今回は、Aさんが親から遺産相続した、
30坪の土地活用を考えてみます。
この記事の構成は次のとおりです。
・Aさんが相続した土地の概要
・平屋住宅を建てる理由
・周囲が「もったいない」と反対する理由
・まとめ
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Aさんが相続した土地の概要
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Aさんは、現在64歳の会社員です。
2歳年下の奥さんと夫婦ふたりで、賃貸マンションで生活をしています。
Aさんの勤めている会社は、
もともと60歳まで勤めて定年退職し、退職金も支給され、
その後、再雇用されて勤めています。
もともと住居の引越しを伴う転勤の多い職場で、
マイホームを持つことは、
今までは考えていませんでした。
しかし、この度、親が亡くなり、
Aさんの実家の近くで、
駐車場に貸している約30坪の土地を
遺産相続しました。
Aさんは、
この土地を引続き駐車場として貸して、
賃貸料を得てもいいのかなと思いました。
一方で、生涯住み続ける
終の棲家(ついのすみか)を考えた時、
来年、65歳で完全リタイアすることが、
決まっているので、地元に帰って、
マイホームを建ててもいいかな、
とも思ったのでした。
なお、Aさんには、
家を建てる分の蓄えはありました。
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平屋住宅を建てる理由
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A夫婦は考えた結果、この相続した土地に、
平屋のマーホームを建てることにしました。
なぜ平屋にしたのか?
A夫婦は、
・子どもたちはすでに独立して、家族を持っている。
従って、夫婦で機能的に住めればいい
・狭い土地に2階3階建ての住宅を建てては、
階段が急になり、高齢になってからは危険
また、すでに同じ様な土地に戸建て住宅を
購入した先輩や同級生のはなしでも、
歳をとったら2階以上は物置きになり、
1階で生活しているとのこと
・建材費を抑えることができる
・部屋数か少ない分、冷暖房代などを安価にできる
・外壁や雨漏り、給排水などの設備の修繕工事も容易にその分安価になる
といった、無駄にお金を使わないことが、主な理由でした。
そして、A夫婦は、
建ぺい率(※1)や容積率(※2)も考慮して、
たたみ18畳分のコンパクトな敷地に、
玄関、リビング、寝室、浴室洗面お手洗いなどを
コンパクトに線引きしたのでした。
(※1)建ぺい率:敷地面積に対する建築面積の割合
(※2)容積率:敷地面積に対する建築のべ面積の割合
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周囲が「もったいない」と反対する理由
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このような住宅を建てる話を、
親しい人に話すと、
「それはいい考えだ」と言ってくれる人もあれば、
・せっかく家を建てるなら2階3階の方がいい
・夫婦が1階で住むなら、
2階以上の建てて賃貸として貸せばいい
・現在駐車場は、満車経営だから続けるべきだ
といった「平屋住宅ではもったいない」と、
いう理由で反対もされました。
また、家の建設を依頼した工務店数社にいたっては、
平屋を建てる、
建築費の見積もりを依頼したのに、
2階、3階建ての建設費の見積もり書を
持ってくるところもありました。
そして、
平屋住宅の非効率性を力説するのでした。
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まとめ
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はじめは、いろいろと言っていた子どもたちも、
結局は賛成してくれたことや、
また、A夫婦の意向を尊重してくれる工務店も
見つかったこともあり、
A夫婦は、高齢になった時の生活も考慮した、
バリアフリーのマイホームを、
65歳に建てたのです。
建ててみると、
思っていた以上に機能的で、
快適に過ごせるとのことです。
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◆ 今週のポイント
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購入単価が高いものほど、
既成の概念にとらわれないことが、
家計の節約につながります!
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◆ 編集後記
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いろいろ言う人も、
今までの経験や見聞はともかく、
未知の見識は大丈夫?
といったところでしょう!
人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第541号)
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