ロンドンのナショナルギャラリーから二度と日本に来ることはない規模の名画たちがやって来たということで、国立西洋美術館に行ってきました。9月18日撮影。

 
「ナショナル・ギャラリー: National Gallery)は、イギリスロンドントラファルガー広場に位置する美術館日本語では国立美術館とも訳される。1824年に設立され、13世紀半ばから1900年までの作品2,300点以上を所蔵している[a]。コレクションの基礎が王室や貴族のコレクションの由来ではないという点で、ヨーロッパでもあまり例のない美術館となっている。西洋絵画が大きな革新を見せた「ジョットからセザンヌまで[4]」美術史上重要な絵画が収蔵されている。」 Wikipediaの要約
 
入口のポスター

特別展の入り口。
 
入るとすぐのギャラリー全面の写真。
「現在の建物は3代目のもので、1832年から1838年にかけて建築家ウィリアム・ウィルキンス (en:William Wilkins (architect)) がデザインした。その後ナショナル・ギャラリーは少しずつ拡張されていったため、現在ではトラファルガー広場に面するファサードだけが唯一当時の面影を残している。」という。
残念ながら、展示場は撮影不可。
 
「西洋絵画の歴史を名画で俯瞰できる」展覧会ということだが、目玉はゴッホの「黄色いひまわり」、レンブラントの「34歳の肖像画」、フェルメールの「ヴァージナルの前に座る若い女性」、ルノワールの「劇場にて(初めてのお出かけ)」、 モネの「睡蓮の池」でしょう。
 
確かに力強いタッチで厚塗りされた「ひまわり」はまさに黄色く輝いてました。ポスト印象派の好きな方ならこれは必見でしょう。
 
全体的に印象派の前までのコレクションは充実していましたが、印象派以降はそれほどでもないという印象を受けました。イギリスでは20世紀初頭までフランス絵画の評価が低かったという歴史があり、その後にコートールド等の努力により充実が図られたようです。
これなら印象派以降は通常展示の松方コレクションも観たいと思い、そちらも巡ることにしました。
 
大正から昭和初期に購入された松方コレクションの内、フランスに保管されていたものは第2次世界大戦後に接収され、それらの美術品数百点の返還に際して公立の美術館の開設が条件でした。そこで設立されたのがこの国立西洋美術館で設計はフランス人の巨匠ル・コルビュジエです(実施設計は前川國男と板倉順三)。
 
「松方コレクション」も素晴らしいが、この建物も素晴らしい。さすがに「光の魔術師」と呼ばれたル・コルビュジエの設計です。幸い、常設展示の方は撮影が可能なのがうれしい。
 
入り口のホール。上部の三角窓からの降るような光の取り方が秀逸。
 
展示室の上部からの光の取り方も独特のもの。
 
印象派の展示室。
 
天井が高く大きいけど緊張感がある、近代絵画を集めたホール空間。

モダンだけど、柔らかいレトロな感じの階段。
 
彫刻の展示室。中庭からの光が美しい。
 
 
彫刻「カレーの市民」と美術館入り口
 
ブールデルの「弓をヘラクレス」とロダンの「地獄門」
 
さすがに世界遺産の美術館、何回みても美しい建物ですね。
 
コロナ禍でチケットはネット経由での日時指定(入場時間のみ指定、退場時間の制限はない)の前売りのみで美術館での販売はなし、という高齢者にはややハードルが高いシステムだったが、平日でも思いのほか人は多かった。また、入場時間を1時間半毎の始めの30分間に制限しているので、時間によっては展示場前に長い列が出来ていた。密を回避するにはもう少し工夫が必要と感じました。
 
このご時勢で主催者側は苦労が多々あるだろうが、美術展の観覧ができるのは非常にありがたい。
美しいものを観ると気分がリフレッシュされ、なんだか免疫力が上がった気がしますww。
 
レンズはフォクトレンダー UWH Ⅲ 12mm/F5.6 E mount + A7