ベテランの料理人は、
食塩、砂糖、酢、しょうゆ、コショウといった
香辛料や調味料を使うとき、
たとえば、料理をしているなべに
食塩を加えるなら、
小さじ一杯何グラムと量ることなく、
指先の感覚で調理していきます。
また、食塩をなべに入れるタイミングで、
出来上がった料理のおいしさも
変わってしまうでしょう。
まさに目分量のマジシャンです。
ところで、感覚だけで、
資産形成はできるのでしょうか?
そこで今回は、
目分量で資産を形成することは可能か、
検証していきます。
この記事の構成は次のとおりです。
--------------------------
--------------------------
資産を形成していくには、
一攫千金(いっかくせんきん)
宝くじやギャンブルで、
大金を得ることを願うより、
金融商品で運用しながら、
お金を貯め、資産を形成していくのが、
手っ取り早く、確実な方法です。
ただし、この金融商品は、
・銀行の預金
・株式
・債券
・投資信託
・保険
といった各種あります。
また、投資した資金(元金:がんぽん)が、
必ず戻ってくるのは、
銀行に預金した1,000万円までと
保障と貯蓄を兼ね備えた、
保険商品の一部だけです。
また、元本が保証されていない株式に、
投資すれば、
その投資をした時期や投資額によって、
損益が変わる可能性もあります。
まさに料理中のなべに、
食塩をどのくらいのタイミングで、
どのくらいの分量をいれるか、
金融商品を料理するのも
経験と感覚の世界といえます。
-------------------------------
お金の貯め方、定期定額と不定期
-------------------------------
しかし、感覚の世界に到達するためには、
それこそ、時間もそのための資金も、
まさに経験が必要です。
ただ、そこまで研ぎ澄まされた感覚はなくても、
資産を形成していくことは可能です。
その方法のひとつが、
毎月定額にお金を貯めていくことです。
筆者が相談者に、
必要に応じて、貯蓄はどのくらいか聞くと、
年齢にもよりますが、
20,30代の方で、
数百万円貯めている方の貯める方法は、
ご自身や夫婦で毎月決めた金額を
必ず、積み立てているとのことです。
また、毎月給与口座にお金が残れば、
別の積立用口座に移して
貯めている方もいます。
どのような方法で貯めるにしても、
たとえば、住宅購入の頭金を貯める。
といった目的があります。
貯める目標や金額、期間から、
特に定期的に貯めている方は、
その金額を決めているようです。
ただ、資産を形成していくには、
短期間なら、
銀行預金でもいいかもしれません。
しかし、
長期的な運用となると、
元本が保証されていない、
金融商品への投資が必要です。
そこで、「つみたてNISA」などで、
投資をして資産形成をすることを
感覚的に、
身に付けていってもいいでしょう。
--------------------
目利きを養う環境
--------------------
感覚を養うことは、
その人の生まれ育った環境によって、
左右されることもあります。
たとえば、
お金を貯めることに熱心な家庭で、
銀行に定期的に預金をするとします。
預ける銀行の定期の利率が上がれば、
利息も高くなりますが、
低ければ、ほとんど利息は付きません。
しかし、定期的な預金はやめません。
このような家庭で育てば、貯蓄以外も、
様々な数値が、
生活のサイクルに定量的に、
取り入れられているでしょう。
また、株式投資に熱心な家庭があったとします。
A株式の株価が上がったので利益を確定する。
B株式の株価が下がったので損切りする。
まさに、今までの経験で
身に付けた定性的な感覚で、
生活する家庭もあることでしょう。
定量的、定性的それぞれの
いわば目利きに叶う、
資産形成のしかたを
身に付けることが大切です。
-----------------------------
目分量で資産は形成できるか
-----------------------------
このように考えると、
株式や投資信託といった、
元本が保証されていない金融商品に、
投資をしたことがない家庭で育った方は、
お年玉を預ける幼少期からかもしれません。
しかし、金融商品に投資をして、
資産形成を始める時期は、
成人になってから、
子ども自身が稼いだ資金で見よう見まねで、
始めることが多いようです。
一方で、
株式投資などをしている家庭で育った方は、
銀行への定期預金を始めるのは、
お年玉を預ける幼少期からですし、
金融商品に投資をして資産を形成するのは、
親や親類を観ながら、
10代から感覚的に身につけ、
成人に成れば実践し始めるでしょう。
今回のテーマである、
資産を形成するときの「目分量」とは、
資産を形成していく過程で、
定額で投資をするその金額なのか、
ここぞというときには、
ほかの生活費を削っても
投資をするタイミングなのか、
それとも両方なのか、
ここは、
まさに経験がモノをいうところです!
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*
◆ 今週のポイント
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*
資産形成を
始めてもいいでしょう!
◆ 編集後記
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
記事の中にも記述しましたが、
投資は実際にやってみないと
わからないところもあります!
投資を感覚的に身に付けるために、
NISAなどで、
試してみてもいいかもしれませんね!?
人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第537号)
Photo by photo ac
「人生の添乗員」「人生の行程表」は牧野寿和の登録商標です