今回、新たに障害者手帳の申請で診断書を書いて頂いた澤田石先生にも意見書をお願い致しました。
内容を公開致します。
澤田石先生意見書
本意見書では、感染後ME/CFSについて、①後遺障害としての病態②後遺障害の発症時期について言及します。
1 感染後ME/CFSの後遺障害としての病態
まず、ME/CFSの原因として、脳内炎症の存在が明らかとなっています。
そして、感染後ME/CFSについては、感染症そのものの病原体であるウイルスが脳内炎症をもたらすというよりは、ウイルスに対する過剰な免疫反応やウイルスへの免疫反応に起因する組織破壊への過剰な免疫応答が脳内炎症をもたらすと考えられています。
つまり、病原体であるウイルスそのものが免疫により駆逐され、ウイルスによる感冒様症状等の感染性が消失した後であっても、異常な免疫反応が脳内に年余にわたり残存し、後遺障害として感染後ME/CFSが発症することになります。
上記のような病態については、新型コロナウイルス感染後やHPVワクチン接種後の感染後ME/CFSの発症においても同様であるといえます。
2 後遺障害の発症時期
ウイルスの感冒様症状等の感染性が消失後、感染後ME/CFSの諸症状の1部(当初は、感染後ME/CFSの諸症状の一部しかあらわれないことが多いです)があらわれるまで、インターバルがあることがあります。
具体的には、HPVワクチン接種後に、ME/CFSとほぼ同一の症状があらわれることがありますが、その場合、ワクチン接種後から諸症状の発現まで、一週間から半年ほどのインターバルがあります。
3 本件について
本件では、網 美帆子氏(以外「網氏」といいます。)は、まず、感染後ME/CFSにおける典型的な原因として知られているマイコプラズマ感染症等に罹患し、マイコプラズマ感染症の薬の服用により感冒様症状が治まり、その後、感染後ME/CFSの諸症状があらわれています。
上記のとおり、感染後ME/CFSは、ウイルスによる感冒様症状等の感染性が消失した後に後遺障害として発症することから、感冒様症状が治まったことは、その後に感染後ME/CFSが発症したことと何ら矛盾はしないどころか、むしろ典型的な発症経過であるといえます。
また、網氏が、マイコプラズマ感染症等の感冒様症状が治まった後、約3ヶ月間、医療機関を受診していない点については、網氏自身は、同期間中も感染後ME/CFSの諸症状があらわれていた旨述べているようですが、仮に、同期間中に感染後ME/CFSの諸症状があらわれていなかったとしても、上記インターバルとの関係では何ら不自然なものではありません。
以上より、網氏の上記経過については、典型的な感染後ME/CFSの発症経過であるといえます。
以上
経歴
1989年秋田大学医学部卒業。同大学脳神経外科教室入局。医局人事でいくつかの関連病院を経験後、内科に転身。名古屋徳州会総合病院等の一般急性期病院での勤務を経て、2002年2月に鶴巻温泉病院に入職。
特定非営利活動法人 筋痛性脳脊髄炎の会(ME/CFSの会)元理事
出演
NHK「忘れられた病 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の患者たちの現実」
診断数
ME/CFS: 86
線維筋痛症FM: 55
ME/CFS & FM: 28
申先生意見書
本意見書では、感染後ME/CFSとマイコプラズマ感染症の関係について言及します。
マイコプラズマ感染症が感染後ME/CFSの発症原因であることについては、ME/CFSの専門家の間では共通認識であり、研究論文等を挙げれば枚挙に暇がありません。
以下では、研究論文等の一部を紹介します。
まず、ME/CFSの診断基準として世界で最も信頼されているカナダ基準によれば、マイコプラズマ感染症における免疫症状が原因となること(17頁)、診断にあたってはマイコプラズマ感染症の有無検査すべきであること(22頁)が記載されています。
また、欧州の慢性疲労症候群患者におけるマイコプラズマ感染症の有病率について研究(High prevalence of Mycoplasma infections among European chronic fatigue syndrome patients. Examination of four Mycoplasma species in blood of chronic fatigue syndrome patients)では、慢性疲労症候群の患者の68.6%において少なくとも1種類のマイコプラズマ抗体が検出されたのに対し、健常者では5.6%しか検出されず、有意に高値であるとのデータが表れています。
さらに、厚生労働省の研究班のホームページにおいても、マイコプラズマ感染症が感染後ME/CFSの典型的な原因であると明記されています。
本件では、網 美帆子氏が平成24年9月25日にマイコプラズマ感染症に罹患した後から、倦怠感や上気道炎が反復するという経過を辿っている以上、マイコプラズマ感染症の後遺障害として感染後ME/CFSを発症したと考えることが妥当です。
以上
専門医2名の意見書を読んで頂いてもわかるとおり、本当にME/CFSの知識がある医師からみれば、
私の症状は典型的なME/CFSの初期症状なのです。
ですが、栃木県にME/CFSを知る医師が居なかった為に4年間で15箇所の病院を周り何もわからずに悪化して行きました。
と、最初から何度も何度も申し上げておりますが、
なぜ専門医の意見書を全て無視しているのか答えて欲しいと言っても答えてもらえず、
わかっていながら話を逸らした話をあえて無理やりねじ曲げた内容で返答してくる辺りに
もう、審査を公正にとか、不正をなくすという事には全く興味がなく見直すつもりも無いことは充分伝わってきます。
澤田石先生には診断した患者の人数まで記載して頂きましたが、年金機構の認定医はこの人数以上に患者を診たことがあるのか?
1人でも診たことがあるなら、あんな理解していない意見書は書かないと思います。
本当に患者の声を聞いたことがあるのなら。
澤田石先生の意見書の通り、ME/CFSを知ってる医師ならばマイコプラズマ感染症の後に2~3ヶ月通院していない時期があっても、その間に例え元気であっても何も問題ない事はわかっているのです。
この裁判で「その期間の倦怠感を証明しろ」という理由で棄却されている事実こそ、
何もわかっていない人達が判断している。としか言いようがないのです。
なぜ、専門医に照会していると嘘をつくのか?
なぜ専門医の意見書を出させるのか?(全く無視するなら)
6年経っても答えてもらえないまま高裁へとうつります。
ただでさえ、日本には10数名しかいらっしゃらない専門医の大切な知識を何故無視するのか。
軽くあしらわないで頂きたい。
何年も何十年も研究を重ねてくださっている、有難い先生方です。
軽んじないでください。
本当にME/CFSを知ってる医師の意見を聞いてください。