3週間のベトナム滞在で、せっかくベトナムに来たのだから観光を楽しもうと思い立った。
そこで同じクラスの仲間2人と、1年以上前からベトナム語を学んでいる東京の大学生を誘って、4人での旅を計画した。
目的地はベトナム戦争の激戦地、クチトンネル。
ブイビエン通りにある旅行業者シンカフェで日帰り旅行を申し込み、翌朝早くに出発した。
20人乗りのバスに揺られながら、ホーチミン市街を抜けると、道路の整備が行き届いていない箇所が目立ち始めた。
約1時間半後、目的地に到着した。
クチトンネルは、南ベトナム解放民族前線、通称ベトコンによって掘られた全長200キロ以上のトンネルシステムであり、その一部が現在観光地化されている。
到着すると、まず係員が当時の戦闘服を身にまとい、戦時中の様子を再現してくれた。
実際に使われたトンネルを歩くこともでき、約100メートルのトンネル内を体験することができた。
観光用に広げられたとはいえ、その圧迫感は相当なものであった。
暗く狭いトンネルを進む中で、当時のベトナム人がどれほど厳しい状況下で戦い抜いたかを肌で感じることができた。
このトンネルを使って戦争を繰り広げたベトナム人の強さと忍耐力に、改めて敬意を抱かずにはいられなかった。
戦争が長期化した理由も理解できる気した。
トンネル内には、当時の生活の様子が再現されており、ベトコンがどのようにして日々を過ごしていたかが分かる展示もあった。
地下に隠されたキッチンや医療施設、会議室などが見学でき、戦時中の厳しい環境の中での工夫と知恵に感心した。
ガイドの説明を聞きながら、ベトコンの戦術と戦略に驚かされた。
ベトナムの歴史に触れることで、ベトナム人の強さと resilience を感じるとともに、戦争の悲惨さと平和の尊さを再確認する貴重な体験となった。