令和五年九月九日


青春18切符のラスト一回分を利用して、滋賀県へお参りに行ってきました。


いつものように早朝に地元を出発し、今回は能登川駅からスタートです。



能登川駅南口から湖国バス八日市方面行きに乗車し、石馬寺停留所で下車。



バス停から少し離れた所に待合所があるので、ここで巡礼の身支度をします。


夏場は結神社からの裏参道は獣道になっている箇所があったり、害虫に襲われたりする恐れがあるので、安全な車道ルートを歩く事にしました。


歩き始めるとすぐ右手に、石馬寺への参道があります。


参道の入口前には地蔵堂がありました。


自転車・歩行者専用道路があったので、ありがたく利用させていただきます。


きぬがさ街道との交差点を過ぎたところに、観音正寺への道しるべと善意のお杖立がありました。
ここから観音正寺までは一本道です。


つづら折れの舗装路を延々と歩きます。


深谷散策道は全く整備されておらず大変な事になっていました。
歩く人はいないようですね。


勾配がきついヘアピンカーブもありますが、花山院に比べれば序の口です。


道中で苔むした大きな岩を発見。
詳しい事は全く解りませんが、飛鳥にある亀石のような形をしていました。


賽の河原のような石積みも所々で見かけます。


料金所の案内板のあたりから、かなり傾斜が緩やかになってきました。


料金所の前を通るとおじさんに声をかけられ、激励のお言葉を頂戴しました^^


料金所を過ぎると、すぐ左手に五体のお地蔵様が
おられます。


カーブミラーを見かけたらいつものように自撮り。


能登川駅での乗り継ぎ時間が短く、飲料水を買えなかったのですが、バス停からの道中に自販機が全くなかったのは誤算でした。

喉がカラカラでヤバい。。
と思っていたところでオアシスを発見!

「この水は飲め。。。ません(TдT)」


とにかく水分を無駄に排出しないよう、汗をかかないペースに落としてゆっくりと歩く事に。


なんとか裏参道側の駐車場までたどり着きました。
ここからお寺までは更に10分ほど歩きます。



裏参道沿いには、三十三のお言葉が書かれた木札が立てられています。

表参道は交通アクセスが不便なので歩いた事がありませんが、同じ言葉が刻まれた三十三の石柱が立てられているそうです。


今回、三十三のお言葉を全て写真に収めてみました。
良かったらご覧ください。









裏参道からの道中にある奥の院は長らく立ち入り禁止になっていましたが、いつの間にか登りやすいように整備されたようです。

少し傾斜が緩やかになり、ロープも撤去されていました。


観音寺城跡は桑実寺からの古道沿いにありますが、裏参道側にも城の面影を感じる石垣が残っています。


ねずみ岩を過ぎると、間もなく到着です。


寺院関係者の駐車場が見えてきました。


おお、水神舎のそばに自販機が設置されているではありませんか!!
確か以前は境内に自販機はなかったはず。。


自販機に描かれたイラストの聖徳太子様が、まるで水神様のように見えました。
ありがたやありがたやm(_ _)m


「一滴の水にも天地のご恩徳に感謝し、
ありがたくいただきます。。」

この後、飲料水を二本購入してガブ飲みしたのは言うまでもありません。笑


水分補給をして生き返ったので、ゆっくりとお参りさせていただきます。

鐘楼は工事中のため鐘はつけませんでした。


観音正寺は山門がありませんが、本堂へと続く参道の両側に金剛力士様が睨みを効かせて立っておられます。


悪者を一切寄せ付けない迫力のある吽形様。


阿形様の前には下駄が置かれています。
寺院の山門には大きなわらじが掛けられている所も多いですが、これほど大きな履物を履く者がこの寺を守っているのかと、悪霊達は恐れをなして逃げて行くという意味があるそうです。


