「わぁ~~、男の人だけで、子育て…。た~いへん。」
捷子の隣で、こちらも皿のメニューを食べている柚。
そんな柚に、
「いやいや…。」
右手を振りながら、
「もう…その頃は私、小学2年だったから…。赤ちゃんみたいな子育ては…。」
「でも…、男手で、大変だったでしょう、お父さん。」
小枝子。
「うん。…でも、父の場合、案外…家庭好きなところ…あるから…。娘の私が…言うのも…なんですが…。結構…マメな…方…。」
変顔の捷子。
「はは…。そう言えば、みんな…言ってたもんね、優しいお父さんだって…。」
笑顔で小枝子。
「うん。…考えてみると…、父に怒られた事って…、ないような…。」
柚、
「へぇ~~。」
「うん。料理から何から何まで、父がやってたから…。はは…。」
「ひゃ~~。凄いお父さんね~。」
驚く小枝子。
「すんごい。」
柚。
「だから…、何て言うの…、結構…私の事は…奔放主義。そう言う意味では、かなり…助かったけど…私…。かかか。好きな事…、やってきたから…。」
「あらまっ。」
再び驚く小枝子。
「ナ~イスじゃ~ん、捷子さ~ん。嬉しい~。こ~んな素敵な人がお姉さんみたく、なってくれるなんて~。」
捷子の右腕に絡まりながら柚。
「ふふ、柚ちゃんだって、可愛いよ~~。」
「へへ。ありがと。」
「でも…、凄いよね~。男手で、女の子ひとり。そして仕事と家庭の両立。へっ…???捷子ちゃん…、お父さんのお仕事って…???」
口をすぼめて小枝子。
「うん。建築関係の仕事。」
捷子。
「建築…関係…???」
「そう。父は、建築設計者なの。1級建築士。」
その捷子の話に、いきなり小枝子、
「え゛――――――――っ!!!」
そして隣の柚も、
「すっ。凄っ!!!…1級建築士…。」
「いやいや…。そんな…。だって…、そんな大手のところじゃないから…。小さな会社。」
右手を振りながら捷子。
「いやいや…、そんな、そんな…、だって、1級建築士…さんだろ…。そりゃ…、凄いわ~~。」
「…いや…、かかか…。凄い…のかな…。そんな風に…思った事…、ないけど…。」
変顔の捷子。
「だって、忙しい時なんて、もの凄いでしょ。」
小枝子。

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