その声に社員一同、葉子に顔を…。
輪湖、後ろを向いて葉子を。
海江田、社員の顔の示す方向を…。
海江田、
「えっ…???」
そして葉子、入り口に目を、
「えっ…???…あっ、海江田…課長…???」
蔵井氏も入り口を…。
「ん~~。」
紫も海江田に目を…。
「海江田課長…???」
葉子の顔を見つけて海江田、周りにペコリと頭を…。そして葉子の傍に。
「選さん、ちょっと、時間…良いかな…???」
そして海江田、すぐに蔵井氏に顔を。
蔵井氏、すぐさま頷く。
紫も、
「海江田課長、たった今、トランキルマンヘブンズホテルの光浦総務部長から連絡あって。」
海江田、
「申し訳ないけど、出られるかな…???」
そして海江田、紫も見て、
「鈴村主任も、一緒に。」
紫、蔵井氏を見て、
「課長。」
蔵井氏、
「えぇ。こちらは、構いません。お願いします。」
海江田、
「ありがとうございます。」
そしてふたりに向かって、
「じゃあ。」
葉子、コクリと、
「あぁ、はい。」
輪湖、葉子に、
「気を付けてね。」
「うん。ありがと。」
そして…。
凡そ1時間後…。
横浜トランキルマンヘブンズホテルのロビー、
出掛け先から向かっていた都沢と合流。
共にいるのが総務部長の光浦花純(みつうらかすみ)である。
光浦、紫に一礼をして。紫も…。
そして2人を光浦に紹介する。
そして、5人が揃って向かったその先が…。専務取締役室。
久留巳杏樹(くるみあんじゅ)、4人を快く招いてくれる。
そして杏樹、4人に頭を下げて、
「今回の事、誠に申し訳ありません。天春社長には多大なご迷惑を…。」
そして、
「ただ、私どもにおいても、全く事の発端が…。未だに見出せない状況で…。」
海江田、
「やはり…。」
そして、
「そこで…。大変申し訳ない話なんですけど…。」
杏樹、
「えぇ…。」
総務部長の光浦の顔を見て、
「光浦からも話は伺っております。もちろん、ホテル外部を我々も…。けれども今度は、内側からも…。」
紫、
「そぅ…、考えて頂いて…。」
海江田、
「ありがとうございます。」
葉子、始終唇を搾った状態のままで…。
そして、既に揃えられていたホテル側の社員全てのリストと顔写真を、そして全員で…。
その社員の配属場所から勤続年数、そして評価なども全て…。
そこに、出掛け先から戻って来た営業部長の添川晶(そえかわあきら)も合流。
紫、
「さすがに…、150…人ともなると…。」
海江田と都沢、
「う~~ん、さすがに…。」
杏樹も机の上で…。
既に、3時間は経過していた。
その間、杏樹、そして光浦、添川のスマホにも時折電話が…。
そして…。
それぞれの見ている資料から見ても、それほど怪しげな部分は見当たらず…。
そんな中で葉子、杏樹に、
「すみません、久留巳専務。ホテル内、見学させて頂くことと言うのは…。」
その声に、海江田、右手拳を左手の平にトン。
「その手があった。」
紫もニッコリと、
「うんうん。」
杏樹、
「えぇえぇ。構いません。それでしたら、これから早速。」
海江田と葉子、そして紫、一礼をして、
「ありがとうございます。」
そして…。
ホテル内を見学して回る6名。
「これが…、横浜トランキルマンヘブンズホテル。ほんと、素敵~~。」
目を真ん丸にして見渡す葉子。
紫、そんな葉子に、
「うん。素敵でしょ。」
海江田、
「ホテルかぁ~~。なんか、僕も久しぶり。」
葉子、
「えっ…???課長…???…そうなんですか…???…でも、課長の場合、シカゴで…。」
その声に海江田、
「うん。まぁ~~。確かに、向うでも…。でも…、日本人や海外の観光客との混合のホテルって言うのは…。」
「あっ。そっか~~。向うのホテルは…。」
「かかかか。残念ながら…、日本人って、まず…、極々…、わずか…。それこそ、冬の季節は…。」
都沢、
「シカゴ、寒いって言いますからね~~。」
杏樹、
「海江田さんって…???」
その声に海江田、
「えぇ…。以前に、アメリカのシカゴの方に…。」
光浦、
「そうだったんですね~~。」
自然に6人の並びは営業の添川と光浦。その後ろに海江田と葉子。
その後ろに都沢と紫。最後尾に杏樹。
都沢、紫に、
「外より内って…。海江田課長から…。」
その声に、
「へっ…???…そうなの…???」
目をパチクリと紫。
「私は…、選から…、聞いたんだ…けど…。」
都沢、瞬間、
「えっ…???…そうなんですか…???…わお。」
紫、都沢を見て、
「えっ…???…じゃ…、元々…、外から内って…。誰の…???」
目を真ん丸に、そして、目だけをキョロキョロと紫。そして…。
「あ~~ぁあ…。」
こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~ vol,074. 「選さん、ちょっと、時間…良いかな…???」
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