≪続きを読む≫
<提供:新刊JP>
■本当に優秀な企業は、どの企業か?
日本において、「優秀な企業」と言えば、どんな企業が連想されるだろうか。
世間に名の知られた企業、海外進出がめざましい企業、総資本や売上高が大きい企業。
さまざまな切り口から、その優秀性を推し量ることはできるが、そうした表面的な情報だけでは、企業の優秀性を評価するのは早計だ。
そのことを教えてくれるのが ↓ である。……
日本の優秀企業研究―企業経営の原点 6つの条件 (日経ビジネス人文庫)/日本経済新聞社

¥価格不明
Amazon.co.jp
本書では、「優秀な企業に共通的に見いだせて」、しかも「そうでない企業に見いだせない」という特徴を探し、競争力に貢献している要因は何か、他の企業にも参考になりうる共通的に応用できる要因は何かということを調べ上げている。……
■優秀な企業に共通する「6つの条件」とは? ……
1.分からないことは分けること
(経営者自身が分かっていない事業を、自分の責任範囲の事業として手がけない)
2.自分の頭で考えて考えて考え抜くこと
(トップが論理的)
3.客観的に眺め不合理な点を見つけられること
(経営者がしがらみにとらわれず事業を俯瞰できる)
4.危機をもって企業のチャンスに転化できること
(追い詰められても冷静さを失わず、新しい方向性を見いだせる)
5.身の丈に合った成長を図り、事業リスクを直視すること
(市場に邪魔されない自律性を有している)
6.世のため、人のためという自発性の企業文化を埋め込んでいること
(経営者と従業員の双方を律する自己規律がある)
…… たとえば、ひとつ目の「分からないことは分けること」では、「マブチモーター」の事例が興味深い。……
同社は、「DCブラシ付き民生小型マグネットモーター」という非常に古典的で、平均単価わずか72円という安価なモーターの専業企業だ。
ににもかかわらず、総資本経常利益二桁。売上高経常利益率が20〜30%という高い業績を誇り、世界シェアの55%を占めている。
これは、自社が取り組む事業の範囲を徹底して絞り込んだ上で、優秀な成果を上げている企業として注目すべきことだ。……
シェーバーで有名なドイツのブラウン社が、「コアレスモーター」というマブチモーターが手がけていない製品の開発を依頼されたときも、その申し出を断り、自社がつくるモーターをブラウン社が納得する形に改良して提供した。
それ以降、ブラウン社のモーター調達先はマブチモーター一本やりとなったという。……
取引先の大企業に対して、NOはNOと毅然とした態度をとる。
現実問題としてなかなかできることではなく、マブチモーターさんはさすがですね。
そして、それが功を奏しています。
ただ、多角化については、ケースバイケースだと思います。
例えば、富士フィルムさんが写真フィルム事業だけに絞り込んでいたとしたら、今なお会社が存続していたでしょうか。
多角化は、リスクヘッジになる側面があります。
ですから、時代の趨勢とそれぞれの会社の特性を鑑みた上での総合的な判断が重要でしょう。
「世のため、人のため」という企業文化。
個人的には、最も大切だと思っています。
即効的に数字に体現されるわけではありませんが、長い目で見ると底力を見せるものではないでしょうか。
下記の画像をクリックしてくださると、
ランキングのポイントが入ります

励みになりますので、よろしくお願い致します