受付で拝観料をお納めし、参道を進みます。
まず右手には弁天社と井戸があります。


書院と休息所。


真っ直ぐ続く参道の左右に、お堂や石仏がたくさん立ち並んでいます。


聖徳太子様にまつわる伝承が日本一多いのが近江の国。
1400年前に聖徳太子様が繖山の山頂で千手観音を刻まれ、観音正寺を開かれたそうです。


一願地蔵様。


以前お参りした時にお願いさせていただいた事は、実現へ向けて順調に進んでいます。
ありがとうございます^^


大日如来様と子育て地蔵様。


濡佛のお釈迦様。


参道の中間地点あたりに手水舎があります。


手水舎でお清めをさせていただきます。


中央に千手観音様がお祀りされている供養堂。


お地蔵様と安土の美しい眺め。


御神木の前にもお地蔵様がおられます。


お不動様がお祀りされている護摩堂。


本堂に最も近い所に開山堂があります。


観音正寺の本堂とご本尊は、平成五年の火災で消失したため、その後新たに建立されました。

現在の御本尊は、母なる仏教の国、インド国よりインド政府が特別に白檀原木の輸出を許可し、日本へ輸入され丈六の千手観世音菩薩座像が平成16年(2004年)に開眼されました。

その後、平成24年には本堂と共に灰燼に帰した千手観世音菩薩のお姿をもとに彫像された御前立が発見され、現在はご本尊様の後方にある逗子の中にお祀りされ、三十三年に一度にご開帳される秘仏となっています。


ご本尊様のお姿を拝し、心静かに勤行をさせていただきました。
写真撮影は禁止なのでお写真はホームページよりお借りしています。


内陣の特別拝観とご本尊様のお身拭いをさせていただく事も出来ました。


最後に、本堂中央にある抱き付き柱に触れさせていただきます。
この柱には節がちょうど三十三ヵ所あるそうで、節目の所に観音様の梵字が刻まれています。


本堂の右横の大きな石積みは圧巻です。
この石は平成五年の火災後に本堂周辺を掘り起こした際に見つかったもので、この石があったため回りに大きく火が広がらずに済んだそうです。


仏様をお祀り出来るように設置された石は三十三ヵ所あり、いずれは西国の観音様を全てお祀り出来るように積み上げられているのだと、職員さんが教えて下さいました。


石積みの一番奥には、魚鑑観音様がお祀りされています。


山を下る前に、安土の町の絶景を眺めます。


下りも同じルートを歩き、バスに乗って能登川駅へ戻りました。


汗だくだくになったので、お風呂を求めて次のスポットへ。


またまたやって来ました、長命寺。
観音正寺の後に登るのはさすがにキツイので、麓から遥拝させていただき、すぐ近くにある長命寺温泉へ向かいました。


源泉掛け流しのラドン温泉は泉温35℃で、20分間浸かると効果的だそうです。

ゆっくりと温泉に入って疲れを癒し、湯上がり後は琵琶湖を眺める事の出来るテラスでソフトクリームをいただきました。


再び近江八幡駅へ戻り、夕食は肉バル「Ala vorte!」さんで近江牛のハンバーグをいただきました。
薬味を添えて味変を楽しめるハンバーグはもちろん、付け合わせの野菜もクオリティが高く実に美味でした^^

オムライスも名物だそうで、今後お参りした際にはまた寄ってみたいと思っています。


今回の運動量。


裏参道の車道ルートは距離は少し長くなりますが、体感的には今までで最も楽でした。

桑実寺経由の西国古道ルート、石寺からの表参道ルート、結神社からの裏参道ルートのいずれも石段地獄なので、足腰への負担を最小限にするなら、車道ルートは良い選択だと思いました。

今夏の青春18切符を利用した西国巡礼はこれにて終了。
今シーズンも、実にリーズナブルに楽しくお参りをさせていただく事が出来ました。

無事にお導き下さったお大師様、仏様へ感謝申し上げます。

最後までご覧いただきありがとうございました。