小説★涙のわけ 2 | みみぴちがってみみぴいい

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涙のわけ 1  の続きです


敦と麻美は 大学で同じゼミの仲間だった。


4年間 誰かと一緒に飲んだり 話したりしたことはあったけれど


2人になりたいとか 気になりあった瞬間もないまま 4年を過ごした。




たまたま ゼミの教授が 助教授から教授になり さらに 出版記念のお祝いをすると


連絡が入ったので お祝いがてら 同窓会だというメンバーが 数十人集まった。


大学を卒業してから 4年が経っていた。


先輩後輩を含めて 数組に分かれた席になり その時 麻美と敦が同期として


同じテーブルだった。それが 2人きりになった 最初の夜。





二次会に流れるとき 都内の大動脈といわれる 大きな通りに 空き缶がコロンと転がった。


麻美も あっと思ったし 周りの数人も 危ないねーと 言いながら通り過ぎようとした時


敦がさっと 車道に飛び出して その空き缶を拾った。 そして どこかへ消えていった。


次にあったら 缶を持っていなかったので きっとどこかに捨ててきたのだろう。


麻美は うっかり忘れがちだった敦の存在を 初めて心に刻み込んだ最初の夜にもなった。





それから 仕事に追われて 同窓会をした余韻さえ遠くへ去りそうになったある日


麻美は 部屋にある空き缶を眺めながら 携帯を握った。


空き缶を見かけるたび 車道に舞い降りた敦が思い出されるのだ。


すっかり 本当の記憶は遠くへ行ってしまって 思い出される敦の姿は


背中と足首に羽をつけた 妖精のようなイメージになっていた。


天から舞い降りて 地雷を除去していった 善意に溢れる妖精。




知ってるはずの同級生が 神秘なイメージになって浮かび上がる。


子供の頃 夢みがちではない自分を 可愛くないと思っていた。


それでも 妖精の存在を信じていた麻美は 妖精になれないのなら


妖精を集めてみたいと 思っていた理由は 妖精が傍にいたら 自分を可愛いと


思えると信じていたからだった。



忘れかけていた幼い頃の自分の夢。


なぜ そんなことまで思い出したの知りたくて 麻美は敦に電話をかけた。





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