今、これはいいな!

と、すぐに衝動買いをするのではなく、

 

買ったら20年後はどうなっているだろう?

と、じっくり考えてから、

買い物をするとどうなるか、

 

今回は、住宅を購入するときで考えてみます。

 

この記事の構成は次のとおりです。

・住宅を検討している家族の紹介

・20年後の駐車場

間取り部屋の広さに特色がある

・階段

・20年後を考えて購入する家

 

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住宅を検討している家族の紹介

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住宅購入を検討しているのは、

Aさんファミリーです。

 

夫:40歳(会社員)

妻:40歳(パート)

子どもは中学2年生と小学校6年生のふたりです。

 

A夫婦は、事前にシミュレーションして、

 

20年返済の住宅ローンを組んで、

滞りなく返済が可能であろう、

4,000万円前後の新築の戸建ての建売住宅を、

 

住宅販売業者の担当者と一緒に、

3軒見学して、

自宅に帰ってきたところです。

 

A夫婦は、見学した住宅を購入したら、

20年後は、どんな生活をしているのかを

考えてみることにしました。

 

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20年後の駐車場

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3軒とも、1台分の駐車スペースは

確保されていますが狭いです。

 

現在Aさんは、ミニバンと小型車を所有して

2台とも駐車場を借りています。

 

このまま2台とも持ち続けるのなら、

 

住宅を購入してからは1台分の駐車場を

借りることになります。

 

その経費は、たとえば、

10,000円(1カ月分の駐車場代)×12ヵ月×20年間

=240万円、

 

240万円、家計の負担になります。

 

ただ、これから6、7年間後に

下の子どもが大学に入学すれば、

2台のうち、どちらか1台だけ所有すればよく、

 

その後は1台分の車検や自動車保険の保険料

といった車の維持費で済むかもしれません。

 

また、1台の車の買い替えを検討すれば

よくなります。

 

なお、家のまわりは、車をおけば、

いっぱいになり、

植物を栽培したり植木を置いたりする

スペースはありません。

 

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間取り部屋の広さに特色がある

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Aさん夫婦は事前に、

2階に子ども部屋に使える2部屋ある物件を、

と要望していました。

 

そこで、3軒とも2階建てで、

2階に子ども部屋を確保できる

住宅を見せてくれました。

 

2階の子ども部屋以外に、

・リビング、キッチンは3軒とも1階、

・夫婦の寝室または書斎になる部屋は、1階か2階

・洗濯機や浴室、脱衣室やトイレも1階か2階

 

また、各部屋の広さも、

リビングとキッチンスペースも、

壁がなく広い1部屋になっている物件や

仕切られている物件

 

個々の部屋の広さは狭めでも

部屋が多い物件や、

和室のある物件もありました。

 

購入後は、すべての部屋を使うことでしょう。

 

しかし、20年後にはすべての物件ともに、

 

子どもたちは独立または結婚して、

子ども部屋は、

空き部屋か物置きになっているでしょう。

 

また、子どもに家族ができ、

2世帯で住むには、スペース的に難しい物件です。

 

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階段

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どの物件も階段は急です。

 

途中に踊り場がある物件や

手すりをつけてある物件もありました。

 

20年後は、A夫婦とも60歳です。

 

まだ、足腰が立たず、階段の上り下りが

不自由になる年ではありません。

 

その後、10年20年と住み続けて、

足腰が立たなくなってからも、

日常、2階との往復が必要な間取りなら、

 

階段にリフトや、

また家の外に家庭用のエレベーターを設置する

といった対策が必要になるでしょう。

 

しかし、今回見学した物件には、

階段にリフトをつけるスペースはありません。

 

また、家の外にエレベーターをつけるなら、

自家用車の駐車スペースはなくなります。

 

もっとも、そのころまで自家用車が必要かは、

疑問の残るところではありです。

 

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20年後を考えて購入する家

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ここまで考えてきたA夫婦は、

 

あらためて、住宅を購入することについて、

 

夫の通勤や子どもたちの学校、

それに、住宅購入する予算からも、

購入できる地域や価格に限りがある。

 

また、今、購入すれば、

10年もたたないうちに使わない部屋が出てくる。

かといって、その部屋を賃貸にするにも、

間取り的にむずかしいだろう。

 

そこで、購入する住宅について、

次の3点で、検討することにしたのでした。

 

(1)・資産価値のある家、特に地価が下がらない

        立地の住宅を購入する

       ・20年後は更地にして、購入価格かそれ以上で

        売却して、夫婦用のこぢんまりとした住宅を、

        終の棲家(ついのすみか)として再度購入する

 

(2)・購入した住宅の場所を終の棲家する

   ・20、30年後、大規模なリフォームが

       必要になった時、土いじりのできるスペースを

       確保して、

       残りのスペースに夫婦用の平屋の住宅を建てる

 

(3)・現在住んでいる賃貸住宅でも、

         立地や間取りで問題ないので、

          子どもが独立するまでの約10年間はこの賃貸に住む

   ・子どもが独立したら、夫婦用の住宅を購入する

 

なお、ここでいう夫婦用の住宅とは、

夫婦で生活できるこぢんまりとした

間取りの平屋またはマンションをいいます。 

 

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◆  今週のポイント

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住宅購入といった

高額な買い物をするときは、

 

机上で考えるより

住宅販売業者に条件をはなして、

それに合致する物件を実際に見てみる

 

また、めぼしい物件を購入したとして、

その物件に住んで10年、20年またその後を

想像することで、

 

買ってもいい物件に巡り合うことが、

できるでしょう!

 

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◆ 編集後記

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住宅販売業者に、

 

「この物件はほかにも買いたい方が待ってます」

 

と言われても、

 

欲しい物件の条件が決まっていれば、

 

動じることもなく、

 

目的の物件を射止めることができます!

 

 

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第530号)

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