1998年2月26日 晴れ

タイバンコク2日目

日本を出国して、ちょうど2週間目となり、疲れがどっと出てきた。

 

さらにタイの猛暑が追い打ちをかけてくる。

 

この日、昼過ぎまで涼しすぎるホテル内でゴロゴロして過ごすことにした。

 

しかし、せっかくタイに来たのだから、楽しまないともったいない!

 

猛暑にも負けず、近くのショッピングモールに出かけることにした。

 

ホテルを出た瞬間、熱気が肌にまとわりつく感じがしたが、ショッピングモールのエアコンの効いた涼しさに救われた。

 

モールに入ると、すでに汗をかいていたTシャツの冷たさを感じた。

 

まずは腹ごしらえのためにマクドナルドへ向かい、マックセットを注文した。

 

安定のおいしさにほっとする。

 

すでに、日本食が恋しくなっていることを実感した。

 

何もすることがないので、とりあえず映画を見ることにした。

 

もちろん字幕はないので、どの映画にしようか迷ったが、火災を題材にした『バッグドラフト』を選んだ。

 

日本でも見たことがあったので、これならある程度の内容がわかっているので、言葉がわからなくても楽しめるだろうと思ったからだ。

 

映画館に入ると、冷房が効いていて快適だった。

 

チケットを買い、ドリンクを手にして座席に着いた。

 

映画が始まるのを待っていると、突然、場内の明かりが暗くなり、スクリーンに「Please stand up for the national anthem」の文字が表示された。

 

何事かと思いながら周りを見ると、皆が立ち上がっている。

 

私もその場に倣って立ち上がった。

 

国歌斉唱が始まり、荘厳なメロディが流れた。

 

スクリーンにはタイの美しい風景や国王の映像が映し出され、周りの人々の真剣な表情から、彼らの国への深い敬意が伝わってきた。

 

日本との文化の違いを強く感じる瞬間だった。

 

国歌が終わり、再び座席に座って映画が始まった。

 

『バッグドラフト』の迫力あるシーンに引き込まれ、時間が経つのを忘れて楽しんだ。

 

映画を見終え、ショッピングモールを後にする頃には、夜の涼しい風が心地よく感じられた。

 

日本との違いを肌で感じながら、タイでの新たな経験がまた一つ増えた一日だった。

 

明日はなにをしよう。