この前「認知症介護マンガ」をご紹介しましたが、それで改めて思い出したことがあります。

 

 

実家で父が母の老老介護をしていた頃のことです。

既に両目が見えなくなっていた母が、時々夜中に起きてベッドから這い出すようになりました。
そして(床に置いた)引き出し式のプラスチックケースに入れた「大人用のおむつを取り出しては中身をむしってバラバラにする」という謎の行動をするのです。


母が起きる度に父は目を覚まし夜ゆっくり寝られない…

結局母のこの行動が父には辛くなってしまって、介護施設にお世話になることになったのです。
施設に入居してからはこういうことは全くなくなりました。

当時私は、母はちゃんと決まった時間に食事をとらない(取れない)から血糖値が安定しなくて、夜に目が覚めるのかなと思ってました(それもあったとは思いますが)。


介護マンガの本の中で、認知症の女性入居者が夜中に起き出して他人の部屋に入るという行為を繰り返していました。

この人は元看護師だったのです。バリバリ仕事していた頃の夜勤の記憶を覚えていて、夜中に患者のようすを確認しなければ、と思って行動していたんですね。


私の母も元看護師で婦長として長く産婦人科に勤めていました。

たくさんの赤ちゃんのお世話していたんです。
あっ!もしかしたら母も当時の夜勤の記憶を思い出していた?



”赤ちゃんのおむつ変えなくちゃ、えっとどこだっけ?

よく見えないけどこの辺かな?
脱脂綿もいるし、ちゃんと小分けしとかないと…”


なんて考えていたのかもガーン
当時母はすでにまともな会話はできなかったので、真相(?)は確かめられませんでした。


認知症では「自分が一番輝いていた頃に記憶が戻る」ことがあるようです。


こちらから見たら変なことしてる!としか思えないような行動も、本人にはちゃんと理由があるのかもしれません。
 

お母さん、認知症になってもきっと義務感忘れなかったのね笑い泣き