令和五年十一月十九日


今回は丹後の西国巡礼に行ってきました。


雪深くなってしまう前に絶対行こうと心に決めていたので、年内ラストチャンスの弾丸日帰り巡礼です。


丹後へのアクセスは鉄道よりも高速バスの方が便利なので、三ノ宮バスターミナル8:00発の第1便で舞鶴へ向かいました。



約2時間で東舞鶴駅前に到着。
高速バスなら乗り換え無しで楽々です。


駅構内には、引揚記念館の案内版が掲示されていました。
舞鶴は戦後66万人の引揚者を温かく迎えた町なんですね。


東舞鶴から最初の目的地までは小浜線を利用します。
昼間は本数が非常に少ないので、約1時間待合室で待機し、11:06発の敦賀行きに乗車。


11:13 松尾寺駅に到着しました。


松尾寺駅は古き良き時代の面影を感じる木造の駅舎です。


松尾寺駅から青葉山の山上まで、徒歩の場合は早くても約50分かかります。

帰りの列車は13:10発なので制限時間は2時間弱しかありません。
乗り遅れると15時台まで列車がないので、超ハードなタイムトライアル巡礼のスタートです。笑

若狭街道は交通量が多く危険なので、西国古道ウォーキングサポートの道しるべをチェックしながら旧道を歩きました。


しばらくは舗装路が続きます。


いつも巡礼者を見守ってくださる仏様を見かけたら手を合わせましょう。



JRの踏切の手前で舗装路が途切れるので、この先はしばらく自然歩道を進みます。


田園地帯の農道に入りました。


久々に見た立札タイプの道しるべ。


松尾寺分岐の道標のある舗装路に出ると、ここから先は一本道です。


舗装路を延々と登ります。
傾斜は緩やかなので歩きやすい道です。


お決まりのカーブミラー越し自撮り。笑
汗ばんできたので上着を脱ぎました。


ここまで来ればあと少しです。


車の場合は右へ、徒歩の場合は左の階段を登ります。


山門まで一直線に続く階段。


どんぐりがたくさん落ちていました。
秋ですね~。


山門に到着。
山門の手前には、階段を横切るように車道が通っています。
一礼して境内へ入らせていただきます。


山門を入ってすぐ右手には、徒歩巡礼満願記念の石碑が立っています。

故・松尾心空先生は現代の徒歩巡礼の先駆者で、かつては「アリの会」という徒歩巡礼の団体を結成されていました。


正面には、現在改修中の本堂が見えています。


当面の間は本堂を見る事が出来ません。
改修が完了するまで、御本尊様は大師堂にお祀りされています。


本堂の右手前には鐘楼があります。


境内に残る古い道標。


大師堂の中へ入って、お勤めをさせていただきました。

御本尊は西国三十三所で唯一の馬頭観音様。

「おん あみりと どはんば うん はった そわか」


経堂と地蔵菩薩様。


お参りをして納経を済ませた時点で時計をチェックすると12:30を過ぎていました。。
もはや13時台の列車には確実に間に合いません。
やはり2時間弱では無理がありますね^^;

