2024年から始まった、
新NISA専用の口座を開設する方が、
増えているという報道がされています。

現在も、同じ資金で資産形成をするなら、
未だほとんど利息の付かない、
銀行の定期預金で運用するより、

新NISAで運用した方がいいと
お考えの方もいるでしょう。

このように考えた方にも一理あります。

しかし必ずしも新NISAを
運用することもない方もいます。

そこで今回は、
新NISAで資産運用をしなくてもいい方とは、
どんな方か、検証してみます。

お伝えする内容は次のとおりです。

・新NISAとは
・しなくてもいい方
(1)投資の仕方を知らない方
(2)元本保証がない投資はしたくない方
(3)余裕資金の乏しい方
(4)高齢者の方
(5)投資をする必要のない方
・人まかせでは怖い投資

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新NISAとは
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新NISAとは、
少額投資非課税制度と言われる、
個人投資家のための税制優遇制度のことです。

通常、株式や投資信託での資産運用では、
・売却時の値上がりして出た収益
・配当金や分配金
に、20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%)課税されますが、
新NISA口座で運用した場合は、
非課税になる制度のことです。

また、従来のNISAと比較して、新NISAでは、
「つみたて投資枠」「成長投資枠」とで、
非課税保有限度額が
1,800万円に拡大されています。

また、非課税保有期間や口座開設期間が、
無期限化・恒久化され、
制度的には、
生涯に渡り非課税で投資ができます。

制度の詳細は、
金融庁や証券会社などのHPで
確認してください。

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しなくてもいい方
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この新NISAを利用しなくても、

従来のように運用して得た、
収益に課税はされますが、

自身が気に入っている、
個別株式や投資信託で、
運用することも可能です。

しかし、新NISAで運用したくても、
主に次のような理由で、
運用を始めた方がいいのか、
悩んでいる方がいることも、
確かです。

このような方の対応方法を考えてみます。

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(1)投資の仕方を知らない方
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株式や投資信託とはなに?

またこの金融商品で収益を得る方法、

つまり、運用の仕方を知らない方は、
まず、その知識を得るのが大切です。

仕組みを知ってから始めることです。

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(2)元本保証がない投資はしたくない方
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仕組みを知っても、

銀行の預貯金以外の金融商品では、
たとえば、10万円儲かれば、
10万円損するかもしれない、
いわゆる「リスク」があります。

言い換えれば、
元本が保証されていない金融商品に、

投資をしたくないと思っている。

または、たとえ投資をしても、絶えず、
投資した商品の値動きが気にかかる方は、

新NISAに限らず、
元本保証がない金融商品に投資をして
運用することは、
向かないかもしれません。

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(3)余裕資金の乏しい方
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また、値動きのある金融商品に資金を
投資をして運用するので、

直近で必要になる、
たとえば、住宅ローンの頭金や、
子どもの教育などは、
この投資の資金にはできません。

従って、
銀行の定期預金にしている、
または、老後の生活資金として、
積立てている、

資金の1部などの余裕資金を、
運用する資金になります。

この余裕資金がない時期に、
投資は控えた方がいいでしょう。

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(4)高齢者の方
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新NISAでは、
1,800万円までの資金で、
長期間の運用が可能です。

投資の基本は長期間に渡り
投資し、運用していくことです。

従って、投資をしていく環境は整った。
と言ってもいいかもしれません。

ただ、長期間運用することは、
高齢者になってからも
運用することになり、

なかには認知などの機能が
衰える方もあり、
投資の判断が鈍るなかで
運用する可能性もあります。

何歳からそのような状況になるかは、
一概には言えません。

しかし、ある程度年齢が行ってから
投資を始めるには、

子どもなど、
その投資をサポートしてくれる方や
投資する金融商品を、
後に相続する方がいなければ、
止めた方がいいでしょう。

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(5)投資をする必要のない方
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現在、十分資産を保有している方は、
あえて今から、
投資をすることはないでしょう。

繰返しになりますが、
新NISAでの収益は非課税です。

ただし、ここで得た資金を相続すれば、
金額によっては、
相続税の課税対象になりかねません。

そこで、株価や投資信託でいうところの
基準価格の動向を注視したくない方や、

文字通り、運用したくない方は、

投資をする目的ない方は、

運用する必要のない方と言えます。

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人まかせでは怖い投資
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ご自身の資金で運用するにあたり、
身近に投資経験があり、
うまく投資を運用をしていると、
話す方がみえれば、

あえて、失敗した時の話を、
教えてもらってもいいでしょう。

しかし、それはあくまで参考にするだけで、
自身で、
・いくらまでと使える資金(リスク許容度)
・いくらまで下がったら売却する(損切る)
・何年間は運用する(長期運用)

また、いくらまで値が上がったら、
躊躇せず売却するといった、

自身のポリシーを決めて、
運用を始めることが大切です。

自ら投資運用の知識を
身に付けることが大切で、

人まかせにした投資は、
後々悔いが残り、

資産の損失以上に、
悔いが残るかもしれないのです。

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◆    今週のポイント
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新NISAに限らず、

気が乗らない、また不要な投資は、

止めた方がいいでしょう! 

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◆ 編集後記
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その人のアイデンティティが、

投資、運用方法を決めます!


 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第593号)
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