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↑藤原正彦の管見妄語
「知れば知るほど」より
……小学校三年生に「算数で分からないことが何かあるかい」と聞いたら、十人中九人は「何もない」と答えるだろう。
中学三年生や高校三年生に同じ質問をしたら、難しい受験問題をいくつか持ってくるかも知れないが、それ以外に数学的疑問はありそうもない。
それが、数学専攻の大学三年生になると、多くは「分からないことばかり」と答える。……
自らの知識がすべて丸い風船に詰められていると考えると分かりやすい。
風船の外側は自分にとって未知の世界で、そこには何かがあるのかないのかさえ皆目分からない。
自分に見えているのは風船の内部だけ、そして外界との境界部分すなわち風船の部分がうっすらと見えるだけだ。
風船の部分が、自らが分からないと認識している世界である。
従って知識が多くなり風船がふくらむと、風船の表面積も大きくなるから分からないことも多くなる。……
自らの知識や教養を補い未熟な理解力や判断力を向上させようと、書物を読めば読むほど分からないことが増えていく。
教養を積むとは無知を知ることなのだ。……
「知らないということを知っている」というソクラテスの「無知の知」を思い出しますね。
知っていると思うのは、傲慢。
上記の算数や風船の例えは、わかりやすいですね。
知れば知るほど、知らないことを自覚する。
これは、真理です。
謙虚な心で自らを向上させていきたいものですね。
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