退職を目の前に控えて、
また退職後に「セカンドライフ」、
これからの生活設計の相談にみえる方がいます。
そのタイミングはちょうど良かったのか、
もう少し早くから準備しておいた方が良かったのか、
それこそ、その方の人生の考え方で違います。
しかし、あきらかにもう少し早くから、
人によっては、
20年位前から準備を始めておいた方が
良いこともあります。
そこで今回は、
「セカンドライフ」を迎える直前ではなく、
余裕をもって、できれば20年位前から、
準備を始めた方が良いことを
お話しいたします。
この記事の構成は次のとおりです。
・ 生活を描く
・ 家計収支での対策
・ 資産形成も大切
----------------------------
「セカンドライフ」の収入
----------------------------
何歳から「セカンドライフ」を過ごすかは、
その人の人生設計によります。
ただし、「セカンドライフ」の
選択をするには、
老後の家計の収入がポイントです。
その主な収入として、
老齢厚生年金や老齢基礎年金(国民年金)
といった公的年金です。
勤め先からの退職金や企業年金のある
人もいるでしょう。
公的年金は、原則65歳からもらえます。
もらえる金額、受給額がいくらか、
おおよその受給額や年金の加入年月は、
毎年、誕生月に日本年金機構から郵送される、
「ねんきん定期便」や
この機構のサイト「ねんきんネット」で、
確認することができます。
また、退職金や企業年金も勤務先で、
確認すれば良いでしょう。
なお公的年金の受給額は、毎年かわります。
しかし、大きく変動することはありません。
従って、「セカンドライフ」の準備をするために、
最初にしておくことは、
容易に確認できて、生活していく上で重要な、
「セカンドライフ」の収入を
知っておくことです。
-------------------------------
支出額の減少に期待はしない
-------------------------------
また、年を取れば、
確かに食費などは減少するかもしれません。
しかし、食費が無くなることはありませんし、
衣食住の支出は生涯にわたり必要です。
また、国民年金は、
60歳までで保険料の納付が終わります。
しかし厚生年金は、
厚生年金に加入して勤めていれば、
70歳まで保険料を納付します。
それに、介護保険を含む健康保険料は、
生涯納付します。
従って、現在の家計支出から、
・子どもの教育費の負担がなくなる
・子どもが独立して家を出ていく
・住宅ローンを完済した
といった支出は減るでしょう。
しかし、それ以外は大幅に、
家計の支出の減少は期待できません。
従って、「セカンドライフ」の家計の支出額を、
現在とほぼ同程度と考えて、
今から把握しておくことも大切です。
-----------------
生活を描く
-----------------
また、「セカンドライフ」を過ごす期間は、
60歳や65歳、70歳からやそれ以降と、
人によって違います。
終わりは本人でもわかりません。
「セカンドライフ」をどのように過ごすのかは、
その人が決めることです。
65歳に退職しその後は、
なにをするのか、綿密に予算を立てて、
決めておく人もいます。
また、65歳になったら、
今の務めを退職して、それから決める。
と言って、65歳で退職して、
70歳を過ぎても、
なにをすることもなく毎日を過ごす。
持ち家があり、住宅ローンも完済して、
高額な買い物をすることも、
大病を患うこともなく、
家計収支のバランスは取れていて、
何も不自由な生活はしていない。
という人もいるようです。
どちらの生き方も人生でしょう。
しかし、「セカンドライフ」では、
これはといった
お金を使うことはなくても、
明らかに現役時代より
・家計収入が減ることが分かっている
・それを補う貯蓄などもない
このような人こそ、
「セカンドライフ」をどのように過ごすか、
今から考えておくことが必要です。
-----------------
-----------------
「セカンドライフ」に入ってから、
家計の収入を増やすには、
通常、年金だけでは難しいです。
従って、現役中から考えておくことです。
副業を始めるのもそのひとつです。
また、家計の支出は、上記に記載通り、
「セカンドライフ」に入ってからも、
大幅には減らないでしょう。
家計の支出を減らしていくには、
今から支出の見直しをして、
減らした生活に、
慣れておくことです。
いつからでもできることだから、
なにも「セカンドライフ」の20年前から、
始めることはない。
と思っても、多くの方は今までの経験から、
収入を増やしたり、
支出を減らすことは容易ではありません。
できることから始めてもいいでしょう。
支出を減らすことも、
そのうちのひとつです。
------------------
------------------
もちろん、
資産を形成することが大切なことは、
言うまでもありません。
・銀行への預貯金
・株式、債券、投資信託といった投資
・不動産運用
・個人向け国債の購入
・NISAやiDeCoといった税制優遇制度を利用して、
比較的値動きが大人しい投資信託の商品などに、
投資
といった方法もあります。
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*
◆ 今週のポイント
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*
「セカンドライフ」は、
収入、支出、貯蓄のバランスを考慮して、
自分で作るものです!
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
◆ 編集後記
*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
今現在のような家計からの支出は
歳を取るとできなくなる!?
その対策をすることが、
「セカンドライフ」を快適に過ごすために、
一番大切なことかもしれません!
人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第532号)
Photo by photo ac
「人生の添乗員」「人生の行程表」は牧野寿和の登録商標です