令和六年三月七日
四国遍路第三日目の記録の続きです。
焼山寺の納経所へ向かうと、最後の遍路ころがしで出会った方も無事に到着されていました。
お参りしていると間に合わないので、先に納経を済まされたようです。
ずっと気になっていたので一安心^^
焼山寺道を歩いて参拝すると、柳水庵、浄蓮庵、杖杉庵の納経をいただく事が出来ました。
【柳水庵】
【浄蓮庵】
【杖杉庵】
無事に焼山寺へ参拝する事は出来ましたが、これから山を下らなければならならいのでまだまだ気を抜く事は出来ません。
山門から階段を下り、右手の参道を進みます。
電柱の道しるべも右を示しています。
しばらく砂利道を下ると、舗装路に合流します。
車道を下ると安全ですが、距離が長くなるので遍路道ルートを進みます。
分岐点には四国のみちの道しるべが建っているので迷わずに進めました。
道中で見かけた早咲きの桜。
ここから山道に入ります。
焼山寺から鍋岩の集落まで、歩き遍路道だと1時間半ほどかかります。
この日泊まる宿へ到着するのは確実に18時を過ぎてしまうので、遅くなる旨を電話で連絡しておきました。
鍋岩へ下る歩き遍路道は、時折車道と合流する所があります。
車道を横断して、歩き遍路道を進みます。
急な下り道で、石が湿っている所はかなり滑りやすくなっています。
「同行二人の遍路笠 持ってはなるまい差別の心」
焼山寺道でもよく見た、空海の道ウォークの立札。
小さな橋を渡る所もありました。
再び車道と合流します。
ここから杖杉庵までは、しばらく車道を歩く事になります。
正面に大木が見えてきました。
杖杉庵に到着です^^
石段の前で一礼し、本堂へお参りさせていただきます。
ご本尊は地蔵菩薩様です。
「おん かかか びさんまえい そわか」
賽銭箱の横には、かわいいお坊さんの人形が飾られていました。
お大師様と衛門三郎様。
衛門三郎様のお顔も撮影させていただきました。
そして毎度お馴染みの記念撮影。
この日最後に撮った自撮りですが、不思議と一番元気そうな顔してました。笑
夕食を取る時間が遅くなりそうなので、ここで小腹満たしにあんぱんをいただきました。
お遍路の道中でいただく物は何でも最高のご馳走です^^
杖杉庵の隣にある民家の無人販売所で、大好きな梅干しも購入しました。
たくさん入って、一袋300円です。
昔ながらの塩分濃度が高めの手作り梅干し。
たくさん買いたいけど、荷物が重くなるので一袋だけにしておきました。
杖杉庵を過ぎると、再び山道に入ります。
だんだん薄暗くなってきたので、宿の方が心配して電話をかけてきて下さいました。
杖杉庵を過ぎたので、あと30〜40分ほどかかりそうだと伝えておきました。
暗くなる前に下らないと危険だと思い、少し焦りが出てきました。
写真では明るく見えますが、木影の道はかなり暗くて怖かったです。
この先の下り道で、2回滑って転んでしまいました。。
やっぱり焦ってはいけません。
左手は少し打撲してしまいましたが、リュックがクッションになって、身体へのダメージは最小限で済みました。
へんろ道の道標には十五丁と刻まれています。
木影の道を抜けると少し明るくなったので一安心。
焼山寺から2.8km下って来ました。
車道へ出てくると、まもなく鍋岩の集落に到着です。
日が暮れる前に、何とか下って来る事が出来ました。
四国のみちの道標。
車やバスで焼山寺へお参りした時にも何度も通った、鍋岩集落の道。
かなり暗くなってきたので、公衆トイレにも明かりがついています。
ここで懐中電灯を持った若い女性から声をかけられたのですが、宿のスタッフの方で、暗くなってきて心配だからと迎えに来て下さったようです。
ありがたいお心遣いに感謝です^^
今回お世話になるお宿はこちら。
現在、鍋岩では一軒のみとなってしまった貴重なお宿の「すだち庵」さんです。
チェックインして、先にお風呂に入らせていただきました。
玄関には四国八十八ヶ所の写真が飾られています。
夕食は手作りのカレーライス。
牛すじ入りで本当に美味しいカレーでした。
付け合わせの玉焼きやおひたし、サラダも最高です^^
食後はすだち庵のかわいい飼い猫ちゃんを眺めて癒されました。
お部屋はこんな感じ。
四人部屋で、共に宿泊したのは全員お遍路さんだったので共通の話題で盛り上がり、実に楽しい一夜を過ごす事が出来ました^^
翌朝は6時に朝食をいただきました。
朝早く出発出来るようにと、早起きしていろいろとお世話取りして下さって本当にありがたい限りです。
宿のご主人さんも、スタッフの方々も本当に親切で、いろんな方と交流も出来る素敵なお宿でした。
ぜひまた利用させていただきます!
ありがとうございました^^
この日は午後から仕事だったので、一旦区切るために7時に宿を出発。
鍋岩から神山温泉方面へ向かって歩きます。
道中で見かけた石燈籠。
ここから第十三番の大日寺までは約30kmの道のりです。
焼山寺からは5km進んでいます。
神山温泉までは7km。
ここで遍路道は二つのルートに分かれます。
左の山道へ入ると玉が峠ルートで距離は短くなりますが、私は区切って一旦帰らなければならないので右の車道を進みます。
神山温泉方面まで、延々と続く車道。
道幅がかなり狭いところもあります。
舗装路でも、沿線は遍路道らしい風景です。
「山川草木悉有仏性」という言葉が思わず浮かんでくるような美しい眺め。
チェリーロードのしだれ桜はまだ咲いていませんが、一度は満開の時期に歩いてみたいものです。
川を見るとつい写真を撮ってしまいます。
落石防止柵のコンクリートはびっしりと苔に覆われていました。
お不動様へ合掌礼拝。
そして久々のカーブミラー自撮り。笑
この後、軽くクラクションを鳴らして車が止まりました。
どなたかと思ったらすだち庵のご主人さんで、お接待にとカロリーメイトをいただきました。
至れり尽くせりでありがたい限りですm(_ _)m
こちらはお遍路休憩所でしょうか?
かなり荒れています。。
こちらは夜のみ営業の飲食店のようです。
寄井喜多橋の左手に神山高校が見えてきました。
橋を渡って左折します。
左手には昔ながらのフードショップがありました。
鍋岩からの道中では初めて見るお店です。
歩いて買い物に来るなら一時間かかるという事ですね。。
ここから左の国道439号線を進むと第十三番大日寺へ行く事が出来ます。
今回は神山高校前で区切って、バスで徳島駅へ戻ります。
以前は神山町営バスで鍋岩までアクセス可能でしたが、今後は公共交通機関で焼山寺へお参りする場合はここから歩かなければなりません。
神山高校前からバスに乗り、約一時間で徳島駅に到着。
いつものように高速バスと鉄道を乗り継いで地元へ帰ってきました。
徳島では食事する余裕がなかったので、ランチはえきそば&姫路おでんセットをいただきます。
おでんが実に美味しいので、えきそばの存在感が薄れてしまってるかも?笑
今回は鴨島〜第十一番藤井寺〜第十二番焼山寺〜神山町まで、一泊二日の歩き遍路となりました。
区切り打ちなのでさほど苦にならず歩く事が出来ましたが、通し打ちの場合は焼山寺道で断念する方々が50%だと言われるだけあって、まさに修行の道でした。
私も少しずつ自信がついてきたので、この調子で引き続き歩いてお参りさせていただこうと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。