先日、昼食をとるために入った喫茶店で、 隣の席での会話が聞こえてきました。 --------------------------------------------------------- 毎月3万円が消えていくかも --------------------------------------------------------- その通路を挟んだ隣の席では、 昼食を兼ねてか、 20代後半位の男性ふたりが、 パソコンをみながら話をしていました。 私は食事をしながら、 その話を何気なく聴いてしまったのです。 ひとりは、保険会社の保険募集人、 もうひとりは、 その人から保険に加入しようとしている人です。 話しの内容は、 保険会社の人が、 すでに加入している生命保険に、 あらたに別の生命保険の追加をすすめていました。 歳を取ってから、 どのくらい年金がもらえるのかはわからない。 もし、お客さんに万が一のことがあったら、 残された奥さんや将来生まれてくるお子さんのために、 保障が必要だ。 銀行に預けておくより利息はつく。 といったようなことを話していました。 保険会社の人がすすめている 保険商品の内容を、 私は知っていましたので、 その内容を思い出しながら聞いていました。 毎月の保険料の支払いは、 現在は、他の生命保険の商品だけで1万円で、 あらたに、今薦めている商品に加入すると、 それに加えて2万円必要で、 毎月3万円位の負担になるようです。 65歳まで払い続けて保障は一生涯、 老後の生活資金が足らなくなったら、 その時に今加入をすすめている保険は解約して、 生活費に足しにしてもいいと話していました。 お客さんは、その説明に納得して、 まず、食事をして、 食べ終わった後に契約をする。 と話しをしていました。 10分ぐらいの話で、 保険加入の契約が成立したのです。 このお客さんは、 毎月3万円、 現在28歳として、 今後65歳まで、37年間で1332万円を支払うことに、 同意をしてしまったのです。 わずか10分間で! もっとも、それ以上に、 資産が形成さるのであれば問題ないのですが。 --------------------------------------------------------- 入ってもよい保険商品か? --------------------------------------------------------- この話を聞いて、 保険会社の人とお客さんは信頼関係ができていて、 良い保険商品を紹介してもらってよかったなと思いますか、 または、もう少し保険会社の人は保険商品の説明が必要で、 また、お客さんも商品の内容を聞かなくてはと思いますか、 皆さんは、どちらに思いましたか? 私が、保険会社の人の立場であれば、 もう少し丁寧に保険商品の内容を説明いたします。 また、65歳まで3万円の保険料を払っていっても、 保険料を支払うことによって、 65歳までの生活に支障を来さないか、 そのシミュレーションをします。 --------------------------------------------------------- お客さんの問題 --------------------------------------------------------- このお客さんは、 すすめられている保険商品について、 まったく質問をしません。 保険会社の人を信頼しきっているのか、 保険商品の内容がわからないのか、 私は、後者だと思います。 この人の場合はわかりませんが、 私のFP業務の中で、 保険見直しをすることも多くあります。 その時、なぜこの保険に加入したかを聞くと、 保険の内容はよくわからなかったけど、 保険会社の人にすすめられるままに加入した。 と言われる方が多くいます。 ひょっとすると、 この人も将来、お子さんの成長とともに、 お金が必要となった時、 保険の見直しの相談をするのかもしれません。 (余談ですが、だからいつまでたっても、 保険の見直しの依頼があるのでしょうか?) -------------------------------------------------------- 自分の資産を自分で守る -------------------------------------------------------- 今回は特殊な例かもしれません。 また、私は時間が来て、 契約をしているところまで見てはいません。 私が席を立った後に、 お客さんが機関銃のように、 次から次へと、 保険商品についての質問を、 保険会社の人にしたかもしれません。 この例に限らず、 購入するものの価値がわからないままに、 ご自身のお金を、 言い換えれば資産を、 保険に限らず、 住宅購入 など、生涯で何度も買えないようなものを、 極端に言えば、 100円ショップで、 面白そうだから買ってみたけどよくなかった。 といったレベルと同じといっても過言ではありません。 これこそ究極の無駄遣いといえましょう。 購入する物が、 自分に必要か、 またいくらぐらいまでなら、 家計収支に負担がかからないのか。 まずは、自分で調べてみる。 その結果、自分では結論が出せない。 次の段階として、 専門家に意見を聞いてみる。 これができる人から、 無理のない資産形成も可能なのでしょう。 また、ご自身の資産を守るために、 ご自身がすることです。 *:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:* ■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ *:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:**: 自分のお金を使ってもいいか? まずは、自分で研究してみましょう!
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人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ第244号より
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