30、胡蝶の夢
普段の僕はオオカミの姿をしています。
特別な理由がない限り、人間の姿になることはほとんどありません。PKする際もこれまではほとんどオオカミフォームでした。
しかし最近は、攻撃の多様性を高めようと人間の姿で戦うこともしています。
まだまだ練習、試行錯誤の段階ですが、今後PKの成功率も上がれば良いなあと思います。
ところで僕は、自分は人間がオオカミに変身しているのではなく、オオカミが時々人間に変身しているのではないかという錯覚を感じることがあります。
いや、これは錯覚でしょうか。上にも書きましたが、僕はほとんどの時間をオオカミの姿ですごします。ならばそちらの方が本当の姿であるということをどうやって否定することができるのでしょうか。少なくとも心的には、オオカミの外見の方が僕自身のアイデンティティの形成上、重要であるような気がします。他者から見た僕もそうなのではないでしょうか。
この問題を考える上での、二つの姿の決定的な差異とは何でしょうか。
僕にはわかりません。
そういえば僕はエルフでした。
ずいぶん前は人間だったのですが、エルフに生まれ変わったのでした。自分でもすっかり忘れていたことです。
いったいどれが僕の本当の姿なのでしょう?
29、家腐りを待つ合間に復讐
わが家の近所の家が崩壊の危機でした。
この小さな建物です。
所有権は放棄されたとはいえ、人様の財産だったものを漁るのは心苦しい限りですが、今流行の「もったいない」の精神をもって有効活用させていただきたいと思います。
何もせずに待つのも退屈なので、復讐ハウスに攻撃を仕掛けて時間を潰すことにします。
三人ほどご在宅でしたが、待てども屋外へ出てきません。仕方ないので分身で挑発したところ、出撃してきてくれました。
結果、一人は殺すことはできましたが、ルートはできず。
まあ僕にしては頑張ったと言えますが、やはり実害を与えないと復讐の意味がないですね。強行ルートのメソッドを考えておく必要があるなと思いました。
しばらく後に件の家の様子を見に行ったところ、すっかり腐り落ちていました。
中央の亡骸は、家主であった方の成れの果ての様に見えますが、
ただの骨コンテナでした。
残念ながら、それほど高価そうなものはありませんでした。
多少なりとも価値のありそうなものと言えば、黒タブとパワースクロールぐらいでしょうか。
適当に処分販売しようと思います。
28、ベンダー商売
僕は赤ネームですが、専業PKというわけではありません。
元来、平和主義者であることもあり、一日に一人二人ほどこなせばそれで満ちたりた気分になります。その他の時間はふらふら散歩したり、適当に狩りをしたりしてすごします。
ベンダー経営もまた僕のMugen活動の一部です。綿花を摘んだり、ミノタウロの壷を拾いにラビリンスに行ったりして商品の補充を行っています。
本日の商品はというとこんなところです。
お勧めは上記の二商品に加えて、格安で販売している秘薬低減装備です。僕がPKするような方々は、よく低減100%装備を揃えているので、それをルートしたものを店に並べたりしています。
特別な理由がない限り、店の周囲でこちらから他者を攻撃することはいたしません。安心してお買い物をしていただきたいと思います。
場所はフェルッカ、スカラブレイ対岸の綿花畑のすぐ北になります。
皆さんのご来店をお待ちしております。
27、綿花をめぐる死闘
なぜかNPCヒーラーと蛙が戦っていました。
いつも奉仕の精神で皆さんに命を与えてくれるワンダリングヒーラー。
それを攻撃するなどひどい蛙です。当然、僕はヒーラーの味方をするため、戦闘に参加しました。
かくして、人間の発声器官では発音不可能なグウェグウァという不明瞭で不快な音声を発し、さらには粘膜から絶えず分泌されるぬらぬらとした粘液からは思わず吐き気をもよおさずにはいられない異臭が立ち上る、この小さく不気味な両生生物を黒い死が静かにつつみこみました。
もっとも僕よりもヒーラーの方がダメージを与えていました。天罰ですね。
ルートはというとMAFオークマスクが非ブレスだったのでそれを頂きました。STRが上がるので沢山の資材を運ぶときなどに便利ですね。まあ、すでにひとつ所持しているので特に必要というわけではなかったですが。
この後に、この蛙と我が家近くの綿花畑で遭遇しました。
大切な僕の綿花畑を荒らされてはたまらないと、さっそく攻撃しましたがなんと反撃され、しかも僕より強いではないですか。包帯使いのようで毒も効きません。相手は裸同然だったにも関わらず、僕は危うく殺されるところでした。
自分のあまりの弱さに笑ってしまいました。
そしてその後、
ちょっと悲しくなりました。
26、ポインセチア悲話
徒然なるままに、
ルナ城内をぶらぶらしていたときの出来事です。
軒先に並ぶポインセチアのロックダウンを一つ一つ解除して、それをしまっている人がいました。
UO世界の法に、「落ちているものは誰のものでもない」というものがあったと思います。やや変則的状況ですが、今回の場合もロックダウン解除した瞬間にこの人のポインセチア所有権は消え、誰のものでもなくなるはずです。僕は貧乏なので、落ちているものは拾います。七鉢ほど手に入れることができました。
