住宅ローン金利、
年1.0%UPすると老後はどう変わる?
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住宅を購入しようと計画している方に向けて、
今後、住宅ローン金利が年1.0%上がったら、
老後はどう変わるのでしょう?
今回は、
住宅ローンの固定金利で、1.0%UPする試算をして、
善後策を検討します。
お伝えする内容は次のとおりです。
・住宅ローン比較の前提条件
・試算をする
・金利UPの老後への影響
・善後策の検討
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住宅ローン比較の前提条件
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試算する住宅ローンの前提条件を、
下記のように設定します。
借入金:3,000万円
返済期間:30年
全期間固定金利として、
ローン金利を、
年利1.0%と2.0%で試算します。
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試算をする
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まず、年利1.0%の場合の結果です。
毎月の返済額:9万6,492円
1年間の返済額:115万7,904円
利息総額:473万7,068円
返済総額:3,473万7,068円
となります。
次に、年利を2.0%で資産してみます。
毎月の返済額:11万0,886円
1年間の返済額:133万0,632円
利息総額:991万8,903円
返済総額:3,991万8,903円
となりました。
つまり、返済金利が、
1.0%から2.0%と2倍になると、
毎月の返済額の差:1万4,394円
1年間の返済額の差:17万2,728円
その結果、
利息総額の差は、518万1,835円
となります。
つまり、同じ住宅を購入するのに、
518万1,835円、
高い住宅を購入することになります。
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金利UPの老後への影響
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さらに、毎月1万4,394円、
1年間で17万2,728円、
給与などの収入が変わらなければ、
この分返済分が、
家計からの支出を増やします。
増えた分を、家計支出のほかの支出で
抑えないと、
住宅ローンの返済中の30年間で、
上記の繰り返しになりますが、
利息総額の差の分、
518万1,835円、
家計から余分な支出になります。
この差額は、65歳に退職して、
20年間老後の生活をするとすると、
518万1,835円÷20年間÷12ヵ月
=2万1,590円
住宅ローンの返済金利が1.0%上がると、
老後の生活費が毎月2万円、
少なくなります。
さらに、毎月の変額の差の
1万4,394円を、
新NISAなどで、返済期間と同じ、
30年間、年1.0%で運用できれば、
85万5,980円。
同様に年3.0%なら、
316万8,699円に、
年5.0%なら、660万2,497円と
机上の計算ではありますが、
収益だけで上げる可能性があります。
それに、元本の518万1,835円が
加わります。
住宅ローン金利が1.0%上がれば、
その分、老後の生活が変わる一例です。
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善後策の検討
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もちろん生涯住める住宅を
購入する方が多いでしょう。
しかしたとえば、
親子で住んでいた住宅で、
子どもたちが独立した後は、
広すぎる住宅から、
夫婦で住める住宅に引越することも
実際にあるようです。
今まで住んでいた家は、
売却するか、リフォームして
賃貸で貸すこともできます。
しかし、高く売却するにも、
家賃を高くするにも、
それなりの価値のある住宅を、
購入しておくことが重要です。
金利が上がった分、
購入する住宅の質を落としたら、
資産価値が下がることは確かです。
どうしても住宅を購入したいという、
欲求を満たすだけに
住宅を購入するのではなく、
住宅ローン金利の上昇が、
生涯の家計を考える好機ととらえ、
自身の家計に見合う資産価値のある住宅を
購入する。
深呼吸をして、
また一歩引いて考えてみると、
金利上昇の対策は、
結構、容易なことかもしれません。
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◆ 今週のポイント
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住宅購入は、
老後の生活を考える
第一歩!
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◆ 編集後記
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住宅を購入してから、
家計を見直すより
購入する前に、
見直した方が、続く、
なにが!?
人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第598号)
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