住宅ローンを借入れるとき、
全期間固定金利でも、
借入当初から5年とか、
期限を区切って、
金利を優遇する商品があります。

そこで今回は、
返済期間が同じで借入金利を、

当初金利の5年間本来の返済金利より
0.25%と0.50%に引下げた場合、
どのくらい総返済金利が変わるのか
検証してみます。

お伝えする内容は次のとおりです。

・検証する住宅ローン商品
・金利の優遇がないとき、
・返済当初金利を0.25%引下げたとき
・返済当初金利を0.50%引下げたとき
・まとめ:住宅は資産

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検証する住宅ローン商品
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検証する商品は、
検証結果をわかりやすくするために、
長期固定ローンとします。

借入期間:35年
金利:年1.80%
借入額:3,000万円

としてシミュレーションをしてみます。

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金利の優遇がないとき
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金利の優遇がないときの結果は、

年利息:1.80%
毎月の返済額:9万6,327円
返済利息支払額:1,045万7,513円
返済総額:4,045万7,513円

となります。

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返済当初金利を0.25%引下げたとき
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まず、返済当初金利を0.50%引下げます。

<返済5年目まで>

金利を本来の金利より
返済5年目まで引き下げたその期間

年利:1.55%
毎月の返済額:9万2.592円
返済利息支払額:219万8,800円
期間の支払額:555万円5,500円

<返済6年目以降本来の金利で完済まで>

年利:1.80%
毎月の返済額:9万5,835円
返済利息支払額:785万7,459円
期間の支払額:3,450万円0,759円

35年間の
利息支払総額:1,005万6,259円
返済総額:4,005万6,259円

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返済当初金利を0.50%引下げたとき
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次に、返済当初金利を0.50%引下げます。

<返済5年目まで>

年利:1.30%
毎月の返済額:8万8,945円
返済利息額:183万9,500円
期間の支払額:533万円6,700円

<返済6年目以降本来の金利で完済まで>

年利:1.80%
毎月の返済額:9万5,330円
返返済利息支払額:781万6,023円
期間の支払額:3,431万円8,823円

35年間の
利息総額:965万5,523円
期間の返済総額:3,965万5,523円

となり、1.80%のまま返済するのと
当初の5年間0.25%優遇を受けて、
1.55%で返済するのでは、

利息の負担が40万1,254円軽減されます。

また、1.80%のまま返済するのと
当初の5年間0.25%優遇を受けて、
1.30%で返済するのでは、

利息の負担が80万1,990円軽減されます。

さらに、住宅ローン控除の対象となる
住宅では、その対象期間は、
所得税の負担も軽減されるでしょう。

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まとめ:住宅は資産
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ただし、今回シミュレーションしたような
金利が優遇される住宅の中には、
また、住宅ローン控除の対象となる住宅では、

その分「質の高い住宅を取得」することが
条件になり、その分購入費用が割高になります。

また、その設備を維持するのに、
さらに割高な費用がその家に住む間
必要になることがあります。

しかし、快適な住環境が整うことでしょう。

ご自身の現在と生涯の家計収支の推移を
シミュレーションして、
購入する住宅を決めることが大切です。

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◆    今週のポイント
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高価な買いものは慎重に!

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◆ 編集後記
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高額な住宅を

買うか迷ったとき、

買わない方がいいと言われたとき、

一歩引いて、

客観的で慎重な判断を!
 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第580号)
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