クリーンディーゼルの落とし穴 | 風の向くまま、気の向くまま・・・。

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みぃてっくの のほほんブログ

と書くと、クリーンディーゼルに乗ってる方は
嫌~な思いをするかもしれませんが

いち知識として知っといて欲しいなぁと

昨今、技術の進歩でディーゼルの黒煙モクモクとか
ストーブが不完全燃焼みたいな臭いとか減りました

石原慎太郎さんが都知事だった頃に規制したからってのもあります

排気ガス中には

CO(一酸化炭素)
HC(炭化水素)
NOx(窒素酸化物)
PM(粒子状物質)

が排出されます。

どれも環境にはよろしくないものです

で、これを浄化する訳なんですが
ガソリンエンジンだと三元触媒でほぼ浄化できるので
技術的には難しくはありません
PMにしても、完全燃焼してるのでほぼ出ないし

問題はディーゼル




CO、HC濃度とNOx濃度は反比例します

CO、HCを減らす為には燃焼温度を上げるのが一番ですが
そうなると、NOxが大量に生成されます

なので、燃焼温度を下げる為に排気ガスの一部を
再循環させて再燃焼させます
するとNOx濃度は下がりますが、COが増えるので
それを酸化触媒を使って浄化します。

ちなみにトラック等はNOxの浄化に尿素を使ってたりします



でも、ディーゼルは燃焼方式の違いと軽油の質から
どうしても「煤」が発生するので、それを
DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)で濾し取ります




これが意外に曲者で、いわゆるPM(パティキュレートマター)として
大気汚染の原因物質でもあるので濾過したいが
ある程度走行するとDPFも目詰まりを起こしてくるので
一定量煤が溜まると自動的に、燃料を濃く噴射したりして
DPFの温度を上げて焼き切る機構が付いてます

時々、新し目のトラックなのに白煙をモウモウと吐いてるの
見たことありません?
あれがまさしくDPFの煤払いの最中なんです。

本来は安全な場所に止めて、DPFの作動が止まるまで
10分~数十分待たなければいけないんですが
タイムイズマネーの日本では、そのまま走っちゃったりしてます

走れなくはないですが、燃料を濃く噴射してるので
燃費は悪化しますし、トルクも本来の力より低下します。
それに何より、その際の排気ガスの有害成分の多さたるや…。

VWに同情しそうになる位です(爆)

んで、このDPFの作動タイミングですが
やはり使用環境に左右されます。

一日30km以上ないし一時間以上走るなら
そこまで頻繁には作動しないと思いますが
5km圏内をチマチマ走っては停め…みたいな走り方だと
当然、エンジンの温度もそこまで上がらないし
排気ガスの温度も上がらないので、煤が溜まりやすくなり
DPFの作動頻度も多くなると思われます。

昔、新規制対応型のボンゴディーゼルが出ましたが
配達等で使用される、近距離チマチマ運転が多かったのか
DPFが詰まりまくって販売停止した事がありました。

スカイアクティブDは低圧縮で燃焼温度を下げNOxを抑制
均質な燃焼でCO、HCの生成を低くしてますが
それでもDPFの煤払いをしないといけません。

常に長距離走る人ならディーゼルの恩恵もありますが
普段は近所の買い物で、たまに出掛けるけど
そんな遠出はしない場合はディーゼルのメリットってほとんど無いと思う訳です。
(燃料費は安いですけど)

なので、私の場合は

サーキット走るので、レブリミットが
ディーゼルより1000rpm高い事
普段は週一でチマチマしか乗らない
重量が軽い等々の理由でガソリンの2Lです

それでも平均16~18km/L
高速使って遠出とかすれば20km/L以上の燃費ですよん♪