同業他社への転職について1(カスハラ関係) | マンションフロントの日々

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首都圏でマンション管理業の会社に勤めている不真面目フロントマンのブログです。中途採用の多い業界でリアルな情報を発信していきます。これから転職を考えている方々の一助になればと思い始めました。よろしくお願いします。

みなさんこんにちは。実はタイトルの通り、春先に転職をしました。

仕事は前職と同じくマンション管理かつフロントです。業種も仕事内容も変わりません。

本日は転職を決意した動機について数回に分けてお話しをします。またこの記事を通して同業の方や、マンション管理の業界へ転職を考えている方の一助になれば幸いです。

 

 

同業他社への転職の動機について

 

 

現在、私の年齢は30代後半です。フロントの仕事を定年まで続けるつもりで数年前にこの業界へ飛び込みました。

定年を65歳とすると、まだ30年弱働き続ける事になります。

そこでこの仕事を約30年続ける場合、続けられなくなるようなリスクや、そこまでには至らないまでも生活の基盤となる収入や勤務時間の悪化等、悪い方向への環境の変化はどのような事態が考えられるのかを想定しました。

私なりに考えたのが以下の内容です。まずは条件を確認していただいて、その次にリスクの内容を記載します。

 

【条件】

転職前に勤めていた会社

・独立系(中小企業)物件供給なし。新規はリプレイスのみ

 

転職前の私のスペック

・管理業務主任者・宅地建物取引士・日商簿記2級他

・業務経験数年

・30代後半

 

 

【懸念材料(危)・今後勤務が継続できなくなるような致命的なリスク】

・顧客からのカスハラによるストレス

 

【懸念材料(大)・大幅な環境悪化】

・会社の業績悪化に伴う年収の伸び悩み

・フロント不足による業務激化

 

 

 次に、これらのリスクを私なりに自己分析しました。

 

特に最初のカスハラについては、私にとって具体的にどのようなやりとりがストレスとなっていて、それは回避、もしくは軽減する事が可能かの分析です。

 

転職前に所属していた管理会社においては様々な類のカスハラがあり、大体の内容は気にならないのですが、唯一私がきつく感じるストレスがありました。それがコンプライアンス遵守の精神が欠如している管理組合への理事会・総会サポート業務です。

 

管理組合はマンションの区分所有者によって構成されていて、構成員の理事や監事について大抵は持ち回りの当番制なのですが、中には何十年にも渡って決まったメンバーで運営されている管理組合なども存在します。

メンバーが固定化してしまう理由は様々ですが、そのように長年に渡ってメンバーが固定化された管理組合は、私の個人的な見解でしかありませんがコンプラ違反(適正化法等)のリスクが持ち回り制の管理組合と比較して高いと感じており、非常に危険だと思っています。

私が前の会社で担当していた物件でも管理組合メンバーが固定化された物件は3件ありましたが、その中の一つは管理組合が30年以上に渡って変わっておらず、独裁色の強い管理組合でした。

 

問題なのはそういった管理組合に対して、管理規約、適正化法や区分所有法に基づいた指摘を行うと非常に煙たがられる事が往々にしてあり、理事会において組合とフロントが対決してしまうような構図になりがちです。

本来はフロントと管理組合は足並みを揃えて二人三脚の体制を築いていかないといけないのに、お互いがブレーキになって運営が立ち行かなくなる事があります。

もちろんだからといって、管理規約や適正化法に反するような内容の理事会検討事項は適切なアドバイスをしないわけにはいきません。

管理業務主任者として処分(担当も責任を免れないケースがあります)を受けたくはないですからきちんとしたサポートに徹するわけですが、その場合管理組合側からだけではなく、場合によっては自分が勤めている会社からも清濁併せ呑め、前任の通り見てない振り、知らない振りに徹しろ、などという上長の指示が飛ぶこともあります。なぜなら、、、

 

中小企業の管理会社では、管理組合単独(管理会社抜き)で発言力や実行力を持っていると、最悪は管理会社変更を検討される可能性があり、それを恐れて管理組合に言いなりになってしまうケースがあります。

 

管理会社からすれば、管理組合は顧客そのものであり、管理組合からの管理委託手数料が収入源となっています。こうなってしまうとフロントとしては会社からの指示が適切な業務遂行のための障害になり、管理組合とは対決する構図となり、その板挟みに合いながら自分よ責任にならぬよう立ち回る事を求められる環境がストレスの一因となっている事が分かりました。


コンプラ違反に目を瞑って仕事をするというのは自分自身の将来を棒に振る行為であり、担当として処罰が及ぶ(刑事事件に発展するケースも考えられるでしょう)可能性もあります。とても呑める内容ではありません。ルールに基づいた当たり前の環境がそうでない環境、それこそが私にとっての一番のストレスでした。

 

では、このストレスを回避、もしくは軽減する事が可能かどうか

そこは次回の更新としたいと思います。

 

その2へ続く