60歳以降の収入は、

・引続き企業に勤めて給与が上がっていく人
・引続き勤めるけど給与は下がる人
・個人事業主として収入を得ていく人

・退職金で1次的に収入が増える人
・65歳から公的年金を受給する人
・企業年金を受給する人
・個人年金保険が支給される人

といったような、
これまでに築き上げた人生により、
収入の額や収入源が変わったり、
複数になったりとします。

しかし、これまでより年収が、
下がることが見込まれる、
家計収支においても、
人生のターニングポイントといえます。

そこで今回は、
このような時期に行うべき、
60歳以降の節約術について考えてみます。

お伝えする内容は次のとおりです。

・現在と今後の収入を考える
・現在の支出額の確認
・ライフプランニングをする
・老後の生活のための節約術
・気持ちは常におおらかに

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現在と今後の収入を考える
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冒頭の話の続きになりますが、

節約するにも、
まずは、今現在と将来に、

給与や年金
または保険の満期保険金といった収入を、
確認また推測することが大切です。

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現在の支出額の確認
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収入より把握しづらいのが、
生涯の家計の支出です。

まず、現在の年間の1ヵ月あたりの
支出額を確認します。

また、今後必要となる、
たとえば自宅の修繕費などを、
把握して予算化しておきます。

すると、年金が主な収入となる
老後の生活で、
毎月、いくら支出できるか、

また、いくらで
生活をしなくてはならないのか、
確認ができます。

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ライフプランニングをする
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また、現役中の夫婦の財布は、
別々でもよかったかもしれませんが、

老後生活では、一般的に夫婦の財布は
ひとつにしないと成り立ちません。

例えば現在の夫の給与は○○万円。

今後は、60歳からの給与は○○万円で、
退職金○○万円の予定。

65歳からの年金受給額は○○万円。

貯蓄は現在○○〇万円。

といった収入と貯蓄を、
妻も同様に確認します。、

そして夫婦で把握して、

今後は、いつどのような収入があるのか、
また支出があるか、

ライフプランニングをして、
一覧表を作成しておくことです。

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老後の生活のための節約術
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老後の生活に入り、
現役のままの支出額では、
通常、収入より支出が上回ります。

その分は、
貯蓄や資産形成をしておいた資金から、
取崩します。

その取り崩し額を減少させるためには、

現役の時代から、
年金収入に見合うくらいまで
支出額を減らしておきます。

そのためには、
節約をすることが欠かせません。

節約の方法は、端的に言えば、
現在の支出額を減らすことです。

・加入している保険の無駄な保障を解約する
・自家用車を2台から1台にする
・外食の回数を減らす
といった、一般的な方法に加えて、

たとえば、食料品を買うときも、
単価の高いものを徐々に減らして、
老後の収入で補える商品を買うようにする。

また、なじみの店から、
同じ品物が安価に買える店に変えてみる。

自家用車も買い替えるとき、
見た目よりも維持費の安価な車種にする。

新車ではなく中古車を購入しては
いけない理由がなければ、
中古車を購入してもいいでしょう。

親の代からの習慣で、
年3回剪定してもらっている、
庭や塀の庭木の剪定を、

現在1回10万円で依頼しているのを、
自分は、年に1回でいいと思うのなら、
一度はしてみることです。

つまり、机上で考えるだけではなく、
節約する根拠ある行動をすることです。

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気持ちは常におおらかに
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このような話を筆者のところに、
老後の生活の相談にみえる方に話して、

スムーズに、
老後の家計の準備ができる家庭もあれば、
なかなか難しい家庭もあります。

難しい原因のひとつは、
その方の気持ちの持ち方です。

たとえば、
上記の庭木の剪定の回数を減らすにも、

自身でどうだこうだと考えることなく、
率直に、自身の考えを庭師に話して、
庭師が、年に複数回の剪定が必要なら、
その理由を教えてもらうのです。

その理由が、庭木の生育のためでなく
どう考えても、
庭師の収入のみが理由なら、
・剪定の回数を減らしてもらう
・年1回の剪定をしてくれる業者を探す
・地区のシルバー人材センターに尋ねてみる
・その庭師が年1回の剪定で済むように
 庭の規模を縮小する

また、このような話をすること自体に、
世間体を気にするようでは、
その方の節約は難しいでしょう。

まず、そのような考えをすることで、
日頃の無駄遣いの習慣を直していくことです。

なぜなら、
自分たちのお金をどのように使おうが、
それは自分たちで決めればいいことです。

また、いわゆる「ケチ」になったと
言われるのを気にするなら、
それこそが「無駄」です。

誰もあなたのことに、
常に気には留めていない関心はないからです。

従って、おおらかな節約家に
慣れればいいのです。

それができるのは、60年の人生を
歩んできたからです。

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◆    今週のポイント
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「60歳からの節約術」

これまでに歩んだ人生があるから可能な

節約術です! 

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◆ 編集後記
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節約の大敵は我なり!?
 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第588号)
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