秀美、「えっ!!!…2つ星っ。凄~~い。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.147.

ドキドキ 秀美、葉子と輪湖に、
「うんうん。ここも、素敵なお店~~。それに、広いですよね~~。」

葉子、
「うん。店長が節さんや佐智さんに話し掛けている男の人、高村通(こうむらとおる)2つ星のシェフ。」

その話に秀美、
「えっ!!!…2つ星っ。凄~~い。」
けれども、
「えっ…???…でも、味は至ってシンプル。なんだけど…、凄い、体をほんわりさせてくれる~~。」
そこまで言って、
「あっ。確か、匡子さんのとこでも…。」

輪湖、
「あ~~。うんうん。サブちゃんも凄いよね。…でも、通ちゃんは、当然、それ以上。なんたって、このお店、ひとりで捌いてたんだから~~。彼女が来るまで。…愛生(あき)ちゃんって言うの。」

カウンターであれこれと動いている女性に顔を向けて。

秀美、
「あき…さん。奇麗な人~~。…でも、これだけのお店、ひとりで捌けるなんて…。」

葉子、
「昔は、2つ星のレストランで働いていた人らしいからね~~。そりゃ、捌けるわ。当然、高級料理も出せて~~、庶民的な味もOK。客も凄いって。一般の老若男女に企業人に。そして、客には常に一律。」
そして葉子、
「ある時ね、お店の中に、偉い財界の人が食事をして、傍に一般の人がいたんですって。…で…、まぁ…、こんな事だとは思うけど…。匡子さんから聞いた話ね。その財界の人が、傍の一般の人に対して、ある意味、侮辱的な素振りを…。」

秀美、
「うんうん。」

「その財界の人が会計を済ませるときに、とんでもない会計を…。」

瞬間、秀美、
「うそっ。」

「客が通ちゃんを怒る。何考えてんだ、値段が違うじゃないか。」
「うんうん。」

「通ちゃんが言う。その客にニッコリと。当然でございます。お客様があちらの方に行った行為は…、当店では、一切、承知兼ねない行為でございますので、申し訳ございませんが、こちらの御会計になりますけど…。如何でしょうか。客に丁寧にお辞儀をして。」
そして葉子が続ける。

秀美は、
「うんうん。」

「余りの通ちゃんの丁寧な振る舞いに、そのお客、振り返って、自分が座っていた席の傍の客を見て…。何も言えなかったって。…そして、通ちゃんを見て…。そのニッコリと笑顔の通ちゃんを見て、分かった、私が悪かった、申し訳ない。そして通ちゃん、今度は、正規の会計を…。…では、こちらの会計になります…。その時、その客も…、いや。こっちで良い。分かった。そのとんでもない会計を払って。悪かった。すまない事をした。多分、あの人の料理の金額だろう、この金額は。通ちゃん、その客に笑顔で、ご想像にお任せしますって。」

秀美、
「へぇ~~。」

輪湖、
「…で、その客、帰り際。通ちゃんに一礼をして、ありがとう、旨かった。また、寄せてもらう。って…。ねぇ、葉子。」

葉子、
「…と、言う、逸話があった。匡子さん、言ってた。本当か嘘かは、分かんないけどね~って、匡子さん自身もニコニコしながら…。」

秀美、目を真ん丸に、
「凄~~ご~~。」

輪湖、
「でも。…あれで、とにかく、通ちゃん、物凄い、テキトー人間だから。」

その声に秀美、
「は、あ~~~???」
葉子を見て…。

葉子も、口をへの字にして、
「ほんと。…でも、しっかりと、客には愛されてると。とにかく、凄い人だよ。通ちゃんにしても、サブちゃんにしても、客見たら、どんな味にするか、分かっちゃうんだから~~。」

「へぇ~~~。」

そして輪湖、
「あっ。それと…、通ちゃんってさ、今も葉子が話したように、匡子さんとも古い知り合い。…確か…。ねね、葉子~~。」

葉子、
「うん。匡子さんのお兄さんと通ちゃんが知り合いで、匡子さん、自分でお店を出すときに、通ちゃんにも手伝ってもらったんだって~~。」
葉子、唐揚げを食べながら。

秀美はウィンナーをパクっと、
「ふ~~ん。」

輪湖、
「ねね、秀美ちゃんて~、好きなタイプの男子とかって…???」

瞬間、葉子、目を真ん丸く、いきなり、
「ぷっ。」
そして輪湖の右膝をペン。
「もぅ~~輪湖~~。いきなりそんな~~。」

けれども秀美、葉子と輪湖の間に挟まれるように、
「ん~~~。私…。」
それほど悪ぶれる…風でもなく…。
「好きなタイプの男子って~~。ん~~。」
困ったように、顔を傾げながら…、
「まだ、分かんないんですよね~~。」

その声に輪湖、
「へっ…???」

葉子は思わずキョトンとして…。

秀美、
「私…、小学校こそは男子もいたけど…。中高一貫の…、それこそ、女子中学、女子高。それに、大学は~~。」

輪湖、
「あっ、そっか~。葉子と同じ聖帝。女子大か~~。」

その声に秀美、グラスの中の飲み物を飲んで首をコクリ。






こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~   vol,058.   秀美、「えっ!!!…2つ星っ。凄~~い。」

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