TSHが高めってどういうこと? | 森の里草

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妻が健康診断でTSHが高めだったそうです。

医師はTSHが高めだとどうなるかを説明してくれなかったそうです。

健康診断ですから、きちんと説明をして欲しいものです。

 

TSHは脳下垂体から分泌されるホルモンで、甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンの分泌を増やす作用があります。 脳下垂体は血液中の甲状腺ホルモンの量を監視していて、甲状腺ホルモンが足らないとTSHの分泌を増やして甲状腺を刺激します。 甲状腺ホルモンが多すぎるとTSHの分泌を減らして甲状腺への刺激をストップします。
潜在性甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモン(サイロキシン[T4]あるいは遊離サイロキシン[FT4])は基準値内ですが、視床下部や下垂体が甲状腺ホルモンの不足を鋭敏に察知し、下垂体から分泌されるTSHが基準値上限を超えて高値を示す状態です。

潜在性甲状腺機能低下症は一般人口で4~15%とされ、女性に多く、高齢者になるとさらに高くなります。

成人女性の30~40人に1人に認める極めて高頻度の疾患で、代表的な症状としては「疲れやすい」「手足がむくむ」「体重増加」「血中コレステロールや中性脂肪の増加」などがあります。

甲状腺機能低下症は自己免疫性甲状腺疾患とも呼ばれ、甲状腺の細胞を攻撃する抗体が血液中にできて起こる、自己免疫の病気です。甲状腺機能低下症で検査する自己抗体には、抗サイログロブリン(Tg)抗体と抗甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)抗体があり、
これらの抗体の有無を測定することで、疾患の診断を行います。
Tg抗体は、甲状腺に特異的な蛋白であるサイログロブリン、TPO抗体は甲状腺ホルモン合成酵素に対する自己抗体です。
Tg抗体・TPO抗体は健常者、特に女性で陽性を示すことがあります。
橋本病では97%以上でTg抗体あるいはTPO抗体が証明され、その抗体価は甲状腺への細胞浸潤の程度と相関します。
潜在性甲状腺機能低下症は、TPO抗体陽性では年4.3%の頻度で顕性甲状腺機能低下症に移行する可能性があります。
日本人の高齢者ではTSH高値(>8μIU/mL)で顕性甲状腺機能低下症になる可能性が高いとされます。

甲状腺ホルモンの分泌が少なければ甲状腺機能低下症(橋本病、粘液水腫など)があります。

甲状腺そのものの病気だけでなく、精神的ストレスがTSHの分泌に影響を与えることもあります。ストレス時に分泌が急増するコルチゾールホルモンが甲状腺機能に大きく関わっていることも分かってきています。
コルチゾールはいろいろな臓器に作用して、血糖値や心拍数を上昇させたり、筋肉の緊張を高めたりすることによってストレスから身を守ろうとします。その一方、緊急ではない消化機能、免疫機能、そして甲状腺機能の調整は後回しになってしまいます。

甲状腺機能低下による症状
疲労、不眠、うつ、体重増、むくみ、低体温、冷え性、不妊症、リューマチ痛、生理不順(多量出血・腹痛)、感染症をくりかえす、呼吸器系のトラブル、皮膚トラブル、もの忘れ、集中力の欠如、やる気がなくなる、寝過ぎ、筋肉痛や筋肉が弱くなる、難聴、貧血、爪割れ、視力の衰えなど

 

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