Y32グロリア、冷間時エンジン掛かりにくい。 | MGHのブログ

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岡山にある自動車整備工場の日常

本日のお車は懐かしのY32グロリアです。

ターボ使用のVG30DETTです。

 

朝イチの始動が良くないそうです。

掛かってしまえば普通に走るようです。

 

まずは、状況確認から…

確かに掛からない、掛かりそうにはなってます。

初爆はありでございます。

 

トランクの中で燃料ポンプの音確認、うん回ってる音がする!

問題は無さそうです。

 

点火確認、うん火花飛んでる! プラグも新しい!

どうやらうちに来る前に色々と交換している模様…

プラグは交換済み、アイドルコントロールバルブの清掃とエアフロは調子のいい車と付け替えたけど変化なしだったそうです。

 

………………、調子のいい車をもう一台お持ちなのね(笑)

お客さんは変態という事が確定ですね(笑)

 

一応、日産の昔のコネクタータイプでしたので診断機が繋がるようです。

今回はG-scan2をつなげてみました。

y32グロリアは無かったけど、同型に近いシーマで接続です。

水温などの値が実際とズレていないかチェックですね。

始動時の補正も問題なさそうです。

 

 

故障個所がすんなり特定できないと、整備士は少しづづ焦りだします(笑)

スロットルを取り外して、圧縮を測ります。

全気筒おおよそ10㎏/cm²なので問題はありませんでした。

バルブタイミング、点火時期も確認しましたが異常は無さそうですね。

 

 

この辺りから、コンピュータか?などと疑い始めます。

 

 

 

 

燃圧を測定していませんでしたので、測定してみます。

最初、ポンプが作動していたので見過ごしていました。

 

燃圧計を接続して、キーをONしてみると1㎏/cm²も上がっていませんでした。

 

燃圧が低いときは掛かりずらく、規定圧2.5~3.0㎏/cm²の時は問題なく始動出来る事を確認しました。

 

 

 

 

燃料ポンプの所の電源を確認すると8Vほどしかありませんでした。

配線図を確認すると、ターボモデルに限っては、2段階に燃圧をコントロールしているようです。

 

 

燃圧を2段階にコントロールするためのモジュールが搭載されていました。

正常に作動しているか、各電源、作動電圧、モーター電流をモニタリングしながら作動確認を行います。

 

どうやら低燃圧時の8Vの時に燃圧が規定値まで上がらないようです。

燃圧コントロールモジュール系統には異常はありませんでしたので燃料ポンプの不良と確定しました。

 

今回はお客さんとの相談で、純正ではなくネットショッピングで購入した1万円程のポンプに交換しました。

 

交換後は問題なく始動出来るようになりましたので、今回の修理を完了としました。

 

 

 

おしまい