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........ 『徒然草』第188段
“或者、子を法師になして……”
僧侶になるために、その子は馬に上手に乗れなくては恥ずかしいとまず乗馬を習い、また酒の席で芸も披露できねばと早歌を習い、そうこうしているうちに肝心の説法を習得する時間がとれず老いてしまった。と、この段では、やるべきことを優先的に行う大切さを説いている。........
雨がやむのを待っていては遅い! ........
「平安時代後期の僧侶、登蓮は大事な話を聞きに行くのには雨降る中でも、すぐに駆けつけた。周囲の人々は雨がやむまで待てばいいのにと言ったが、登蓮は「笠か蓑を貸してください」と言い急ぎ向かった。人の命は雨がやむまで待ってはくれない。今、行動しなければ答えは得られないという教えなんだ。こういう見極め、即、行動が大事なんだよ」 ........
「いいか、これだ!と思ったときには、迅速に行動するんだぞ。成功する人間とは、その見極めができるってことなんだ」........
迷ったとき、落ち込んだときに読みたい”兼好さん”
行き詰まったときの兼好さん/すばる舎

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では、↑ から気になる記述をちょっとのぞいてみよう。
優越感をなくすと劣等感も消えてしまう!
(原文)手のわろき人の、はばからず文書きちらすはよし。見苦しとて、人に書かするはうるさし。(第35段より)
自分の筆跡が悪いのを認識したうえで、それを隠そうとするとコンプレックスが生まれる。でも、他人からそれを指摘されても隠そうとせず「ええ、下手なんですよ」という調子でいれば平気でいられるようになるという教え。
さらに著者は誰にでもできるコンプレックス克服法として以下をすすめている。
劣等感をなくすのはかなり難しいので、逆に自分の「優越感」を消すのです。自分が何かができるのは優越ではなく一つの特徴なのだと思って、できない人をバカにする気持ちをなくすわけです。そうすると、不思議に劣等感のほうも薄くなってくるのです。
(『行き詰まったときの兼好さん』から引用)
知ったかぶりは美しくない!
(原文)何事も入り立たぬさましたるぞよき。よき人は、知りたる事とて、さのみ知り顔にやはいふ。(第79段より)
何事でも深く立ち入らない様子をしているのがよい、「よき人」というのは、知っていることだからといってそれほど知り顔に言うものだろうか、と兼好さんはいう。
これは上に立つ人の態度についての心得だ。
現在で言えば、組織の長になって全体を見渡す立場の人に言えることでしょう。
自分で得意なことであったとしても、専門分野のことは下の者に任せて、自分では細かく口を挟まないということが、その立場では必要なのではないかと思います。........
「徒然なるままに、日暮らし硯に向かいて、心に映りゆく由無し事をそこはかとなく書きつくれば、 怪しうこそ物狂おしけれ」
高校時代、古典の授業で暗記した『徒然草』の冒頭の文章。
今でもそらで言える私ですが、中身は記憶になし。(笑)
原典をひもとくには敷居が高いですが、わかりやすく解説してくれる本だといいですよね。
兼好法師の教えは、時代を超えて、現代の私たちにも何かと役に立ちそうです。
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