筆者はFP事務所を20年以上営んでいます。

この間、FPファイナンシャルプランナーの
認知度は向上してまいりました。

その結果もあり、
さまざまな内容の相談を受けています。

多くの方が抱えている問題を解決する
一助になることは、
大変喜ばしいことです。

しかし、相談の中には、
次のようなFPに過剰な期待をかけて、
相談の申込みをされる方もあります。

そこで今回は、
筆者のFP業務から、

FPに相談するとき、
ここは知っておいていただきたいことを
お話しいたします。

なお、今回の記事に登場する人物、
また内容はカスタマイズしており、
特定の人物は存在しません。


お伝えする内容は次のとおりです。

・FPは相談者を知る
・相談者の考えと同じとは限らない
・実情を話してくれることを迫る
・描いた生活を実現する手助けをする

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FPは相談者を知る
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相談者の相談や問題を解決するためには、

相談内容の詳細や相談者の考え方を
知らないと、
問題を解決するための提案は出来ません。

たとえば、「今後新NISAに毎月5万円ずつ、
投資して運用しても大丈夫?」と、

相談を受けた場合に、FPは少なくとも

・今後とはいつまで、何歳までの予定
・毎月5万円と金額を決めた根拠
・株式や投資信託といった、
元本が保証されていない金融商品の運用経験
有無とその内容

といった相談者の問題を解決するために、
直接的に、また間接的に、
相談者を知る質問をすることがあります。

また、家族構成など、
相談者にとっては関係ない
と、思われるかもしれない内容の
質問もします。

それは、相談者の年齢や
既にほかにも資産を所有していれば、

相談者本人の家族構成により、
特に、単身の場合は、
相続の問題も同時に解決するためです。

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相談者の考えと同じとは限らない
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また、筆者は相談者に寄り添いますが、
必ずしも、
相談者の考え方と同じ、
また、行動を支援するとは限りません。

たとえば、
住宅を購入する契約をするとき、
その契約のまじか1週間くらい前に、
・借入金の返済は大丈夫なのか?
・その住宅を購入して大丈夫なのか?

といった、今までは大丈夫だと
思っていたことが
急に心配になり、相談する方もいます。

なかには、
「大丈夫だ!」と言ってほしい方もいます。

しかし、FPは少なくとも、
借入金額と借主の収入、返済期間、
家計支出額といった、

いわば相談者の属性から、

その住宅を購入してもいいのか、
時には、即断することもあります。

その判断は、必ずしも、
相談者の後押しをするものでないこともあり、
その理由は、A4の用紙1枚に記載してでも
説明できます。

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実情を話してくれることを迫る
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また、上項にも関連しますが、
相談者のなかには、
自身の計画を進めるために、

FPに相談することはしても、

FPからの指摘を恐れて、
FPの問いかけに答えることなく、
自身の計画の正当性を認めるように、
迫る相談者もいます。

また、相談者の家計などで、
明らかに実情と異なる内容の話をされて、
その状況での問題の解決を迫る、
相談者もいます。

余りにも顕著な相談者には、
実情を話してくれることを迫ります。

また、この計画を進めた時の将来の懸念や
改善点を話すこともあります。

相談者はそのような時、
すぐにではなくても、後には、
筆者の意図を理解してもらっています。

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描いた生活を実現する手助けをする
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筆者は、相談者の描いた生活が実現できるように、
全身全霊サポートすることに心がけています。

しかし、FPに相談する内容は、
ほとんどがお金に関わる重要な問題です。

相談者が、自身のお金の話をすることに、
勇気のいる方もいるでしょう。

最初は固かったお顔でも、
相談後はにこやかになり、
相談してよかったと言われます。

なかには、終始硬い顔のままで、
問題を解決しようとする方がみえます。

FPに相談する時の注意することは、
相談を他言することはありません。

従って、肩の力を抜いて、
ありのままを、FPに話すことです。

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◆    今週のポイント
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FPは怖くはありません!

怖いのは、
到底、実現できない計画を

FPに見破られないように工作して、

後に、ご自身が困ることです!

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◆ 編集後記
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FPの直感はなぜか鋭いです!
 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第590号)
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