イチローって選手、
あまり好きではありませんでした。
その「求道的姿勢」が、窮屈に感じてましたし、
ことごとく結果を出すのが「出来過ぎ君」な感じで、
思い入れできなかったのです。
そして、なにより、
女の子をナンパしてホテルにしけこんだのが、
週刊誌に暴露されたことで、
「野球小僧の正体見たり」。
「求道者」といったって、こういうことか、
奥さんはさぞかし苦労してるんだろうなあ、と思っていたのです。
そして、引退会見。
そのイチローから意外な言葉が飛び出しました。
球場入りするときは、お弁当として、
奥さんが、せっせとおにぎりをむすんで持たせていたんだそうですが、
それが、これまでに2800個。
それを「3000個は握らせてあげたかったなあ」と言ったのです。
目標としていた50歳までプレイすると、
3000個になってたかもしれないけれど、
そこまでいけなくてゴメン。
そして、ナンパ事件の贖罪とともに、
苦労を掛け続けた奥さんに対するねぎらいの言葉だったんですね。
裏表のあるイチローのことですから、
これぐらいの演出は、難なくするのかもしれませんが、
ここは素直に受け取っておきましょう。
奥さん(元アナウンサーの弓子夫人)の
苦労がやっとやっと報われたんだと、
少しほっとさせといてくださいませ。
クレバーなイチローの計算ずくの発言だとしても、
こういう感謝の言葉が言えるようになったのが、
イチローの成長でしょう。
「人望がない」ので、監督は「絶対に」ない、
と本人も言ってますが、
こういう芸当が出来るようになってくると、
まんざらではないかもしれません。
解説者なんかよりは、
監督の方が似合うと思います。
期待しないで、待っててみましょう。