令和六年三月二日
四国遍路第二回目の道中記の続きです。
13:00に第八番熊谷寺を打ち終え、次は第九番札所へ向って歩き初めました。
来た道を戻って、再び徳島駅自動車の下を通過。
船戸切幡上坂線を南へ進みます。
道中に残る古い道標と石仏。
こちらは馬頭観音様のようです。
法輪寺まで1.7km。
意外と近いですね。
しばらく歩道のある広い道が続きます。
不自然な場所に建っている鳥居と腰掛けのような石。
元々別の場所にあったものだそうですが、道路工事の際に移動されたようです。
田園地帯に入ると、間もなく法輪寺です。
あと600m。
道路標識にも法輪寺まで0.6kmと表記されています。
のどかな風景で、歩いていてとても気持ち良い道です。
八幡さんの野立て看板はよく目立ちますね。
第九番「法輪寺」に到着。
一礼して境内へ入らせていただきましょう。
小ぢんまりとした境内で、本堂と大師堂が横並びに建っています。
かつてはこの地より4kmほど北の山間、法地ヶ渓にあり、壮大な伽藍を誇っていたそうです。
御本尊は涅槃釈迦如来様。
「のうまく さんまんだ ぼたなん ばく」
続いて大師堂へ。
「南無大師遍照金剛」
職員さんが境内を綺麗に掃除されています。
ベンチの上で、ねこちゃん達が気持ち良さそうに日向ぼっこをしていました。
錫杖を持った水子地蔵様。
お参りを終えて山門を出る際には、お地蔵様がお見送りをして下さいます。
14:30に法輪寺を打ち終え、このまま第十番札所へ向かうか、ここで区切るかでしばらく悩みました。
切幡寺へ参拝してから帰る場合は、あと15kmほど歩く事になります。
ここで一旦帰ると、次回は駅から法輪寺まで歩いて来なければならないし、あと2時間半あれば納経終了時間まで十分間に合いそうなので、思い切って先へ進む事にしました。
切幡寺方面へと続く、アスファルトの遍路道を西へ進みます。
四国のみちの道しるべと古い道標。
緩やかな登り坂の先に小さなお堂が見えてきました。
お堂の前で合掌礼拝。
翫城地橋を渡ります。
交通量の少ない舗装路が延々と続いています。
分岐点の角にある地蔵尊。
四国のみちの道しるべの隣に円光寺への案内板がありました。
久々に見た、四国のみちの石標。
ここまでの道中は見たものはほとんどが木製でした。
金屋橋を渡ります。
橋を渡るとすぐ右手に、浄土真宗の円光寺山門が見えました。
そして反対側には、番外札所の「小豆洗い大師堂」があります。
「南無大師遍照金剛」
お参りして、中を覗き見させていただきました。
納め札やお賽銭が散乱していて、あまり管理は行き届いていないようです。
畑の角にぽつんと建っている、石のお社。
切幡寺まであと2.6km。
道端にぽつんと立っておられる仏様へも合掌礼拝。
こちらのお堂にはお大師様がお祀りされているようです。
この日に見た三つ目の立て看板。
「へんろ道 スピード落とせ」
民家の方が善意で立てて下さったものでしょうか。
ありがとうございますm(_ _)m
再び船戸切幡上坂線へ入り、しばらく進むと右手に浄土宗の称念寺がありました。
小さなお社ですが丁寧に管理されている森神社。
そばには四国のみちの道しるべも建っています。
道路標識が見えたら、次の交差点を右折します。
切幡寺まであと1km。
船戸切幡上坂線から右折し、細い参道を進みます。
参道入り口の反対側にはへんろ&みやげのお店の「金山商会」さんがあります。
バスツアーに参加した時は、こちらのお店の駐車場から歩いた事を思い出しました。
緩やかな勾配の参道を進みます。
この日二回目の糖分チャージ。
温かいおしるこが五臓六腑に染み渡ります。
徳島自動車道の下を通過すると、間もなく切幡寺の山門です。
第十番「切幡寺」の山門に到着。
ここから先、本堂までは修行の道のりです。
切幡寺の由緒書き。
杖無し橋を渡ると、すぐ右手に石段が見えてきます。
「是より三三三段」
切幡寺の石段は、段差はさほど高くありませんが、20km以上歩いてきた後に登るのはなかなか大変です。
階段の前で記念撮影。
バイクで来た時よりも元気そうな顔してます。
そしてちょっと痩せたかも?笑
さあ頑張って登りましょう!
