そろそろ梅雨も末期に近づき、沖縄では梅雨明けも近いそうですが、本州付近では毎年集中豪雨が発生して土砂災害の危険性が増す時期です。

その集中豪雨ですが、線状降水帯が形成されるかどうかが1つのポイントとなります。

 

 

気象衛星ひまわりの6月22日の画像を見ると赤線と緑線の2つの雲の流れが見て取れます。

赤線側は梅雨前線に伴う雲の分布を示しており、沖縄付近に停滞して大雨を降らせています。前日には奄美大島付近にあったため豪雨に見舞われました。

 

一方緑の線はもう1つのアジアモンスーンであるインド洋からヒマラヤを越えて流れ込んでくる「大気の川」と呼ばれる流れで、偏西風に乗ってやってきていますので寒気を伴っています。

 

また大陸東部から東シナ海にかけて発生している雲はこれら2つの流れが合体してできたものでしょう。

 

昨日関東付近ではかなりまとまった雨が降りましたが、これも2つの流れが接近して空気の混合がおきたためと思われます。ただその度合いが弱かったので被害が発生するような雨には至りませんでした。

 

今後梅雨末期に向けて梅雨前線(赤線)が北上することになりますが、その過程で緑の線「大気の川」と重なる時がでてきます。どちらも独立したメカニズムで動いているため偶然の要素が大きいとはいえ、この2つの流れが梅雨末期の集中豪雨を生む原因なのです。

 

さらに言うとこれに台風からの流れも加わると、3本合体して想像を絶するような豪雨となります。