<提供:日刊SPA!>
倒産件数は17年ぶりの低水準で推移する一方、東芝のような大企業ですら倒産危機に陥る時代。明日は我が身に降りかかるリスクを事前に察知できないものか。倒産する会社が示す予兆を見抜き、いち早く対処すべく、かつて倒産の経験がある会社員に話を聞いた。……
「私を含め既婚の同期3人が地元のA銀に住宅ローンを申込み、立て続けに断られたんです。A銀は会社のメインバンクでもあり、先輩たちもみんなそこで住宅ローンを組んでいました。借入額も目安と言われる5倍未満だったんですが、3人全員が審査落ち。異例の事態に『うちの会社ヤバイのでは?』と従業員の間に衝撃が走りました」
しかし、そんな従業員らの不安を揉み消すかのように、この頃から仕事がやたらと忙しくなった。……
「A銀勤務の知人に後日談として聞いたところ、当時の社長は毎日のようにA銀の融資課を訪ねていたそうです。採算度外視の仕事をたくさん取るようになったのも、キャッシュフローを作って融資を受けやすくするためでした」……
「倒産の前年くらいになると、それまで山のように届いていた社長宛ての年賀状や暑中見舞いが、倒産の年には半分くらいになっていた。……」
……「あれほどの修羅場を経験すれば、もう何も怖くない」と今も強く生きている。……
SPA!(スパ!) 2017年 3/21・28合併号 [雑誌]/扶桑社

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↑ 「倒産する会社の特徴」より一部抜粋
倒産経験者300人調査でわかった倒産の予兆とは?
〔社長編〕
銀行関係者との打ち合わせ(問い合わせが増えた)
社員を怒鳴り散らしている姿をよく見た
終日外出する日が増えた
会社内で見かける頻度が極端に減った
根性論・精神論を言い出した
社長(経営陣)の飲食する店が安くなった
社長宛に聞きなれない会社からの電話が増えた
社員の営業会議に参加するようになった
「イノベーション」などカタカナを使い出した
〔社員編〕
優秀な人が次々と辞めていった
会社内で不平不満や悪口が横行した
上司が常にイライラしていた
「経費を削ります」など後ろ向きな議題の会議ばかりだった
社員同士の懇親会などがなくなった
ムダな会議が多くなった
長年勤めていた経理担当者が会社を辞めた
「売り上げろ」が合言葉になった
上司の残業が明らかに増えた
企業コンサルタントを雇いだした
〔社内編〕
給料が遅れた、もしくは出なくなった
希望退職者を募る
外注先への支払いが遅れる
出張費が減額された
ボールペンなど備品の新規購入・管理がうるさくなった
何をやっているのかわからない名ばかり部署が増えた
人事評価のシステムが変更になった
経費を「認めない」と突き返された
商売繁盛のお札を貼るようになった
社内恋愛&不倫が横行した
「えっ? 最近、人事評価のシステムが変更になったよ。うちの会社、ヤバい?」
もちろん、いい意味での変更もありますから、このことだけではわかりません。
倒産の予兆が複数重なり合った時に、もしや……という判断につながります。
社内恋愛や不倫の横行も、それ自体が倒産を招くわけではありませんが、会社の雰囲気や社員の士気に関係するところであり、マイナス面を加速することになるのでしょう。
また、経理担当者も人によりけり、です。
前職で倒産を経験したという方の話を伺ったことがあります。
ベテラン経理の自分が辞めたら、会社の危機がバレてしまうからと、最後の最後までいらしたそう。
倒産したくてする人はいないでしょうから(腹黒い計画倒産は別として)、事前に一致団結して何とかできるといいですよね。
でも、不幸にして倒産の憂き目にあったら、「あれほどの修羅場を経験すれば、もう何も怖くない」という逞しさを身につけて、その後の人生を果敢に生き抜いていただきたいと思います。
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