しかし、色あざやかなポインセチアを見るにつれ、やはり草花はそれを愛でる人のもとにこそあるべきではないだろうか、ポインセチアもそれを望んでいるのではないだろうか、そんな思いが僕の心中に募りだしました。
そこで僕は、この屋敷のご主人を追いかけ、声をかけてみます。
ところが、このラマ姿のご主人の返事は膠もなく、「要らない」とのこと。
哀れ、主人に見捨てられたポインセチア達。
しかたなく、持ち帰ることにしました。
とりあえず、いくつかを我が家の庭先にかざってみました。
寂しかった僕の庭が明るくなりました。
25、無限派閥 その二
このところ派閥戦が盛り上がっていると言う話は、どうやら本当のようです。
昨日も献身-霊性間にて、赤橙軍団に巻き込まれて殺されてしまいました。
一応、SL派閥の末席を汚す身である僕が、「巻き込まれた」などというのは相応しくないのかもしれません。
しかしながら、とろとろとステルスで歩いているところに向こうからわらわらと来襲し、集団に飲み込まれて存在がばれ、為すすべなく叩き殺されるというのは、不運にも何かの災禍に巻き込まれてしまったという表現がしっくりきます。
あのような集団に対抗する術はちょっと思い浮かびません。
とりあえず、逃げ延びる為の研鑽からはじめないといけませんね。
そんなわけで目下のところ一兵卒の僕ですが、少しでも派閥に貢献できるように勤めたいと思います。
派閥非参加者の皆さん、
皆さんの加入もお待ちしています。
24、復讐 その三 集団暴行未遂にあう
昨夜のことです。
より良き明日の礎たらんと、僕は件の復讐ハウスに向かいました。
屋敷付近で木こりをしていた人物に制裁を加えることができました。
平和への道のりはまだまだ果てしないですが、一歩一歩、着実に進んでいるという手応えを感じます。
その後もこの屋敷に人の出入りがあったので、チャンスをうかがいながら付近をうろうろします。
しかし彼らにも期するものがあったのか、どうしても僕を亡きものにしたいという様子でした。
嬲り殺しにしようと僕を追い掛け回す人々です。全部で5騎ほどだったでしょうか。
盗人猛々しいとはまさにこのことですね。
それでも一人ぐらい隙をついて倒せないだろうかと、試行錯誤してみましたがなかなかうまくはいきません。とりあえず集団を分断せねばならないのですが、やはり相手側には家という基点があることが大きなポイントですね。また、僕の分身コントロール術にはまだまだ改善の余地があるようにも思います。
結局、あまり無茶をして殺されるのも本末転倒ではないかと思い、しばらく後に帰途につきました。
幸いにして僕の命は事無きを得ましたが、彼らの無作法には温和な僕もさすがに憤慨です。
やはり彼らを誅することこそ無限の平和には不可欠であり、それが僕に課せられた責めであると、決意を新たにした出来事でした。
23、復讐 その二 家を攻める
「17、復讐 その一」からはじまった僕による秩序回復運動ですが、なかなか順調です。
近所ということもあってちょくちょく様子を見に行き、可能であれば居合わせた人物に攻撃を仕掛けています。これまでにのべ7、8人ほどを討ち取ったでしょうか。
今日も一人に正義の鉄槌を下すことができました。
ところが僕がルートしていると、この幽霊は人語を話しだすではありませんか。
恨み言を吐かれてはかなわないと、僕はあわてて逃げだしました。
以前にも書きましたが、他PCの住居を攻撃するというのは非常に面白いです。
扉のセキュリティーはどうなっているのか、テレポーターはどうつながっているのか、どの位置関係なら視線が通るのか、住人が攻撃された場合はどのような逃走経路をとるのか、考慮すべき要素を数え上げれば尽きません。もちろん僕よりも相手の方がこの家のことを良く知っているでしょう。またフラグのシステムなど、攻撃側のほうが不利な点もあります。しかしそれだけにやりがいもあります。野で戦って勝った負けたというのとは一味違うと言ったところでしょうか。
もちろん崇高な目的も忘れてはいません。
一日も早い理想の無限社会建設のため、今後も頑張っていきたいと思います。
21、オークブルートPK
様々な悩みを内心に抱えこみ、メランコリックな日々を送っていた僕ですが、こと戦闘に関しては攻撃力が低いということを常々、気にしておりました。
しかし図書館タリスマンの一つ、A grammar of Orchish を手に入れたところ、状況は一変。まさに薔薇色のMugenライフが訪れようとしています。
クリックひとつで、屈強なオークブルートが非力な僕を助けに来てくれます。
何を助けてくれるかというと、僕の場合は専ら追いはぎ行為です。
抵抗の低い相手であれば、2秒ほどで決着がつくこともあります。勝負と言うより、一方的な暴力という表現のほうが的を射ていると思います。
僕はこれまでテイマーという人種とその戦術を心底軽蔑し、彼らの不幸と一日もはやい絶滅を願っていたのですが、自分でも似たようなことを始めたことで少しばかりその精神が理解ができるようになった気がします。それほどまでに、僕のPKメソッドは変化しました。
余談ですが、これを装着することによりオーク達の言語を解するようになるかと期待したのですが、
まったくそんなことはありませんでした。


















