズボンのポケットのスマホにラインの着信音。

真輝、
「おっと~~。」

咲耶、すぐさま、
「わっ。お兄ちゃんにライン~~???…珍しい~~~。」
母に顔を向けて…。

愛佳も、
「ん~~んん~~???ふふ。」

咲耶、冷蔵庫を開けている兄に、
「当然。彼女よね~~~。ねね、どんな人…???」

真輝、その声に、
「そんなんじゃねぇよ。ほぃ。」
咲耶に缶ビールを。

「サンキュ~~。」
そして、
「そんなんじゃねぇよって…。そうだよ。って…、言ってんのと、同じじゃん。かかかか。」

そんな咲耶に愛佳、
「はは。ま~~ったく~~。咲耶~~???」

咲耶、
「だ~~ってさ~~。中学から結構、女にはモテそうな…。それなのに、高校でも、大学でも、彼女ゼロ。そんなの…、有り得なくな~~い。兄としては、イケメンだと思ってるんだけどな~~。」

真輝、一口、口に含んだビールをいきなり、
「ぶっ。」
そして、
「お~~~。」

愛佳、
「きったないよ~~。もぅ~~。」

真輝、
「ごめん、ごめん。変な事言うからさ。」
そして咲耶を見て、
「おぃ。」

咲耶、途端に口を尖らせて、
「む~~~。」

そして真輝、ポケットからスマホを。そして画面を見て、ニッコリと、
「はは。」

「誰~~れかなっ。」
咲耶、兄の方に体を伸ばして。

真輝、瞬間、
「うわっと~~。おぃ~~~。」

咲耶、
「かかかかか。残~~ん念。」

吾大、
「真輝に彼女ってか…。おぃ、いつでもいいぞ、連れてこい。紹介しろよ~~。」

咲耶、そんな父を見て、
「かかかか。さすがはとうさん。オープンですね~~。」

そんな娘の声に吾大、
「あったりめぇよ~~。…んな…。今の時代、そんなせせこましい事してどうするってんだぃ。そんな…、逆に、警察に世話になってる訳じゃない。毎日酒食らってる訳じゃない。ヘビースモーカーでもない。ギャンブラーでもない。そんなヤツだったらどうぞ、どうぞ。いらっしゃ~~い。」

その話に咲耶、いきなり、
「キャッハハハハ。ねね、とうさん。今…。お兄ちゃんの彼女の話、してんだけど…。男性の話じゃないよ。警察の世話や毎日酒食らってるや、ヘビースモーカーやギャンブラーでもない。って、それ、殆ど男じゃん。かかかか。」

そんな咲耶に吾大、
「えっ…???…俺。そんな事、言ったかぁ~~???」

咲耶、そんな父に、
「キャッハハハハ。またおとうさん、誤魔化して~~。好きだからね~~。」

そんな娘に吾大、顔を捻じ曲げて、
「…んな事、あるか~~ぃ。なぁ、かあさん。」

そんな夫に愛佳、
「さて。どうでしょうかね~~。」

吾大、
「かぁさ~~ん。」

咲耶、可笑しがりながら唐揚げを食べて、
「はいはいはい。もぅいいです。はいはい。」
そして咲耶、隣でラインの画面を見て笑顔の兄を見て、
「ふん…???…お兄ちゃん…???」

真輝、その声に、いきなり顔を上げて、
「えっ…???…あ。あ、いや…。はは、うん。美味しい。」

その声に愛佳、
「…と、言うけど…。おま…、真輝、まだ1個も唐揚げ、食べてないんだけど。」

真輝、瞬間、
「えっ…???」

咲耶、すぐさま、
「はい。おかあさんの1本~~~。」

目をパチクリと真輝、
「えっ…???…どういう…???」

愛佳、そんな真輝に、
「はいはい。」

咲耶、顔をグシャリとさせて、
「もぅ~~。この兄貴は鈍いんだから~~。お兄ちゃんがラインのメール見ててさ。目の前の美味しそうな唐揚げ、まだ1個も食べてないって。これ…、どぅ~~考えても、ラインの相手は、女だなって。バレバレじゃんよ~~。」

その話に、真輝、瞬間、目を見開いて、
「うそ。」

咲耶、
「あ~~~ん、もぅ~~。おかあさん、こう見えて、校閲者よ~~。それくらい…。」

愛佳、
「咲耶~~。こう見えては…、余計です。」

瞬間、咲耶、いきなり箸を持った手で口を、
「わっ。ヤバッ。」








LIBRA~リブラ~   vol,043.  下から母親の、「真輝~~。咲耶~~。ご飯~~。」

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