うさぎのうさこはうさぎなのに、上手に飛ぶことができません。ほかのうさぎ達はぴょんぴょんと軽々飛んでいるのに。うさこは

、ほかのうさぎとちがって耳がだらんとたれさがっています。ほかのうさぎは耳がピンとたっているのに。うさこはあんまり見えません。目が悪くて。だから、うさこはいつもほかのうさぎ達の輪に入っていけなくてひとりぼっち。

ある時、うさこは森の真ん中で大きな声で泣いてしまいました。

「うぇーん。」

うさこが泣いていると、一匹のおおかみがうさこの前にやってきて言いました。

「どうしたんだい?」

うさこはおおかみの顔がよく見えません。

「どうして泣いているんだい?」

うさこはおおかみに理由を話しました。

「そうかい。僕もいつもひとりぼっちだよ。僕はみんなと仲良くしたいのに、みんなは僕を見ると走って逃げてしまうんだ。」

うさこはその話を聞いてかわいそうにおもいました。そこで、うさこはポシェットの中からドロップを一つ出しておおかみにあげました。おおかみはドロップを受け取ると、すぐに口にいれて言いました。

「ありがとう。おいしいよ。」

そしておおかみはドロップのお礼に森に咲いている花をうさこに手渡しました。

「かわいいお花だよ。」

おおかみに言われてうさこはそのにおいをかぎました。あまい香りがしまいした。

「ありがとう。」

うさこはすっかり泣き止んで笑顔になりました。そのうさこの笑顔を見ておおかみも笑顔になりました。

「じゃあ、またね。」

おおかみはそう言って帰っていきました。

もしも、うさこの目が見えていたら、この出会いはなかったかもしれません。心と心の通い合い、それは縁といいます。おもいやり、やさしさ、ひとりぼっちのさみしさ、それをわかちあったうさことおおかみ、今後友達になれるでしょうか。