九十九段上がった所に経木場があります。
近づくとライトアップされ、仏様の御姿をはっきりと拝ませていただく事が出来ます。
「是より二三四段」
階段キツいぞアピールがすごい。笑
私も随分と身体が鍛えられてきたので、長距離を歩いても平気になり、石段も息を整えながらぼちぼち登れば、さほど苦にはなりません。
切幡寺の本堂へ着くと、雪が降り始めました。
仏様が歓迎して下さっているのでしょうか^^
動画も撮ってみたので、良かったらご覧ください。
本堂の拝殿内へ入って、お勤めをさせていただきます。
本堂には元々大塔に祀られていた大日如来様、奥殿には御本尊の千手観音様が祀られています。
「おん ばさら たらま きりく」
続いて、本堂の左手を進んで奥殿へ向かいます。
奥殿の裏側からは、北向きの十一面観音様を拝ませていただく事が出来ます。
切幡寺の名前の由来になった、はたきり観音様。
大師堂にて、この日最後のお勤めをさせていただきます。
「南無大師遍照金剛」
最後に、切幡寺のシンボルマークでもある大塔へ向かいます。
国指定重要文化財・切幡寺大塔の由緒書き。
写真を撮ってみましたが、日が暮れてきたのであまり綺麗に写っていませんでした。
でも自撮りはバッチリ。笑
切幡寺をお参りし、納経を終えると17時を過ぎてしまいました。
ここから帰るには、JR徳島線の鴨島駅まで8kmほど歩かなければなりません。
第十一番「藤井寺」までは9km。
一旦区切って帰宅するためにも、ひたすら遍路道を歩き続けます。
ここから先へ進むと、切幡川島線へ合流します。
切幡川島線を歩いて、吉野川方面へ南下します。
民家の塀の前にぽつんと残る道しるべ。
藤井寺への道しるべを頼りに黙々と歩き続けます。
さすがに疲れてきたので、だんだん足取りも重くなってきました。
民家の前にベンチが置かれていました。
「ちょっと一服してください」
ヘンロ小屋の空海庵もありましたが、徳島発の最終バスに間に合うように帰らなければならないので、ゆっくりと休んでいる暇はありません。
藤井寺への地図が置かれているスポットを発見。
だがしかし。。残念ながら品切れ中でした。
そう言えば、とあるYouTuberさんの動画でも、地図が無い!と仰っていましたね。笑
え!?なんか動いてる!!
と思ったら牛さんでした。
まさか住宅地に牛小屋があるなんてびっくりです。
この日最後に見たお堂。
この辺りではお遍路さんイラストの道しるべシールをよく見かけます。
立派な八幡神社。
鳥居の前から遥拝させていただきました。
境内にお手洗いもあるようです。
ここから右折して、吉野川へ突き当たるまでは道なりに真っ直ぐ進みます。
藤井寺まで7.1km。
まだまだですね。
珍しいコンクリート造りのお堂がありました。
吉野川へ突き当たると、藤井寺まではそのまま真っ直ぐ進んで大野島橋を渡るルートが近いようですが、私は鴨島駅まで戻りたいので、川沿いを東へ進むルートを選びました。
吉野川沿いの遊歩道を延々と進みます。
疲れている事もあって、めちゃくちゃ長く感じます。
阿波中央橋を渡る頃には、すっかり日が暮れてしまいました。
長〜い橋を杖を突かずに延々と歩き続けるのがまたキツい。。
この日で最も厳しい修行だったかもしれません。笑
やっとこさ阿波大橋を渡り終え、踏切を横断すればあと少しで鴨島駅です。
朝から約30km歩き続けて、ゴール地点の鴨島駅に到着。
なんと、駅にコンビニも併設されているではありませんか!!
これはありがたい^^
鴨島駅から徳島までの切符を購入。
列車の待ち時間に、コンビニで買ったパンをいただきました。
時間が遅かったので米飯類の品揃えが少なく、パンを買うしかなかったのですが、こんなに美味しいあんバタートーストを食べたのは初めてでした。
徳島駅には20:14に到着。
神戸行きの最終バスは20:30発なので、ギリギリ間に合いました。
徳島から約1時間半で、高速舞子に到着。
今回は徳島でまともに食事を摂れなかったので、地元の駅でやっと晩御飯です。
私にとってソウルフードとも言えるえきそばですが、これまた今までの人生で最も美味しいと感じました。
まさに、歩き遍路と空腹は最高のスパイスです。笑
この日の記録は46868歩。
我ながらよく頑張りました。
第一番〜第十番まで歩きで無事に打ち終え、次はいよいよへんろころがしの焼山寺みちが待っています。
私の足でどこまで歩き通せるか分かりませんが、この先もお大師様と同行二人で、のんびりゆっくりと歩いて行きたいと思います。
非常に長い記事になってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。