一時帰国中に銀行口座を開いてみた | 日記

日記

日々の徒然

頑張った自分に少し贅沢な洋食屋で夕飯を食べて1人慰労会。

ホテルへ移動すると、気が抜けたのかシャワー後の記憶は無く翌朝まで爆睡してしまった。起床後はまたマンションへ出向いて最後の掃除をし、母の生前お世話になった管理人や私の立てた騒音で迷惑をかけたであろう階下の老夫婦への挨拶を済ませた。皆穏やかな雰囲気の方達で、また母とも顔見知りだったようでホッとした。母が確かにここで生きていた大切な足跡に出会ったような気がした。

 

さて、本当は私がいつか住むはずだったマンション。そう思って諸々の手続きのためにと帰国日当日に急いで住民登録をしてしまったが、状況が急転直下したので住民票を抜くことになった。複雑な心境ではあったが直ぐに気を取り直し、せっかく住民票を入れてマイナンバーも付いたので銀行口座を開設しようと思いつき、そのピカピカの住民票を持って直ぐに某大手銀行へと向かった。

 

今どきの銀行は予約が無いと窓口サービスが受けられないらしい。そうとは知らず、直接店に出向いたので「予約無し枠」で小1時間待つことになった。

 

順番が来ると日本らしくテキパキと作業が進んだが、身分証明書はパスポートだけで良いと言う。マイナンバーは?と聞いたが必要ないとのことで拍子抜けした。海外居住者はマイナンバーが無いから日本の銀行口座が作れなくて不便だというのは現地では当たり前に話されていることであったからだ。

 

私にはアメリカの永住権(グリーンカード)があるのだが空港のイミグレーションを通過する時にパスポート名とグリーンカード名が一致しないので大体質問攻めに合う。そこで日本領事館には辻褄合わせのためにパスポート名の横に括弧書きでアメリカ名を印字してくれるサービスがある。私はその括弧書きサービスを受けていたために銀行の担当者は「この外国名は??」となってしまった。移民局絡みの問題で日本の法律とは全く関係ない旨を説明したが、なんと米国の永住権持ちは米国外で金融口座を開設すると銀行には米国政府にその旨を申告する義務があるそうで。その後しっかりIRS(米国税局)宛の英語たっぷりの宣誓書に署名させられてしまった。世界のどの場所にいても米国市民と永住権持ちは税金は米国に対して一生払うという厳しい法律である。日本もこんな風に追いかけて行けば海外逃亡した(?)富裕層から税金を取れるのに、と思ってしまった。*因みに金融機関はこの報告を怠ると100万円以上の罰金となるそう

 

そんな訳で私の場合は最終的に日本名だけの住民票が必要となったのだが、それでもマイナンバーはいらないらしく「番号部分を隠すからコピーをとらせて欲しい」と言ってきた。やっぱりいらないんだぁ… しばらくして念願の日本の普通預金口座が開設されたのである。

 

さて私の予想に反して突然マンション売却が決まったので1週間足らずであったが住民登録も取り消すこととなり、東京を離れる前に再度手続きに役所へ向かう。区役所の担当者が微妙な雰囲気だったので「一時帰国者の健康保険泥棒ではありません、保険も年金も手続きする前に状況が変わって…」とつい言い訳をしてしまう。実際に私の周りにも一時帰国中に手続きをして健康保険を利用しまくるという強者も少なくない。すると「最近はそういう方も確かに増えているようなんですよね」と苦笑い。「次にご帰国される時も〇〇区に戻って来てくださいね」と優しいお言葉。なんか…保険の手続きをしていなくて良かった、ずるい人と思われなくて済んだのでしたほっこり