今季の春季大会はBグループとなり毎試合厳しい戦いが続きました。

昨季と比べ固定メンバーではなく多くの選手に出場機会を与えました。

昨季とグループが違うので下記のデータはあまり参考になりませんが、

チームの強みや弱み、方向性や特徴のようなものは分かると思います。

 

  春 '22 春 '23 春 '24
前年順位・グループ・試合数 3位・A・4 7位・C・5 4位・B・5
平均得点 31.3 52.2 36.8
平均失点 51.8 24.4 40.0
平均得失点差 -20.5 +27.8 -3.2
平均トライ数 4.8 7.8 5.6
平均被トライ数 8.3 3.6 6.0
ハンドリングエラー平均 7.8 11.4 7.8
ターンオーバー平均 5.5 5.0 5.8
被ターンオーバー平均 3.8 3.6 9.2
ペナルティ平均(間接) 14.3(1) 12.6(0.8) 13.6(0.6)
スクラム 23/28(82.1%) 27/33(81.8%) 22/29(75.9%)
ラインアウト 30/40(75.0%) 43/52(82.7%) 49/55(89.1%)
トライ/22m侵入 19/37(51.4%) 39/58(67.2%) 28/52(53.8%)

 

トライの内訳(28) FW11(39.3%)、BK17(60.7%)

PR-2、HO-2、LO-2、FL-4、№8-1、SH-2、SO-2、WTB-6、CTB-4、FB-3

 

被トライの内訳(30) FW16(53.3%)、BK14(46.7%)

HO-8、LO-2、FL-4、NO8-2、SH-3、SO-1、WTB-6、CTB-3、FB-1

 

スクラム獲得率は昨季より低下したもののラインアウトは上がりました。

記されてはいませんが相手ボールのラインアウト獲得率は下がっています。

これは佐々木君がスティールしているためでほぼ毎試合1本はありました。

スクラムは大東の弱点ですがラインアウトは昨季から強みになっています。

 

相変わらず反則数は多く今季は68ありましたがうちスクラムは24でした。

昨季のスクラム反則率は39.7%、今季が35.3%と全く改善されていません。

被トライの内訳をみてもらえばHOのトライが8本あったことが分かります。

スクラムで反則→タッチキック→ラインアウトモール→トライが定番です。

 

敗因のスクラムが秋までにどこまで修正されるのか見当がつきませんが、

現状と変わらないのならスクラムを組まないようにするしかありません。

ハンドリングエラーをしないようにキャッチングの精度を上げるとか、

タックルされてもファンブルしないようしっかりボールを抱えるとか、

もっとキックを使ってエリアマネジメントしていくなど方法はあります。

 

パスをつなぐランプレーはキックよりノックオンする確率が高いです。

また自陣22m内側でボールを回したりキープすることは非常に危険で、

このエリアのノックオンは軽度の反則ではなく重度の反則と同じです。

スクラムを減らしラインアウトで勝負する方が好結果になると思います。

 

  春 '22 春 '23 春 '24
平均コンテストキック 1.3/6.4 1.2/4.8 1.6/4.2
再獲得率 20.0% 25% 38.1%
コンテスト比率 31.3% 22.4% 18.8%
平均ロングキック 4.3 6 4.6
平均タッチキック 9.5 10.6 13.6
平均総キック数 20 21.4 22.4
 
大東の強みにすべき守備面でもこの大会を通じて課題が見えてきました。
ブレイクダウンでは組織的に守れてラインブレイクされませんでしたが、
キックカウンターなどのアンストラクチャーで守備に乱れがありました。
 
どのチームもアンストラクチャーの守り方は難しく課題だと思われます。
ラグビーは野球と違って攻撃と守備がはっきり区別されていないので、
瞬時に攻守が切り替わるため「トランジション」の速さが求められます。
自陣深くからカウンターでトライする時はターンオーバーしたからで、
マイボールで相手の守備陣形が整っている状態ではトライは不可能です。
 
 
 
優秀なランナーに広いスペースを与えるのがいかに危険か分かりました。
ラックなど相手と距離が近く間合いを詰められる時は問題ないですが、
キックカウンターはタックルの時はトップスピードになっているので、
フェイントに騙されてビッグゲインを許すシーンがよく見られました。
 
ロングキックは相手がカウンターアタックをしてくるかもしれないので、
そうなることを想定した守備の練習も今後はしておくべきだと思います。
また7/1から施行される競技規則の改正についての通達がありました。
今までは前方に動かず止まっていればオフサイドになりませんでしたが、
今後は後退しよう努力しているように見えなければ反則になるようです。
 
 
春季大会や練習試合を通して自分達の強みと弱みが見えたと思いますが、
データや事実をただ把握しただけでは今後の成長を望むことはできません。
SWOT分析を用い全員で問題の解決を探ることが大事なことだと思います。