令和六年四月二十五日
かなり間隔が空いてしまいましたが、四国遍路8日目の記録の続きをまとめておきたいと思います。
朝7時に生名を出発し、鶴林寺を経て遍路道を歩き続けて太龍寺の山門前に着いたのは14時半でした。
山門前の石段のそばには「三丁」の道標があります。
本堂までは更に300メートル強の距離を歩かなければなりません。
西の高野山と言われる太龍寺の仁王門。
歩きで来たのは初めてなので、この先どんな風景が見られるのか楽しみで、わくわくしながら境内へ入らせていただきました。
金剛力士様の御姿を拝ませていただくのも初めてです。
長年の雨風にさらされて劣化が目立ちますが、力強い御姿の金剛力士様でした。
山門を潜ると、右手にバイクの駐輪場があります。
中腹にある駐車場から先の道は急勾配で小石や木の枝、落ち葉等が多く険しいので、ここまでバイクで来るのもかなり大変そうです。
駐輪場の前には大日如来様がお祀りされています。
山門から先は、舗装された坂道が続きます。
しばらく進むと、杉の大木の根元に立っている案内板が目に入りました。
右へ進むと、お不動様と八大童子様がお祀りされている北ノ舎心殿へ行けるようです。
急勾配の舗装路はもうしばらく続きます。
太龍寺の本坊が見えてきました。
本坊の先には鐘楼門があり、こちらで鐘をつかせていただきます。
綺麗に整備された雰囲気の良い参道を進みます。
大龍寺のお坊さんやご家族の方々が作務をされていて、皆さん笑顔で挨拶をしてくださいました。
正面に進むと本堂、右へ進むと大師堂です。
まず本堂からお参りさせていただきます。
太龍寺のご本尊は虚空蔵菩薩様。
「のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おん ありきゃ まり ぼり そわか」
第十二番焼山寺の時もそうでしたが、虚空蔵菩薩様のお参りの前には険しい道を歩くという修行をしなければなりません。
ここまで無事に歩かせていただいた事にお礼申し上げ、気を引き締めてお勤めをさせていただきました。
本堂から大師堂への道沿いには、お堂やお社が立ち並んでいます。
こちらは鎮守社です。
明治十四年に再建された弁財天堂。
こちらの階段を登ると、文久元年(1862年)に建立された多宝塔があります。
多宝塔の裏から大師堂へ下りる事も出来るようです。
高野山の奥之院のような風景の参道の先に大師堂が見えます。
大師堂前の左手にはスロープがあり、足腰の不自由な方でもお参りしやすいように配慮されています。
大師堂の左側には建てられているのは中興堂。
中興堂の左手には、杉と檜が共存する珍しい異種同根の木が立っています。
大師堂の右手には平成十三年に建立された石碑があり、ありがたいお言葉が刻まれていました。
大師堂へお参りさせていただきます。
高野山の奥之院と同じように、大師堂の裏側に御影堂が建てられています。
ローソク、線香、納め札をお供えし、御影堂の前でお勤めをさせていただきました。
「南無大師遍照金剛」
大師堂の参拝後はスロープ道を下って納経所へ向かいます。
今回、大龍寺の副住職様から納経をいただく事が出来ました。
激励のお言葉をいただいた上に、お接待にと開運招福のお守りまで授与していただいて本当に有り難い限りでした。
再びスロープ道へ戻って、次は舎心ヶ嶽方面へ向かいます。
ロープウェイ乗り場のそばに、舎心ヶ嶽の遥拝所がありました。
案内板のQRコードを読み取ると、AR動画が見られるようになっています。
四国八十八ヶ所の寺院も、時代に合わせた様々な工夫をされる所が多くなっていますね^^
ロープウェイ乗り場から続く道を680メートル歩きます。
お手洗いの建物から先は、急勾配の坂道の始まりです。
道沿いには八十八ヶ所のご本尊の石仏がお祀りされています。
道が少し険しくなってきました。
ここから先はお大師様がお迎えに来られるため、ご宝号をお唱えしながら登らせていただきます。
かなりの急勾配の道で息が切れますが、南無大師遍照金剛とお唱えしながら進みます。
右手にお社が見えてきました。
まもなく到着のようです。
15分ほど坂道を登り、舎心ヶ嶽に着きました。
先に到着されたお遍路さんの荷物が置かれています。
お大師様の後ろ姿を拝ませていただきます。
「南無大師遍照金剛」
鎖に捕まって岩場を進むとお大師様の前まで行けるようですが、雨天後のため滑ると危険なので今回は控えておきました。
大師像は平成五年にお祀りされたようです。
こちらのお堂にはお不動様がお祀りされています。
舎心ヶ嶽のお参りを終えた時点で16時を過ぎていて、歩いて下ると徳島駅方面への最終バスに間に合いそうにないので、今回は大龍寺の境内までで一区切りとし、ロープウェイで下山する事にしました。
ロープウェイ乗り場の標高は476メートル。
乗ったのは私1人だけでした。
ロープウェイだとあっという間に山を下る事が出来ました。
ロープウェイがなければ今回の区切り打ちも不可能だったので、乗り物でアクセス出来るのは本当に有難いです。
ロープウェイ乗り場と石碑と遍路の影。
ロープウェイ乗り場から最寄りのバス停まで、約1km歩きます。
那賀川に掛かる田野橋を渡ります。
後ろを振り返ると、最終のロープウェイが上っていく風景が見えました。
195号線との合流地点の手前には、第二十二番平等寺への案内標識があります。
バスの時間まで少し余裕があったので、一つ先のバス停まで歩きました。
向かいにはコンビニエンスストアがあるので立ち寄る事に。
バスの時間まで、イートインスペースでしばらく休憩させていただきます。
遍路ころがしを越えた後にいただく、おにぎりとからあげクンは最高に美味でした^^
バスで阿南駅まで移動し、JR牟岐線に乗り換えます。
阿南から徳島駅までの運賃は630円。
徳島駅前に着いた頃にはすっかり日が暮れていました。
最後の〆はお決まりの徳島ラーメン。
徳島丼とのセットでしっかりとエネルギーを補給出来ました^^
この日の記録は29682歩。
下りにロープウェイを利用したので、三万歩越えにはなりませんでした。
この次は徳島駅からロープウェイ乗り場までアクセスし、引き続き太龍寺から歩いて第二十二番へ向かう事になります。
大龍寺を歩いて下りきる事が出来れば、阿波の三大遍路ころがし達成となります。
夏場は歩き遍路をお休み中なので、再開するまでの間は道中記録を少しずつまとめていきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。