いつも何かとお世話になってる枸杞さんへのお礼小説です。
ちー様出演です。
キャラ崩壊、お目汚しなど多々あります。
妄想女子の方は自分のお名前にれっつ脳内変換♪
風間とくこは鬼の里でのんびりと生活を楽しんでいた。
春も過ぎ、季節は初夏に向かう頃、
天霧が薩摩の島津公から桜桃を頂いたと沢山持ってきた。
「まぁ凄い」
「風間やくこ殿に食べていただければと」
「こんなに沢山、宜しいんですか?」
「えぇ、勿論。とても美味しいものだと聞いております」
「ありがとうございます。早速、千景様にお持ちしますね」
くこは冷たい井戸水で少し冷やして軽く洗う。
水を切って小さなざるにあげる。
盆に桜桃を入れたざると蓋付きの入れ物を用意し、
風間の部屋に向かう。
「千景様、くこです。入って宜しいでしょうか?」
「…入れ」
そっと戸をあけると文を書いていた手を止め、
筆を置いているところだった。
くこの方を向き直り、盆を見て
「桜桃か…」
と呟いた。
「天霧さんが沢山持ってきてくださいました。
千景様に食べていただこうと先に少しだけ持ってきました」
「桜桃、お好きですか?」
盆を差し出し、顔を伺う。
「嫌いではないが、種を出さねばならんのが面倒だな」
「それは…仕方ありませんね」
くすりと笑うくこ。
「天霧が持ってきたものだ。折角だから食べるとするか」
「はい」
笑顔を向ける。
一粒、二粒食べてから手で隠しながら種を出す。
「美味いな」
「それは良かったです」
笑顔で応えた私を見つめる。
「お前は食べないのか?」
「後で頂きます」
フーッと溜め息を吐き、手で招く。
「傍へ来い」
「…はい」
「食べさせてやる」
「そんな、自分で…」
「我が夫には付き合えぬというのか?」
「…恥ずかしいです」
「構わぬ。誰も居らぬであろう」
風間の白く長い指が一粒、くこの口に運ぶ。
口に入れた途端にふわっと香り、口に広がる甘い果実。
「…美味しい」
その顔を見て目を細める風間。
「俺も食べさせてくれ」
頬を染めて一粒運ぶと指先をペロと舐められた。
その様に顔を赤くしていると
「まだそんな反応をするのだな」
クッと喉の奥で笑い、口角を上げる。
「意地悪をしないで頂けますか?」
軽く睨み付ける。
「お前のような反応をされたら…止めたいものも止められぬわ」
鼻で笑う風間。
「そういえば、前に不知火に聞いたことがある。
くこ、この桜桃の茎の部分を結んだことはあるか?」
「こうですか?」
ざるに乗っていた茎を持ち、指で結ぶ。
「違う。舌で結ぶのだ」
「…?」
「こうだ…」
茎を口に運び、涼しい顔で私を見つめながら少しの時間が流れる。
そして口から結ばれた茎を出てくる。
「…!どうしてそんなことが出来るのですか?舌でですよね?」
「舌だな。何故かは知らぬ。鬼なら出来るのではないか?」
「お前もやってみろ」
口に運び、やってみるものの出来ない。
少しの俯いて必死にやっている様が面白かったのか
風間は声を出して笑い始めた。
「なっ、何ですか!」
「すまん、お前の二十面相が思った以上に可笑しかった」
「…っ!!下がらせて頂きます!」
余りの恥ずかしさに立とうとした時に、腕をひかれ体勢が崩れた。
風間にすっぽりと収まる形になってしまった。
ぎゅっと抱き締められる。
「お前は本当に飽きぬ」
くこを見つめる目は優しかった。
「…人間どもが言うにはこの茎を結べると接吻が上手いということらしい。下らんな。」
ふと目に宿る光と共に口角を上げる風間。
「だが…この舌、味わってみるか」
「…っ!んんっ!」
有無を言わさず口付けを交わされ、
口内に深く侵入してくる舌。
いつも以上に甘い口付けに軽く目眩した。
二ヶ月後。
今度は不知火が沢山の桃を持ってきてくれた。
「お前とこの桃、どちらが甘いか食べ比べてやろう」
と、くこは風間に畳に縫い付けられるのだった。
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お話としてちー様描いたのは初めてですかね。←あ、違う。花吹雪でご出演頂いてましたね(-.-;)
甘甘なちー様描いたのは初めてですね。
ちー様になってましたでしょうか。
ただのエロい鬼になってたらごめんなさいwww
一応、桜桃=さくらんぼは江戸の末期には日本には入ってきていたみたいです。
枸杞さん、いつも本当に気遣ってくれてありがとうございます。
これからも宜しくです。
みふゆ