もう一つの候補として、松尾寺口から13:16発のバスに乗るという手があるので、大急ぎで山を下って13:16ちょうどにバス停に着きました。

バスは1分後にやって来たので、無事に乗車出来て一安心。


バスで東舞鶴に戻り、次は14:03発の列車で西舞鶴へ移動します。


西舞鶴からは京都丹後鉄道に乗り換えます。


西舞鶴から天橋立までの切符を購入。


普通列車ですが、観光列車「青松」の車両がやって来ました。
これはラッキーです^^


乗客が多いので写真は控えめに。
1両編成ですが、カフェやテーブル付きの座席もありました。


カウンター席に座って、車窓からの眺めを楽しみながら天橋立へ向かいます。


15∶18 天橋立に到着。
成相寺の拝観時間中に参拝するには15:30発の観光船に乗らないと間に合わないので、大急ぎで桟橋方面へ向かいます。


日本三文殊の「智恩寺」の境内を通らせていただきます。


文殊菩薩様へご挨拶。
「おん あらはしゃのう」


船の出航まであと五分!
なんとか間に合いそうです。


観光船に乗るのは久々です。


天橋立観光船の片道と、ケーブル往復乗車券がセットになった傘松観光券を購入しました。


観光船がやって来ると、桟橋にいたカモメ達がエサを求めて一斉に飛び立ちます。
カモメ用のエサ(かっぱえびせん)は100円で販売されていて、観光客に人気のようです。


成相寺の五重塔が見えてきました。
カモメ達は観光船が一の宮桟橋に着くまで、ずっと追いかけて来ます。


観光客が多いため乗降に時間がかかったので、定刻より5分遅れて15:50に一の宮駅に着きました。


元伊勢籠神社へお参りして、ケーブル乗り場へ向かいます。
境内は撮影禁止です。


神社の境内を出ると、土産物屋が立ち並ぶ通りに出ます。


ケーブル乗り場「府中駅」に到着。
ケーブルは15分毎の運行なので、すぐに乗れるリフトで山上駅へ向かう事にしました。


リフトの乗車時間は約6〜7分です。


スマホを落とさないよう気を付けて、動画も撮ってみました。


そしてちゃっかり自撮り。笑
ちょっと怖かったので顔が引きつってます🤣


傘松駅から、さらに成相寺へ向かう登山バスに乗り換えます。
拝観券がセットになっている乗車券を購入すると、今回は期間限定の御守も頂戴しました^^


バスは山門横を通過し、本堂の近くまで乗り入れます。


16:16に成相寺バス停に到着。
拝観時間終了まで残り14分、そして帰りの最終バスは24分後に出発なので、大急ぎでお参りします。


一直線に続く階段を急いで登ると息がきれますね。。


悲しい伝説の残る、突かずの鐘。


本堂へ到着する頃には、職員の方々は片付けを始めようとされている所でした。

ご迷惑にならないよう、急いで心中読経にてお勤めをさせていただきます。
「おん あろりきゃ そわか」

お参りをして納経を終えるとちょうど16:30になり、お堂を出ると「お疲れ様でした」声を掛け合う職員さんの声が聞こえてきました。

駆け込みのお参りで大変失礼いたしましたm(_ _)m


夕暮れ時の五重塔。
紅葉も良い感じに色付き始めていました。


夕暮れ時の天橋立を見るのも初めてです。
ハードスケジュールで巡礼した後にご褒美をいただいたかのような美しい風景でした^^


下りはケーブルカーに乗車します。


17時を過ぎると天橋立桟橋行きの船は運行終了しているので、帰りはバスを利用しました。


岩滝口駅に着く頃にはすっかり日が暮れていました。


駅構内はこんな感じ。
月に一度、ふれあいほっとさろんも開催されているようです。


岩滝口は桜の名所のようです。
春にまたゆっくり訪れてみたくなりますね^^


駅の愛名称は「阿蘇の入江」に決定したそうです。


ラッキーな事に、帰りも青松の車両でした。
昼間ほど乗客も多くなかったので、車内の様子をしっかり写真に収めておきました。


カウンター席は4席。


3〜4人掛けのシート席もあります。


18:50 西舞鶴駅に到着。


西舞鶴駅はガラス張りのなかなか立派な駅舎です。


舞鶴はかまぼこの名産地で、バスの待合所の隣には「かまぼこを知ろう館」が併設されています。


魚を練るブレンダーと石臼が展示されていました。
巡礼をきっかけにいろいろと興味深い物を見たり、知る事が出来るのも仏様からいただくご縁ですね^^


西舞鶴駅前から19:08発のバスに乗車して、帰路につきました。


最後に、今回手に入れた宝物をご紹介します。


松尾心空先生の残された「西国三十三所古道徒歩巡礼地図」 
徒歩巡礼を志す者にとって、御守りのようなありがたい一冊です。

次回お参りする時は、上夜久野止まりになっている徒歩巡礼を再開して、成相山を目指す事を目標にしたいと思っています。

公共交通機関を利用した丹後エリアの巡礼はかなり難易度が高いですが、仏様・お大師様にお導きいただき、実にありがたいお参りが出来まました。

長々とした記事になりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。