<提供:R25>
日本人は残業が多く、効率が悪い」――。
よく耳にする言葉だが、公益財団法人日本生産性本部が2015年に発表した調査によると、日本の労働生産性は、OECD(経済協力加盟国)に加盟する34カ国の中で、なんと21位だった。
一方、1位ルクセンブルク、2位ノルウェー、3位アイルランドと、上位はヨーロッパ諸国が占めている。
なぜ日本の生産性は他国と比べて低いのか。
そこには日本のビジネスマン独特の「働き方のムダを生む考え方」があるという。
そこで、働き方に詳しいリクルートワークス研究所・機関誌『Works』編集長の石原直子さんに、指摘してもらった。……
「働き方のムダ」を生む考え方
1)会議に出なくてはいけない
ヨーロッパ諸国と比べ、日本は会議の時間が圧倒的に長く、社員1人あたりが参加しなければならない頻度も多いという。……
これまで何も考えず会議に出席していたなら、「本当に自分が出るべき会議なのか?」と疑ってみたい。
「出なくてもいい」「一部だけ出ればいい」という選択肢があるなら、ムダを減らせる。
2)上司の指示はやりきらなくてはいけない
「上司が使う資料を部下が作るという習慣も、ムダを生む日本的な働き方の典型です。
部下をもつ立場なら、部下に無駄な仕事のオーダーをしていないか、一度見直してみるといいでしょう。……
逆の立場なら、上司のオーダーが本当に必要なことなのか、どれくらい本気なのか、考えてみる必要があります。
ある程度調べて目的の情報に行き着かなかったら『見つかりません』と回答してもよいと思います」
むやみに指示を出す上司をもつ人は、頼まれた仕事の優先度を見極める判断力が必要になりそう。
3)会社にいなくては仕事ができない
社団法人日本テレワーク協会によると、北欧はヨーロッパの中でもいち早くテレワーク的な働き方を導入しており、在宅勤務や場所を選ばない働き方が広く普及しているという。……
「……『会社にいなくてはできない仕事』とは何かを見極めるべきでしょう。
ノートPCとスマホがあればできる仕事はたくさんあります。『集中できない』と言う前に、オフィス以外で自分が集中できる環境を見つける必要があります」……
4)他の人と同じように働かなくてはいけない
ドイツやフランスなどのヨーロッパ諸国では、ワークライフバランスの向上や多様な働き方の推進に向けて、フレックスタイム制度を導入している企業も多いという。……
「皆がそうしているから」「制度を利用している人がいないから」と、ムリをして周りに合わせるのは効率の悪化に繋がる。
和を乱さない程度に、自分なりの働き方を見つけた方がいいだろう。
5)長いバケーションが取れない
「ノルウェーやフィンランドなど北欧の国では、法律で1年のうち24~30日程度の有給休暇を取ることが定められています。……
仕事をおろそかにするわけではなく、休むときはしっかり休み、仕事をするときは集中して仕事をすることで、メリハリのある働き方ができ、ひいては生産性の向上にもつながります」
「責任があるから休めない」「休むと迷惑がかかる」という考えも、ムダを生む要因になり得る。
メリハリを付けることで生産性が高まれば、長い目で見て会社や周囲のためになるのだ。……
2016年版労働経済白書で、労働生産性の向上が掲げられていますが、厚労省も労働生産性を注視するようになりました。
それだけ、諸外国に比べて、日本人が長時間労働でムダな働き方をしていることに、メスを入れなければならなくなってきた、ということだと思います。
上記の「働き方のムダ」にも関連するところでしょうが、IT リテラシーの低さも、効率的な働き方の阻害要因のようです。
意識面、技術面共に改革を迫られている時代でしょうか。
経営者ができること、労働者ができること、それぞれありますが、双方心していきましょう。
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