「こんな相談をしてもいいですか?」

と、心配しながら相談にみえる方がいます。

 

その相談内容は、相談者によって違います。

しかし、早急に対応が求められるケースも

多くあります。

 

そこで、先日この連載記事の第516号から、

生じている問題を、

早急に対応していただくため、

不定期ではありますが、

「こんなこと相談してもいいのシリーズ」を

始めています。

今回は、具体的な相談ではなく、

それ以前に知っておいた方がいい、

 

資産とは、なにかまとめてみました。

 

今回の記事の構成は次の通りです。

資産とは

・金融資産の内容

 現金、預貯金、株式、債券、投資信託

 保険、暗号資産など

実物資産の内容

 土地、建物、自動車、美術・骨とう品

 貴金属(金、銀、プラチナ)など

・元本保証は預貯金だけ

資産の把握は大切

 

この順番で進めてまいります。

 

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資産とは

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資産とは、今売るといくらの値が付くのか、

現金に換算できる、

個人が保有しているすべての財産をいいます。

 

また、資産は、

下記のように金融資産と実物資産に、

分けることができます。

 

<金融資産

現金、預貯金、株式、債券、投資信託

保険、商品券、小切手、暗号資産など

 

<実物資産>

土地、建物、自動車、美術・骨とう品

貴金属(金、銀、プラチナ)など

 

では、これらの資産の内容をみていきます。

 

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金融資産の内容

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・現金

現金には、自国の通貨である「円」のほかに、

アメリカドルやユーロといった外貨も含みます。

 

・預貯金

銀行などの金融機関に預ける、

普通・定期・定額といった預貯金も金融資産です。

 

・株式

企業が資金調達のために発行するものです。

その企業の株式を購入することで、

企業の経営に参加する権利や、

配当を受取る権利を得ます。

 

株式は証券取引所を通じて売買ができます。

 

株式を買った時より高く売れれば、

売却益を得ることができますが、

損失が出ることもあります。

 

株価は、その企業の業績だけではなく、

市場環境によっても変動します。

 

それに加えて、海外の株式の場合は、

戦争といった地政学や為替の変動、

といった影響を受けます。

 

このことは、株式に限らず、後述する、

債券、投資信託、保険、暗号資産や

実物資産にも言えることです。

 

・債券

国や企業が資金調達のために発行するもので、

国が発行するものを国債、

企業が発行するものを社債といいいます。

 

株式とは違って、

経営に参加はできず、配当ももらえません。

 

定期的に利子を受取れる債券もあります。

満期(償還)日に債券の保有者に額面金額が、

払い戻されます。

 

債券は市場で取引できます。値動きは、

株式よりも小幅だといわれています。

 

・投資信託

複数の投資家から集めた資金を、

ファンドマネージャーと呼ばれる専門家が、

金融商品(ファンド)を運用します。

 

ファンドは、

たとえば、「SDGs(持続可能な開発目標)」

といったテーマであれば、

それに即した日本国内や海外の株式や債券で、

運用して収益を得るように、

ファンドマネージャーが運用します。

 

なお、投資信託では、株式での株価は基準価格、

配当金は分配金とすべて正しくはないですが、

考えてもいいでしょう。

 

また、ファンドによって、

購入するとき、運用中、売却するときなどに、

手数料がいる場合もあります。

購入時に確認が必要です。

 

・保険

保険商品の中で死亡保険や養老保険といった、

返戻金や満期金が受取れる保険や

個人年金保険などは、保障と貯蓄を兼ね備えた

金融資産といえます。

 

しかし、掛捨ての保険は、

保障や補償の保険商品の価値はありますが、

金融資産としての価値はありません。

 

・暗号資産

ビットコインなどの仮想通貨は、

暗号資産と呼ばれています。

 

国内外インターネット上で取引して、

現金とも交換できる金融資産です。

 

値動きが激しいため、

大きな収益も損失も出しやすく、

取引には、注意が必要です。

 

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実物資産の内容

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次に、実物資産をみていきます。

 

・土地

土地と建物を合わせて、また土地のみを

不動産という場合があります。

文字通り「不動産」動かない産物は、

土地でしょう。

 

土地の価格、地価は、

株式などの金融資産とは違って、

値動きは緩やかです。

 

また、価値のある土地ほど、

値が下がるどころか上がることもあります。

 

土地の特徴として、

メンテンナンスをすることなく、

長期間にわたり保有することができます。

 

土地には、自宅を建てることは勿論、

賃貸住宅を建て収入を得ることも可能です。

 

従って、土地は資産価値が見極めやすい、

といえます。

 

・建物

土地とは違って、いくら手入れをしても、

築古になっていけば、

資産価値はなくなっていきます。

 

ここのところ、

戸建て自宅を売却するときは、

いくら思い入れのある建物でも、

解体してから、売りに出した方が、

高く売れるとも言われています。

 

・自動車

売却すると現金化できますので、

実物資産です。

 

建物同様、製造から年数が経つほど、

売買価格は下がります。

 

・美術・骨とう品

土地と同様、

価値がある認められた作品の価格は、

あまり下がりません。

 

また、作者や作品の評価が見直されて、

資産価値が上がることもあります。

 

・貴金属(金、銀、プラチナなど)

換金しやすい実物資産です。

特に金は「有事の金」といわれるほど、

信用があります。

 

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元本保証は預貯金だけ

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以上、金融資産、実物資産ともに、

主なものをみてきました。

 

これらの資産で運用しようとするとき、

投資する資金(元本)が保証されているのは、

言い換えれば、投資したお金が、

必ず戻ってくるのは、

預貯金、保険商品の一部、国債のみです。

 

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資産の把握は大切

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自分の資産を把握しておくとは、

日常の家計運営にも、

そして今後のライフプランの作成にも

役立ちます。

 

また、自分の相続を考えるときにも、

たたき台の資料として役立つでしょう。

 

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◆  今週のポイント

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資産の用語は、

 

よく耳にする言葉ばかりです

 

意識的に覚えれば、

 

家計にも反映できることでしょう!

 

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◆ 編集後記

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ご自身の資産の一覧表を作ると、

 

お金が絡む、

 

思わぬ発見があるかも!

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第518号)

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