今日の話は同業の方必見です。
先日ある会話で気付いた事です。
当社のフランチャイズ事業部を統括してるマネージャーからこんな話がありました。
(ステーキのけんにおいて)
「あるフランチャイズ店のオーナーに言われました。
直営店で商品が統一されていない。
店ごとに違うのはチェーン店なんだからおかしい」と。
僕はその話を聞いた時に
もの凄い違和感を覚えた。
「チェーン店だから全店メニューが統一されてないとおかしい?」
そうか?? と
何故一緒じゃなくてはならないの? と
この発想の根源に触れてみます。
今から約30年以上前
1970年代の前半から
日本のレストランシーンは従来のパパママストア。又は大衆食堂経営から
チェーンストア理論と言う理論に基づいたレストラン経営をする
企業が躍進をした。
それが現在の大手ファミレスチェーンである。
その時代は、勿論インターネットもなければ
雑誌等のメディア媒体も少なく、飲食店に行こうと言うニーズに対して
あまりにも情報が少ない時代だった。
例えば家族で外食に行こうと考えた際、
いわいる夫婦で経営してるパパママ商店に
行くのがとても不安でもある時代であった。
商品や価格。接客態度など、情報が全然無い。
たまたま入って当たればいいけど、外れた場合は
燦々たる目にあ遭う。
そんな時代に
同じ看板で、同じメニュー、同じサービス、同じ値段と言う
「安心感」からそのニューチェーンレストランは脚光を浴びた。
それから20年がファミレスが最も隆盛を浴びた
ファミレス黄金期なのである。
あっという間に全国に展開し
全国標準の同じ看板の同じ店が沢山出来上がった。
しかし2000年に入ると
隆盛期も下降線を辿る。
「同じ看板で安心。」
「○○○○-○に行こうよ!」だったファミレスが
「同じ内容で面白く無い。」
「行くとこ無いからしょうがない。○○○○ー○にしようか。」と
消費者心理が変わって来るのである。
同じ看板、同じメニュー、同じサービス、同じ値段は
一昔前は強力な魅力だったのが
現在ではその「どこにでもある感」が消費者心理を
くすぐらないのである。
勿論全く利用動機が無くなる訳では無いけど
全盛期と言われた時代に比べたら明らかな集客数の
減少を招いているのである。
ではこれからの飲食店経営はどうしなければならないのか?
高度経済成長期に生まれたから出来上がった会社も
同じ事を現代でやっては絶対に作る事は出来ないのである。
外食業で言えば、今からマックやすかいらーくと言った
一つの業態で1000億円を越えるコンテンツを作るのは
不可能である。
であるならば何をしなければならないか。
簡単に言えば一昔前の成功法則は
現在では全く通用しないと言う事。
勿論良い物は残して
そして大事なのは、時代にあった、
今までに無い価値を創造しなければ
抜きん出た成長をするのは不可能であると言う事なのです。
話は元に戻り
そんな昔の成功法則が
ズバリ
「チェーン店なんだから全部統一されてないといけないんだ」
の発想になる訳です。
同じ看板でも
場所によって違う営業をしている必要が僕は大事な事だと思います。
「けんの○○店ってなんかちょっと他の店と違うんだよー。」
「同じ看板だけど店によって違いがあって、俺はけんのA店が好きだな。
B店は工夫が無く面白く無いから、ちょっと家から離れているけどA店に行くんだよ」
こんな声が上がったらベスト!
チェーンと個店の強みが合わさったら
最強の店が出来上がるのです。
例えば
絶対に出来ないと思うけど
家の近所にある○ニーズさんのホールスタッフが
アンナミラーズの制服に変わったら
絶対そっちの○ニーズに行くと思いませんか?
僕だったら2駅先でも絶対そのデ○ー○に行きます。
そんな発想が出来ないと。
我々の様な新興チェーンが生き残れる道はありません。
だから
昔の成功事例と言うのを
ここらで一旦クリアにしてみてください。
すると思いがけない活気的なサービスが生まれてくると思います。