先の文化の日(11月3日)にようやく念願のレトロ建築、自由学園南口キャンパスの建物を観ることができました。
自由学園といえばフランク・ロイド・ライト設計の明日館(1921年(大正10)、羽仁吉一、もと子夫妻が創立した自由学園の校舎、国重要文化財、東京・池袋)が有名です。
ここが生徒増で手狭になったので、昭和5年から南沢(東京都東久留米市ひばりが丘)に移ってきたもので、当時建てられた校舎などが修復されながら、今でも大切に現役で使われています。
なので滅多に公開されませんが、今年、東京都有形文化財指定を受けた記念の見学会が開催され、運よく参加できました。各グループ30人で、3回、1時間半のツアーでした。
ここで紹介するのは女子部で、1934年・昭和9年に竣工、いずれも、フランク・ロイド・ライトの愛弟子・遠藤新の設計によるものです。
明日館の中央ホールによく似た食堂。
照明や市松模様の窓が遠藤風。
女子部は中高各学年ひとクラス、25から40人で、全学年で6クラスあり、日ごとに学年交代で自分たちで全員分の料理を作るそう。自分たちでコストやカロリーなども計算・管理する、食育にもかなり力を入れているようで、これはすごいね!
講堂。これも遠藤新設計の明日館ものとよく似ている。
内部は明日館より柔和な感じ。
祭壇。ちなみに校内に十字架は無く、どこでも祈りの場なのだそう。
ライトのプレーリーハウスを彷彿とさせる、体操館。
中は半円形の大きな空間で、非常にユニークな設計だ。
素晴らしく、美しい。
食堂の両側に池とある校舎。寺子屋風?だが、なんと現役!
ここで学んでいる女子高生の案内で、あるある話を聞きながらの楽しい見学で、皆さんしっかりしているので驚きました。さすがにプロテスタント系の学校だけあって、隅々まで教育が行き届いて、古い校舎も幸せそうでした
滅多に見学できない現役の文化財を見せて頂きありがとうございます。
また、是非こういう機会を作って頂けるようお願いします。
📸はSony A7RM3、レンズはZeiss 16-35mm/F4 でした。