ブログネタ：深夜2時、大好きな人から「会いたい」と言われたら？
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子供たちを寝かしつけながら うっかりうたた寝をしていた美咲は 慌てて飛び起きた。
夫の賢太郎は 会社で送別会があるから 夕飯はいらない と前から聞いていたので
小学４年生の娘と １年生の息子と３人で 回転寿司に行って 食事を済ませてきた。
『たまには パパがいないのも いいね』 と お寿司が大好きな息子の 目を輝かせる表情が
なんともいえなく 可愛い。
『その代わり パパがいないんだから 上だけ食べるのは なしだからね！！』
シャリ残し名人の息子は ため息混じりに
『やっぱ パパと一緒がいいやーー だって ごはん要らないよ！！』
と 肩を落としていた。 娘と美咲は 大笑いしながら 息子を励ました。
そのまま ３人はまるで 賢太郎の不在を楽しむかのように
一緒にお風呂に入り 着替えても アイスを食べても キャンプみたいと笑い
ずっと一緒に 時間を過ごした。 そして ９時を回ったとき ベッドにもぐった。
いつもなら うっかり寝てしまっても 賢太郎が呼びに来てくれるので 寝過ごすこともないのに
今日は 気づいたら 真夜中の２時だ。
---- いっけない。 電気もつけたままだわ。
慌てて階下に下りると キッチンのカウンターで 携帯電話が光っていた。
なんだろう と携帯を見ると 夫の賢太郎からだった。
よく見ると 着信履歴が １０件ぜんぶ 賢太郎になっている。
『パパ？ どうしたの？』 驚いてかけなおしてみると 聞きなれたはずの夫の声が
か細く 切なげに 美咲の耳に響いた。
『俺 なんかした？？ ねえ 俺 なんだって 締め出されてんの？？』
なんのこと？と 声の主から 解る限りの情報を と思った途端 閃いて
玄関に駆け寄った。
ドアのロックだけでなく チェーンが ロックされていた。確かに これでは入れない。
『どこにいるの？』
『駅前まで戻って ２４時間やってるっていうへんてこ喫茶。 ほら テレビで観たろ』
『ああ ネットカフェ？』
『そうそう なんか 朝までいても １２００円なんだってさ。 ネットできるし コーヒーも
飲み放題だっていうからさ。』
『いいなーーーー 一回 入ってみたいのに まだ覗いたこともないわ』
『昼間 くればいいじゃない。 昼間のほうが 安そうだよ？』
『なかなかねーーー 時間とお金が もったいなくて 入れないわ。』
『ま そういうもんだろうね。 俺だって 締め出されなきゃ 来ないもんな ははは。』
『ごめんごめん うっかり 一緒に寝ちゃってた。チェーンもかけてたね。ごめん。』
それにしても 結婚してから 初の無断外泊っぽい感じが 面白いわ』
『美咲さん。 お願いしますよ。 もぉ 会いたくて会いたくて ははは。
俺 必死で働いて 家買ってさ 寝泊りする場所が ネットカフェなんて やだぜ。
俺にとって 一番安全で 安心で 居心地がいいのは そこなんだなって
追い出されて 改めてわかった。
帰る場所があるって いいな。 美咲 いつも ありがとな。 母の日に 言わなくてごめん。
家にいるのが楽しい中年親父になんて なりたくなかったのに すっかりなっちまったなー。』
美咲は 声を出して笑う賢太郎に 『早く帰ってきて。』 と伝えて 電話を切った。
もし 私がうっかり 締め出されてたら？？
せっかくだから 一晩 大義名分を盾にして 連絡しないで 遊びそうだわ。
そうね やっぱり ネットカフェに入って 漫画読んだり ネットしたりしたいかしら？
マッサージもいいな。 最近は ２４時間やってるお店が 駅前にはいくつもある。
真夜中に 買い物してる人って どういう人たちなのか 見に行きたいわ。
オトコのほうが 真面目なのかしら？ 私だけでじゃなく きっと ほとんどの主婦が
許されるなら 外泊したいと 思ってるに違いない。
育児しながら客室乗務員を続けている友人が 言っていた。
『泊まりの時 ほっとするわ。子供には悪いけど。』
家が安らげるって 男の感覚かな？ とも思う。
安らげるほど なんにもしないんだもんね。 と 責める気はないが 気楽さを羨ましく思う。
今度の連休は 誰が何ていっても 旅行に行こう。
主婦の安らぎは 家事からの解放だわ。 帰って来て ああ 家が一番ねって いうために
旅行をするのだ。
午前２時に 美咲はくすりと笑って 玄関のロックを外した。
旅行が好きな方 笑
ここを 押してくださーーーーーい！！！！ おねがいしてま＾－＾す
うちは まったく飲みにいかない夫なので 締め出したことないんだけど
けっこう友達なんかは 締め出してるわねーーー
たまに わざと ってのも聞いて 大笑いしたけど 笑