3月18日の投稿で腰高フォームということで、自身の走りについて考えてみました。お手本の走りとは真逆の腰の落ちたフォームですが、腰高をよしとする指導者の方の意見を聞きたいところです。

 

この投稿にたいして、このようなコメントをいただきました。

 

「出来れば接地から蹴りだすまでの足首の角度を分析して頂ければ有難いです。」

 

 

 

腰高と腰の落ちたフォームに、足首の動きに違いがあるかということが論点になります。アフリカ人ランナーには腰高はほぼ存在しませんので、腰高=日本人ランナーとしたいと思います。実際に腰高が当てはまる日本人ランナーは多数存在します。腰低(腰が落ちた)フォームはアフリカ人ランナーとします。

 

 

 

 

分析に当たっては具体的な動きを確認することが必要になりますが、過去にも紹介した『2020東京マラソン』の動画で接地直前、接地後、離地直前から順に、腰高と腰低のそれぞれを分析をしてみたいと思います。あくまでも代表的なフォームということで、それぞれに当てはまらない選手ももちろんいます。傾向と考えてみてください。

 

 

 

まずは離地直前です。支持脚、遊脚とも腰高の足首の角度がおおきくなっています。腰高の選手によっては、つま先が下がり完全なフォアフットの接地になっているケースもあります。腰低は全般的に踵接地が多い傾向にあります。

 

 

 

次は接地時です。離地直前同様に腰高は足首の角度が大きい傾向にあります。腰高の場合は膝と股関節の曲がりが浅いため、おのずと足首の角度が浅くなっているということになります。

 

 

 

最後は離地直前です。足首の角度は先の2つと同様です。腰高の場合の支持脚は脛と足首の角度が一直線になるぐらい大きく開いています。さらに、脚の地面に対する角度が腰低の方が深くなっています。腰の位置が下がることで、腰の位置がより前方に移動しているといえます。

 

腰高と腰低では足首の角度に明らかな違いがあります。腰高は地面を蹴っているために足首の角度が大きくなり、腰低は地面を蹴る動きが抑えられているため足首の角度が大きく変わらないということになると思います。

 

双方では推進力を得る方法が違っていると推察できます。腰高は地面を蹴ることで、腰低は地面反力を脚および股関節の屈曲をうまく使って推進力を得ていると考えています。

 

 

 

過去の投稿でも触れていますが、腰高では地面反力を効率よく得ることはできないと思います。逆にいえば非効率な走りといえます。

 

アフリカ人ランナーのほとんどが、腰高のランニングフォームではないことをよくよく考えてみる必要があると思いますが・・・