先の総選挙で新潟5区から立候補していた泉田氏は、小選挙区で落選し比例区で救われて当選に至りましたが、薄氷を踏む結果でした。自民党に救われての当選です。

その泉田氏が選挙前に支援者であった自民党の星野県議会議員から2~3千万円の裏金を要求されたとして、当時隠れて録音していたものを公表したのです。

録音を聞く限り、確かに裏金ととられかねない発言だと思いますが、少なくとも星野氏が自分の懐に入れようとしているようには聞こえませんし、泉田氏の当選のために努力していて、好意からの発言であると感じました。

確かに国会議員選挙には地方議員の支援が欠かせませんし、そのためには地方議員のモチベーションを高める必要があるのでしょう。地方議員もタダでは働かなくて何らかの見返りが必要なことは誰が考えてもわかります。ギブ&テイクは処世の基本です。もし泉田氏が日頃から面倒見がよくて、貸しを作ることをしていたならば、それでしっかり働いてくれることでしょうが、おそらくそんな地道な努力はしてこなかったのでしょう。星野県議はそうした状況を見かねてああいった提案をしたように感じられました。

今回の泉田氏の暴露は“恩を仇で返す”所業に見えます。法律面からは許されないことも、仁義の面からみれば明らかに裏切りであり、自らの人望を地に落とす行為ではないでしょうか?

隠し撮りをするような人物は今後警戒されるでしょうし、本音での付き合いは難しいでしょう。

今回の件は、星野氏はさほど傷つかずに、地元から総すかんを食らう可能性のある泉田氏の方のダメージが大きいような気がしていますが、いかがでしょうか。

所謂政治生命の危機にあるように思えます。