たった1日でできる人が育つ! 「教え方」の技術/齋藤 孝

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大学教授として若い人と20年以上つきあってきた著者が、新入社員もできない人も「戦力」に変えるためのメソッドを公開した書籍。
本書で著者は、誰もが「教師」になる必要性のある時代において、上司・先輩は必要なことをより短時間で部下や後輩に伝えなければ、仕事が回らなくなってきていると指摘しています。
■最低限のことは教えよう
大きな要因として考えられるのは、職場にパソコンが普及したこと。その結果として生産性が大きく向上したわけですが、そのぶん個人の仕事量は大きく増えることにもなりました。
しかもいまは時代の流れが速いので、新しい仕事もどんどん増える一方です。……
たとえその人がどれだけ優秀だったとしても、経験知がなければ力を発揮することは不可能。そこで、最低限のことは部署で教える必要性が生まれます。
■見て覚える時代ではない
…… 重要なのは、「まずは基本的なことをていねいに教えてほしい。そうすれば、ちゃんとできるようになる」というタイプが多いこと。
この点について著者は、「最近の若い人は真面目なので、うまく教えれば順調に成長するものだ」と断言しています。
つまり仕事の種類が増えたうえに、「ていねいに教えてほしい」という若者が増えた。そんな状況下では、この2つの要素をクリアする必要があるということ。上司や先輩は、効率よく、細やかに教えることが求められるというわけです。
■2つの基本的な「心構え」
そしてそんな観点に立った場合、職場で「教える」ということについては、持つべき2つの基本的な“心構え”があると著者はいいます。
まずひとつ目は、「教える」ことは「業務の一環」であると覚悟を決めること。……
(1)伝承し続けること
しかし、その根底にあるのは「教えることは業務外のサービスである」という意識なのではないかと著者は指摘します。
そして、「だとすれは、明らかに時代を読み違えている」とも。以前がどうであれ、いまはかなり変わってきているのです。
会社組織のなかで重要なのは、毎年のように人が入れ替わるなかで、ノウハウや技術などを伝承し続けることにほかなりません。
そうでなければ組織の意味がないわけなので、そこに費やすエネルギーを惜しんではいけないわけです。
(2)教える循環をつくること
ただし、特定の誰かが教育の全責任を負う必要はなく、大切なのは全員が役割を分担し、「教える循環をつくる」ことだといいます。つまり、これがふたつ目の“心構え”。
たとえば学校の部活には、3年生が2年生に教え、2年生が1年生に教えるという循環があるものです。
会社でも同じように、入社2年目の時点で新入社員の教育係を務められるようになれば、3年目以上の社員の負担はかなり軽減されるはず。
このように「教える」という行為を血液のように循環させることが、組織にとっての生命線になるという考え方です。
ありし日とは違います。
社会環境も若者のキャラクターも。
丁寧に教えることが求められる時代です。
そんな中で、入社2年目の社員に教育係を担当させるのは、とてもいいと思います。
人に教えるには、自分がわかっていなければいけないし、先輩としての自覚と責任も生まれるでしょう。
世代が近いので、新入社員も何でも聞きやすいのでは?
組織として「教える」ことの意義を再確認し、もっと力を入れましょう。
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