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<提供:R25>
「逆境」的業界で戦う30オトコにインタビューするこの連載。……
東京の森から切り出した木材で東京のオフィス・住宅をプロデュースする会社「東京・森と市庭」の営業部長・菅原和利さんに話を聞いた。
●「50年かけて大根を育てるようなもの」!? 林業の現実
…… 「木って、植えてから建材として売れる状態に育つまで50年かかるんですよ。……
生産・流通・加工・販売の間に業者が必要になるので、せっかく代々受け継がれた山でも、『下手に手を出すと赤字』なんてことになってしまうんです」……
菅原さんは、大学時代から奥多摩で民俗学のフィールドワークなどを行い、その経験をもとに複数の事業を起ち上げたのち、現在の会社に合流したという。
そんな難しい状況の業界に、なぜわざわざ飛び込んでいったのだろう?
「最初は学生時代を過ごした奥多摩をなんとかしたいという想いだけでしたね。
木が売れなくなると、森は死んでいきます。
間伐などの手入れをする費用が出せなくなり、どんどん光の入らない暗い場所になってしまいますから。
森に問題が起こると、街にも問題が起こります。
熊や猪などが街に下りてきてしまったり、土砂崩れや水質の悪化などが起こったり。
また、美しい森がなくなることで観光客が減り、店が潰れてしまうことも。
林業が立ちゆかなくなることは、街に大きな影響を与えてしまうんです」
●「漫画喫茶でヒノキを味わう」自由な発想で東京らしい林業を
……「過去に不動産会社で営業やリフォームを担当していた経験があったので、『ストレスが発生しやすい東京にこそ、木のぬくもりに対するニーズがある』と思ってたんです。
業界の常識に縛られない、東京らしい林業のスタイルをつくれたらと考えています。……
東京の人々にただ木を売るんじゃなく、“森との関係”を作る機会を、今後もっと提供していけたらと考えています」……
森に問題が起こると、街にも問題が起こるということ。
ただ木を売るんじゃなく、“森との関係”を作る機会を、提供していきたいということ。
そんな彼の考えに、とても共鳴します。
「ストレスが発生しやすい東京にこそ、木のぬくもりに対するニーズがある」という読みも、その通りだと思います。
逆境は、今までにないものを作り出すチャンス!
林業に限らず、常識にとらわれない柔軟な発想で、新機軸を打ち出す人が続出してほしいですね。
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