私のところで多い相談案件のひとつが、

退職金の使い方の相談です。


そこで、今回は退職金とお付き合いするための、

基本的なお話しをいたします。

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退職金には種類がある
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単に退職金といっても、

会社に勤めていた方の場合、

例えば、65歳の定年退職の時に、
一時金として受け取る
「退職一時金」

同じく65歳に定年退職をするが、
その後、10年間とか20年間または終身、
会社から年金が受け取れる
「企業年金」

なかには、
「退職一時金」と「企業年金」の、
両方とももらえる会社もあるでしょう。


そこで、あなたの勤め先では、
・定年退職は何歳か⇒退職金をいつもらえるのか
・退職金を受け取り方法「一時金」「年金」「両方」
・その金額

以上の3点を、
今の時点で把握しておくことが、まず必要です。


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生涯最後の多額な収入をどのように使う
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一般的に、退職金を受け取るのは、
生涯で一回限りです。


しかも、まとまった多額のお金を受け取ることは、
退職後はあまりないでしょう。


ということは、
この退職金の使い方を誤ると、
退職後、
つまり老後の生活の支障をきたす恐れがあります。


ここは、時間をかけて慎重に、
退職金の使い方を決めておく必要があります。


また、退職金をもらってから、
使い方を決めるのではなく、

退職金を受け取る前に、
例えば、

・貯蓄をする
・金融商品で運用をする
・家のリフォーム費用
・相続に関する費用
・旅行費用

といった目的別に分けておくことが必要です。


なぜならば、

退職後すぐではなくとも近い将来、

退職金を含む貯蓄から、

生活費のために貯蓄の取崩が必要となることが、
家計にもよりますが必然となることもあるからです。

退職金を計画的に、
貯めるまたは将来取り崩す。

ここの部分は計画的に、
また客観的にしないと、

ただでさえ、年金暮らしになり、
現役の時からくらべて、
収入が減り、貯蓄も減っていく。

ますます、老後の生活が、
不安になってしまいかねないからです。


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年金収入額はいくら
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将来の不安をなくすためにも、

ある程度は、お金を自由に使うことのできる、
現役のうちに、

老後の生活を、
客観的に描いておくことが必要です。


退職金を何に使うか?

私のところに、相談にみえた方に伺います。

・旅行の費用につかう
・家の修繕費につかう
・住宅ローンを完済する
・車を買いかえる
・株式などで資産運用をする

その他にも、
100万円単位のまとまった買い物をする計画をお持ちです。

それはそれで家計によってはよいかもしれません。


私が、様々なお話しを伺った後、
よくお話しをさせていただくひとつとして、

生活費を現役のままの水準で、
収入も現役のままを前提に、
老後の生活を描いている方がみえることです。

確実に退職をしたら収入は減ります。


退職後に、
100万円単位のまとまった買い物をする計画を、
お持ちであれば、
その費用は、現役中に準備していただきたいのです。


すべてを退職金で賄おうとすると、

最悪の場合、
体の自由が利かなくなる、
高齢者になってから、
家計に破綻をきたすかもしれません。


退職金の使い道は、
余裕を持って、現役中に決めておいて、
計画的に使うことが必要です。



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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ
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退職金は、
老後の生活をするための
もっとも大切な資金です


「人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ第194号」より
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